叶えば所詮、夢物語

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「うっせぇーぞガキども」

 僕は又かとため息が漏れる。それに加え4人にその声が聞こえてないようで、盛り上がったままでいるため、僕はまたもため息を漏れる。

 そもそもここは、昼間から酒を飲む輩がいる場所でかなりうるさい。それにも関わらず僕らだけを注意するのは、おそらくただの八つ当たりだろう。

 そんなキレてる男性は、注意したのにも関わらず静かにならない僕たちを睨み、青筋がピクピクと浮かべている

 僕も4人に静かにするよう促すが、周りがうるさ過ぎて僕の声が聞こえてないようだ。

 こんな状態だ。いよいよ男性の堪忍袋の尾が切れ、テーブルを蹴り上げ床に食べ物が散乱する。それだけ大きな音を立てれば、周りで騒いでた人達も静かになり、自ずと僕らも静かになる。

 そのタイミングを見計らい、声を荒あげ得意げにこう言った。

「Bランクのニック様が黙れと言ってんだ、黙れガキども!!」

 このニックと名前を出した途端、この場がザワザワと騒がしくなった。

「無色性なのにBランクの!?」、「ニックてあのニックか!?  ダランチュランを一人で討伐したっていうあの!?」周りの反応からこの男性の凄さがわかる。が、若紫はそんなの御構い無しに突っかかっていく

「Bランクがなんだか知らねぇーが、食いもん粗末にしてんじゃねぇーー!!」

 そういい殴りかかった若紫の拳は男性の顎に見事にヒットし、男性がダウンする。野宿をした事により食へのありがたみを知った故に、  食べ物を粗末にする行為に腹が立ったのだろう。

 この一連の騒動を見ていた、人々が騒がしくなる

「なんだあのガキは」、「Bランクをいとも簡単に……」

「あ''ぁぁ?」

 しかしそこはヤンキー。  ザワザワと小声で話している方を睨みつけ強制的に黙らせる。

 若紫はやれやれと言った感じでまた席に着いた。そして、その後ろでは伸びたニックを仲間数人で外に運び出している。その仲間は捨て台詞を吐くように「覚えてろよ」と言って店を出ていった。まさか本当に言うとは……異世界恐るべし。

 僕たちは床に落ちた食べ物を片付けの手伝いを終え、席に着くと鑑定紙の話しではなくランクにすり替わっていた

「Bランクって言ってたけどよ、やっぱギルド的なのあるんじゃねぇーの?」
「た、確かにギルドとかあるかもしれません」

 若紫と蜜柑がギルドについて話していると「ギルドならありますよ?」と声が聞こえてきた。僕たちは声のする方へ視線を移すと野菜いため、サラダ、揚げ物盛り合わせを持つイリスが立っていた。

「でも、使徒がいるならギルドなんていらないんじゃない?」

 瑠璃の質問に、少し悩んだあとイリスは答える

「んんーー、私はギルドについてよくわからないけど、使徒様だけじゃ 手が回らないことってあると思うんですよ。ゴブリンの討伐とか。そう言う時にギルドに登録してる無色性の討伐者に手伝ってもらうんじゃないんですか?  すみません、勉強不足で」

「いやいや、感謝するよ。ところで無色性ってなに?」
「無色性ですか?   無色性は氣に色を持たない人たちのことを指します。その反対に氣に色を持つ人を有色性といい、世界のほとんどが無色性で、有色性の方が珍しいです。

 あと私が知っている事と言えば………氣の色は、生まれながらにして氣に色をもつ生誕性と、突如  氣に色が付き始める後誕性に別れます。生誕性と後誕性での色に関する能力には大差ないようで、ただ早く色を持つか遅く持つかの違いだそうです。そして有色性の人は有無を言わず、神の使徒  つまり討伐者になる。このくらいの事しか私は知りません」

「そうか……沢山の情報ありがとう。とても助かるよ」

 取り敢えず、瑠璃の質問によってギルド及び、氣や色について事わかった。

 ギルドの存在を知った真紅たちは食事をしながら、いつギルドに行くかを話し合った。その結果、今日は完全オフにし、ギルドには明日行く事にした。そして、ギルドに登録したあと、その勢いで魔物討伐に行くことも決定した

 ギルドについての話もひと段落つき、真紅たちは食事に集中する事に。うん、美味しい。こっちの世界の食べ物はどれも美味しい。

 イリスにこの事を素直に伝えたところ、よほど嬉しかったのだろう。厨房のおばちゃんに追加注文していた。この分は僕たちが払おう。

 そして運ばれてきた料理はこれまた美味しかった。いい出会いがあり、翡翠と蜜柑あらのサプライズがあり、美味しい物が食べれて、今日は幸せである

 真紅たちは食事を終え、会計を済ませるのと同時に朝の事、ルイスさんが謝っている事を伝え、彼が謝りに来ない理由も伝え、僕もルイスさんの分も込めて謝った。そのかいあってか、イリスはすんなり許してくれた。

 ルイスさんの一件も終わり、食事代を払おうとするが、ここからが大変だった。真紅たちが食事代を払おうとすると、イリスに「いいから、いいから」と言われ、抗う術もなくお店の外に強引に出されてしまった

 真紅は思った。こういう時ptだと不便だと

 お金とかなら強引に置いてけば解決するのに………明日また来よう。

 お店を出るとお昼時という事もあり、さっきよりも人通りが多く辺りが賑わっている

 この後の予定は瑠璃と蜜柑は異世界デート、翡翠と若紫は適当にぶらつき、街を探検するとの事。僕は特に行きたい所もないので、宿のお風呂に入る事にした。昨日は夕食の時間があったので、ゆっくりお湯に浸かる事が出来なかったからその分、今日はゆっくり入ろっと……

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