異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
エピローグ ~ 激しいデジャヴ ~
それから。
悠斗が無事に洞窟から脱出してから数日後。
ギルド局長オスワンとゴールドランク冒険者のエドワードの癒着が白日の下に晒されることになった。
悠斗としてはオスワンを殴った時点で最悪の場合、エクスペインの街を追い出される可能性も覚悟していたのだが、事態は予想していたものとは真逆の方向に転がることになった。
それというのもエクスペインの街には、ギリィを始めとしてエドワードに弱みを握られて、無理やり『手駒』とされて冒険者が数多く存在していたからである。
冒険者たちの告発によって窮地に追い込まれたオスワンはギルド局長を辞職、その後、余罪を追及されていくことになった。
(よし。今日も魔法の修行をやっていくか)
自宅に戻った悠斗はそこでステータスを確認。
近衛悠斗
固有能力: 能力略奪 隷属契約 魔眼 透過 警鐘 成長促進 魔力精製 魂創造 魔力圧縮 影縫
魔法 : 火魔法 LV7(17/70) 水魔法 LV7(30/70)
風魔法 LV6(18/60) 聖魔法 LV6(37/60)
呪魔法 LV6(16/60)
特性 : 火耐性 LV6(26/60) 水耐性 LV3(25/30)
風耐性 LV7(61/70)
エドワードが使役していたモンスターを倒したことによって、全体的にステータスが大きく上がっていた。
中でも向上が著しかったのは、コボルト、コボルトソルジャーから経験値を取得した火属性魔法である。
ファイアストーム
(火属性の上級魔法)
火属性のLVが7に上がったことによって新しい魔法が追加されていた。
ファイア、ファイアボム、ファイアシールドに続く4番目の火属性魔法である。
魔女娘の杖@レア度 ☆☆☆
(先端に魔法石をあしらった杖。消費魔力を軽減する効果がある)
雰囲気を出すために《魔女娘の杖》を装備した悠斗は、周囲に燃えるものがないことを確認して呪文を唱える。
「15倍ファイア!」
突如として悠斗の視界が赤に染まる。
目の前を見通すことができないほどの凄まじい炎が悠斗の周囲を取り囲んでいた。
「ハハッ……。こいつはスゲーや」
火耐性LV6のスキルを保有する悠斗だからこそ炎の渦の近くにいても大きなダメージを受けることがないか、並みの魔術師には扱いこなすのが難しいだろう。
「現れろ! 召喚獣、フェニックス!」
続けて悠斗は《魂創造》のスキルを用いて目の前の炎に仮初の魂を分け与える。
イメージはゲームの世界で馴染みのある火の鳥であった。
フェニックス 脅威LV33
瞬間、悠斗の目前に後に美しい1匹の鳥が出現する。
その全長は頭から尻尾の先までを含めると8メートル近くあるだろう。
体の大きさこそはリヴァイアサンに及ばないものの脅威LVは横並びである。
「フェニックス! 空に向かって飛んでいけ!」
悠斗が命令を下すとフェニックスは大空に向かって羽ばたき始める。
どこまでも愚直に命令を受け入れた召喚獣は、雲を突き抜けるようにして天に上り、そのまま悠斗の視界から姿を消していった。
「ふぅ……。ヒヤ汗かいたぜ……」
一歩でも使い道を間違えると、屋敷が大火事になってしまうことは明白だった。
超強力な威力を誇る反面、扱いどころを選ぶのが《召喚魔法》の欠点である。
「恐れいったぞ! い、今の魔法はなんだ!? あのような美しい魔法は初めて目にしたぞ!」
「ふにゅ~。パナいのです! お兄ちゃんの炎はレアちゃんを超えたのです!」
「あのな。ユート。お前の魔法が凄いのは分かったけど、危ないからできれば外でやってくれよ」
悠斗の魔法の一部始終を目の当たりにしていた屋敷で生活している女子メンバーはそれぞれに称賛の言葉を送っていた。
(う~ん。さっきの魔法……どこかで見たような……?)
その中にいて只一人――過去に悠斗の《召喚魔法》を見たことのあったスピカは不思議そうに首を傾げるのだった。
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