Re:Яe:お兄ちゃんは世界を敵にまわします。

揚げせんべい

序章:3 地下倉庫へ


俺は妹に向かっていったのに壁にぶつかり、片膝をついた。
しかし、まさか最愛の妹を抱きしめようと近寄ったら反対方向に行ってしまうとは…しかし、ルミナの《方向転換》に対象に力を加えることは不可!という事は俺がルミナにそれだけの勢いで近寄ったという事。愛の力だな!グッジョブ!。
しかし我が妹ルミナよ…壁にぶつかる程度でこの俺が諦めると思わないことだ。壁とはな!ぶつかるためじゃなく壊すためにあるのだよ!!なのでもう1回トライ!。

「ルミナ!お兄ちゃ…」

「しつこい」

今度は腕を広げ俺の、お兄ちゃんの胸においでしたのに来てくれなかった。それどころか返って来たのは何とも短い言葉。。。お兄ちゃんだよ!18時間ぶりに会った俺に対してその言葉…でも、お兄ちゃん!めげない!。再度気を取り直してルミナの元に行くまでよ!。

「ルミ…」

だが、近寄ったら今度は脳みそを揺さぶられ不快感に襲われた俺はまともに立っていられず床に倒される。
ルミナが俺に何をしたのかすぐに分かる。何故って?いつもこれでやられてるからね!。

脳を揺さぶられた原理は…《方向転換》の向きを変える力の対象を限定し、この場合は脳だ。そのモノが1方向に進む力に対して、向きをその真逆に変える。そして、本来の方向に戻し、また逆にする。これの繰り返しだ。これを高速で行使しなければ振動は起こせない。そして、モノが動く際のベクトルには必ず終わりがある。出発点から終着点。この間に働く力を利用しなければならない。限定して《方向転換》を行使しているので限定外は本来の慣性で動いているのでその力を利用して向きを反発させ高速で連続行使しているのだ。だが、俺に対して行使した魔法の使い方は向きを除く対象の動く力、速度が弱ければ《方向転換》は力を発揮できない。しかし《方向転換》の能力は対象の向きを変える事。一切寸分狂わずそのベクトルの向きだけを変える事。
妹ルミナの《方向転換》はナメてかかると恐ろしい魔法なのだ。ん?ならゆっくり行けって?やったさ。その時は足と腕の関節が在らぬ方向に折られたよ。《方向転換》は特に関節があるモノに対してエグいのだ。その時のルミナの目といったら…あぁ、あれはいい思い出の1つだ。うん懐かしい。
ルミナの《方向転換》の話は長くなったな。現在の状況に戻ろうか。

「ふ、ふふふ、、ルミナよ。この程度…とうの昔に慣れた!昨日のお兄ちゃんではないのだよ!今日のお兄ちゃんをナメるなよ!」

ふっと思ったことだが、舐められるなら是非にも舐めて欲しい。Byノール・ドゥランティア

そして俺は勢いよくすぐに立ち上がる。上がろうとしたのだが、ルミナの《方向転換》により頭部をいい具合の勢いで床にぶち当てる。

「このバカは結局何をしたいのでしょうか?ルミナ様…」

痛い。心も痛いよ。

「メリア、私に聞かないで…いえ、考えちゃダメよ。」

血が出てる。ルミナ…ダメだ。気が遠くなる…








「はっ!ここは?」

目を覚ますと、灯りのない暗い場所にいた。まだ目が暗闇に慣れていないがここは…たぶんトルート・ドゥランティア家の地下倉庫だろう。一応、元我が家なので見当がつく。出来ればルミナの部屋がよかった。

「しかし、ここに来るの懐かしいな」

いつもなら牢なのだが、、、そういや昨日最後の鉄柵壊したんだっけ。鉄柵の再設置はいつになるのやら。まったく。
頭の怪我はどうやら治癒魔法を施してくれたみたいだ。となると、ゴルトだな。後で礼を言わなければ…。
さて、ルミナの元に行きたいが、ここは小さい時によく出入りした場所。書庫に収まらない、または読まない本はここに保管されている。紙は高く本自体貴重だから捨てるのは忍びないってことでここに保管されているのだ。それ以外ももちろん保管されている、むしろ本以外がメインなのだが…よくここでルミナとメリアに本の読み聞かせをしたなぁ。ルミナは本を読むのが昔っから好きだからな。ちっさい頃のルミナと言ったらまたこれが今もとても可愛いんだけど、昔のルミナはお兄ちゃん!お兄ちゃん!って…はぁぁぁぁぁ!可愛すぎるんだよ!!コンチクショぉぉぉぉう…ん゛ん゛っ、さて目も慣れてきたし物色しますか。
確かランプ型の魔道具あったはずだからそれを見つけてからにするか。いやなに、地下倉庫にもランプは常設してある。あるのだが、ランプの灯りをつける魔源(魔石から魔道具へと魔力を流したり止めたりする装置のこと)は地下倉庫の扉を出てすぐ横の壁にあるのだが、ここには貴重品が結構あるためさすがに扉を壊すのは気が引ける。そもそも扉は壊すものではなく開閉するものだからね!場合によるがな。
さてランプ、ランプはっと…





俺はランプを見つけてその灯りを元に地下倉庫の物色をしていた。ここに置かれているものは思っていた以上に埃がなく、この家に仕えている者の仕事がきちんとされていることが分かる。当たり前かもしれないが、当たり前のことをすると言うのはものによっては難しいものなのだ。本当にいい人達で、この家に仕えてくれているのがあの人達で良かった。これも父と母が築き上げてきたものあってのことだろうがな。
しかし本当に懐かしい。父と母が亡くなってもう3年…時が流れるのは早いな…。

あら、奥に小さめの長方形の木箱?あんなのあったかな。開けてみようじゃありませんか。木箱に近づき蓋を開けて…っと、

「この本、こんな所にあったのか。」

蓋を開けたら、昔よく読んだ本が入っていた。紙が黄ばみがかっていて少々ボロい本。
この家がおかしいのはこの本の影響が大きいな。いや、元々変わり者が多いのか。
俺はこの本に出会ってルミナとメリアに昔読んでいた時の記憶を思い出し、つい微笑んでしまうのだった。

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