第1章 フネット星編 第1話 月光

魂たましいと書いて、魂ルーズと読む

【魂ルーズ】それは生物の中に必ず存在するエネルギー源である。

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「ふぅー。これでコンプまでリーチ。ヤベーもう1時か。ゲームはこれくらいにしとくか。」


「やっとの思いで一日で終わらせた冬休みの宿題。その後のゲームは最高だな！  何故かわからないんだけど、宿題って貯めちゃうんだよね。あーあ、どっか遠くにでも行って、遊んで、気分転換でもしてぇ。ゲームをやったせいか目が少し痛いなー。」
両手を肩の後ろにつき、顔は天井を見上げる。
すっと、立ち上がって窓を開ける。すると、風が一気に部屋の中に入ってくる。

「うひょー！寒い！！ お！ 今日は満月かー。」
彼、星谷リョウホシヤリョウは宇宙が好きの少年。と言っても知識はそこまでないのだが.........。近くの高校に通う、普通の高校1年生である。



しかし、リョウには一つだけ普通じゃないことがある。それが「学力の低さ」。
リョウは一般的な人よりも勉強の才能がなく、飲み込みが遅い。人の2倍勉強しても追いつけないくらい。なので、勉強は嫌いで苦手である。高校生になって問題のレベルが上がり、さらに他の人より遅れをとっていた。だから、両親とは勉強の事でよく喧嘩をし、仲が悪い。しかし、意外と勉強以外のことはなんでもできてしまうやつだ。
今日も月を眺めていた。


「ん？なんか月の一部が暗くなって……」
暗くなる。というよりも影になって光を遮っている。
「うわー！！」
一瞬、目前が見えなくなったかと思うと物凄い破壊音と同時にとんでもない物体がリョウの家の近くに落ちてきた。
そこには宇宙船のようなものが落ちてきた。その宇宙船の中には宇宙人らしき生き物が1匹いるのが見える。しかし、その宇宙船はどうみても1匹乗りにはみえない。
「ここが地球カ。」
「え？」という裏返った声の次に、
「こいつ格好も喋り方も宇宙人ぽいくせに一応日本語喋ってるよ！こりゃおかしいだろ！」
一番触れてはいけない部分に触れてきたリョウ。
「そこにはふれないでクレ。」
とっさに宇宙人は誤魔化した。
「え？まあ、いい………何しに来たんだ！？」
「フフッ」
宇宙人は笑った。それは人間にはできないであろう不気味な笑い方だった。その瞬間鳥肌が立って自然と力が入ってしまった。

「ここにいる人間を攫いにキタ。」
「何！？」……
すると、宇宙人は目を見開きリョウに飛び込んできた。僅かに痛いと思ったが、その記憶はほぼ残ってはいなかった。
「」



リョウは気絶した。気がつくと、暗く狭い空間にいた。