出来損ないリッチーは要りませんか?

天ツ風

00 プロローグ


  00 プロローグ


  耳にけたたましいほどの音が聞こえてくる。
「(なんだ?やっとドラゴンを倒せたってのに……。)」
気がつくと、自分がベッドの上に寝ていることがわかった。
「なんだ、夢だったのか…。」
異世界で活躍している夢を見てるとか、自分でも恥ずかしいんですけど。

その恥ずかしい男子高校生は、長瀬 悠斗という。成績は平凡で、友達が少ない。ぼっちというキャラである。

早く止めろと言わんばかりな音で鳴っている時計を止めて、朝支度をする。
「学校、面倒くさいな…。」
と、誰にも届かない批判を口にしながら家を出て、いつもの場所を目指す。

「あ、ハルト、遅いよー!」
その場所には、もう先客がいた。

その先客の名前は、橋本 優奈という。容姿は、はたから見れば、とても良く、成績優秀、運動神経は、学年の中でも随一な、ハルトとは全く不釣り合いな完璧人間。
そんな女子が、俺みたいな人間に話しかけてきたのには、理由がある。
幼馴染だからだ。

ユウナと俺は、小学生の時から学校が同じで、それなりに仲が良かった。
まあ、こうやって、毎日一緒に学校に行くほどには。

「……ト?…ハルト!」
「ん?…ああ、なんだっけ?」
「もう、全然人の話聞いてないんだからー。小テストの話!」

…小テスト…小テスト?

「やべっ、忘れてた…。」
「はぁー、もう知らないからね!居残りになっても!」

まずい、テスト勉強なんて、全然やってない!はぁー、新作のゲーム、帰ってやるつもりだったのに……。


放課後……。


まあ、ご想像の通りの結果になりました。 
「だから言ったのに。でも、しょうがないから、課題手伝ってあげる!」
ユウナが、俺のノートを覗き込んでくる。
こいつも、ホントにお人好しだよなぁー。

「よし、終わった!じゃ、帰ろっか!」
「ああ、ありがとな。」
「お礼はいいってー、ジュース奢ってくれるくらいで!」
こいつ……!
まあいいか、ジュースぐらい。
ユウナのおかげで、かなり早く課題が終わったし。

たわいもない会話をしながら、学校の門をくぐった。

「……………………………は?」

いきなりの事過ぎて、目の前に広がる景色が、自分の住んでいる世界の景色ではない、と気づくのに、5秒以上かかった。

「「えぇーーー ︎」」

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「出来損ないリッチーは、要りませんか?」投稿開始しました!  いかんせん、まだ文を書くのに慣れておらず、雑な描写があったりなどするかもしれませんが、どうぞ温かい目で見守ってください!
出来るだけ早く更新していきたいと思います!
よろしくお願いします!               
                                          天ツ風

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