春夏秋冬〈シーズン〉〜異世界を翻弄する最強4人兄弟〜
第17話 〜オーク〜
「まず暗殺者にとって一番大事なのは、いかに相手に気づかれずに暗殺できるかってことだ。足音を消し、気配を消し、音を消す。その次に戦闘術だ、万が一相手が強者で、殺し損ねたとしても殺せるようにしとかないとダメだ。暗殺といっても色々な方法がある。夜に奇襲をかけたり、潜入捜査で2人になった時に殺したり、毒を混ぜたり……場面場面において暗殺の仕方を変えれるのが、プロの暗殺者だ」
「なるはどぉ!」
ハルトの説明をアキヤは真剣に聞く。時折質問をするが、そこはハルトが正確に教える。一応言っておくが、この説明をハルトはオークを殺しながらしているのだ。的確に要所要所で戦い方を変えたりしながら……説明されながら倒されるオーク達が可哀想!と思ってしまうほどだった……
そして等々、アキヤの番が来た。
「アキヤっ、次はお前だ!」
「おう!」
アキヤは、ついさっきナツミに作ってもらった銀色のナイフで、オークの群れへと突っ込む。
アキヤは頭は壊滅的に悪いが、覚えるのは早い。恐らくさっきの戦闘だけで、アキヤは戦い方を覚えただろうとハルトは予想していた。
アキヤは音を立てずにオークの後ろへと回った。丁度オークたちはハルト達に気を取られていたので、背後を取るのは容易だった。
アキヤは一度深呼吸をして、オークへと接近する。
どんな生き物も、首をはねてしまえば命は途絶える。アキヤはナイフを逆に持ち、オークの首筋あたりめがけて切った…………しかしキズは浅かったようだ。
「チッ!」
アキヤは一度舌を打ち、今切ったオークをもう一度狙う。オークも丁度その頃にアキヤを視認でき、同じくアキヤの頭めがけて棍棒を振った。2つの武器が振られたのは同時だった……
小さなナイフと、大きな棍棒。ナイフが負けるのは一目瞭然だった。それは、アキヤもわかっている事だ。
遠くで見ている4人のうち、1人は「危ないッ!」という感じで、手で目を隠していた。内2人は「まぁ、大丈夫だろう」といった感じだった。
そして、ハルトはというと笑っていた。
(あいつは俺の教えた事をあいつは素直にできるやつだ。だったらこのピンチ、どぉって事ねぇだろ!)
また、アキヤにとってもこの勝負、負けるとは1ミリも思ってなかった。ハルトに教わったうちの1つには、ピンチの時の対処法もあった。
「お前の負けだぁ オーク!!!」
「グガァァア!!!」
2つの雄叫びが、森を揺らす。他のオークもこちらに気付いたようで、こっちに向かってきている。
時間がない。ここで決めなければ数の暴力によって死んでしまう。
否。死ぬことはあり得ない。もし死ぬようなことになれば頼れる兄が迎えに来てくれるからだ。唯、オークには負ける。これは自分とオークの戦いなのだ。
アキヤは持っていたナイフが棍棒にあたるギリギリで空中に捨てた。空中に放り出されたナイフをオークは棍棒で思いっきり殴る。その瞬間、オークの視線は前ではなく、下に向いた。その隙を逃すならば、暗殺者失格だ。
アキヤは腰に挟んである、もう1つのナイフを手に取ると、今度は深く、深く、ナイフを差し込み、そのまま横に切った。そのまま、オークは倒れた。
「はぁっ、はぁっ、まさかたったの1回でこんなか疲れるなんてな……やっぱり難しいし、しんどいわ」
そういっているのもつかの間、他のオーク達がアキヤに向かって来ている。その数はおよそ20体。最初に確認した時より、数が増えている。
アキヤは、せめて後5体は倒そうとハルトにサインを送る。ハルトは「グッジョブ」っと手でサインを返し、オークの群れへと走って来た。
「はあ……それじゃあ、いっちょやりますか!!」
そこからのアキヤの戦闘は、さっきの戦闘とは全くの別物だった。一回目の反省に加え、新たな工夫を施し、たった30秒でノルマの5体を上回る7体の討伐に成功したのだ。
ハルトは、20秒で13体を倒していた。
「はぁ〜〜〜……つっかれたぁ!」
「お疲れ、アキヤ」
「おうッ!」
アキヤとハルトは、勝利のハイタッチをし、3人がいるところまでたった。
内2名は、「さすが」とか「すごかった」などと絶賛をし、内1名は、「はぁぁ」とため息をついていた。
「なるはどぉ!」
ハルトの説明をアキヤは真剣に聞く。時折質問をするが、そこはハルトが正確に教える。一応言っておくが、この説明をハルトはオークを殺しながらしているのだ。的確に要所要所で戦い方を変えたりしながら……説明されながら倒されるオーク達が可哀想!と思ってしまうほどだった……
そして等々、アキヤの番が来た。
「アキヤっ、次はお前だ!」
「おう!」
アキヤは、ついさっきナツミに作ってもらった銀色のナイフで、オークの群れへと突っ込む。
アキヤは頭は壊滅的に悪いが、覚えるのは早い。恐らくさっきの戦闘だけで、アキヤは戦い方を覚えただろうとハルトは予想していた。
アキヤは音を立てずにオークの後ろへと回った。丁度オークたちはハルト達に気を取られていたので、背後を取るのは容易だった。
アキヤは一度深呼吸をして、オークへと接近する。
どんな生き物も、首をはねてしまえば命は途絶える。アキヤはナイフを逆に持ち、オークの首筋あたりめがけて切った…………しかしキズは浅かったようだ。
「チッ!」
アキヤは一度舌を打ち、今切ったオークをもう一度狙う。オークも丁度その頃にアキヤを視認でき、同じくアキヤの頭めがけて棍棒を振った。2つの武器が振られたのは同時だった……
小さなナイフと、大きな棍棒。ナイフが負けるのは一目瞭然だった。それは、アキヤもわかっている事だ。
遠くで見ている4人のうち、1人は「危ないッ!」という感じで、手で目を隠していた。内2人は「まぁ、大丈夫だろう」といった感じだった。
そして、ハルトはというと笑っていた。
(あいつは俺の教えた事をあいつは素直にできるやつだ。だったらこのピンチ、どぉって事ねぇだろ!)
また、アキヤにとってもこの勝負、負けるとは1ミリも思ってなかった。ハルトに教わったうちの1つには、ピンチの時の対処法もあった。
「お前の負けだぁ オーク!!!」
「グガァァア!!!」
2つの雄叫びが、森を揺らす。他のオークもこちらに気付いたようで、こっちに向かってきている。
時間がない。ここで決めなければ数の暴力によって死んでしまう。
否。死ぬことはあり得ない。もし死ぬようなことになれば頼れる兄が迎えに来てくれるからだ。唯、オークには負ける。これは自分とオークの戦いなのだ。
アキヤは持っていたナイフが棍棒にあたるギリギリで空中に捨てた。空中に放り出されたナイフをオークは棍棒で思いっきり殴る。その瞬間、オークの視線は前ではなく、下に向いた。その隙を逃すならば、暗殺者失格だ。
アキヤは腰に挟んである、もう1つのナイフを手に取ると、今度は深く、深く、ナイフを差し込み、そのまま横に切った。そのまま、オークは倒れた。
「はぁっ、はぁっ、まさかたったの1回でこんなか疲れるなんてな……やっぱり難しいし、しんどいわ」
そういっているのもつかの間、他のオーク達がアキヤに向かって来ている。その数はおよそ20体。最初に確認した時より、数が増えている。
アキヤは、せめて後5体は倒そうとハルトにサインを送る。ハルトは「グッジョブ」っと手でサインを返し、オークの群れへと走って来た。
「はあ……それじゃあ、いっちょやりますか!!」
そこからのアキヤの戦闘は、さっきの戦闘とは全くの別物だった。一回目の反省に加え、新たな工夫を施し、たった30秒でノルマの5体を上回る7体の討伐に成功したのだ。
ハルトは、20秒で13体を倒していた。
「はぁ〜〜〜……つっかれたぁ!」
「お疲れ、アキヤ」
「おうッ!」
アキヤとハルトは、勝利のハイタッチをし、3人がいるところまでたった。
内2名は、「さすが」とか「すごかった」などと絶賛をし、内1名は、「はぁぁ」とため息をついていた。
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