叶えば所詮、夢物語

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2度目

 
「いっらっしゃ………あっ、さっきの!!  おばあちゃん、野菜炒め、サラダ、揚げ物盛り合わせ、お願いしまーす」
「りょーかい!!」

 女の子が注文を言い終えると、キッチンから元気な声が聞こえてきた。女の子はおばあちゃんと言っていたが、その声はおばあちゃんとは思えられないほど溌剌とした声だった

 僕たちはそんな声に圧倒されながらも、女の子に窓側の席に案内され、そこに座る

「本当に来てくれとは思いませんでした。嬉しいです。あっ、私の名前はイリスと言います。以後、お見知り置きを」
「よろしくねイリスさん。僕は真紅、こちらこそよろしくね」

「イリスでいいですよ。ふふ、真紅さんは女性の扱いがお上手ですね。大人扱いされて嬉しいです。もう少しで出来ると思うので少々お待ちくださいね」

 女の子はぺこりと頭を下げ、カウンターへと向かった。僕は一生懸命働く女の子を感心していた。

 しかし、僕と女の子の会話を聞いていた4人は不思議そうな顔をしている。僕はなぜそんな顔をしているのかと聞いてる見ると、目を泳がせながら翡翠は答えた

「い〜や、なんか早速使徒ぽいことして偉いなぁ〜とおもって」

 翡翠の後に続くように他の人もあれこれ言い始める。しかしそれらは、後付けされた設定のように適当な事ばかりだった。若紫に限っては「あれだよ、うん、あれだ。そうだよ」と勝手に自己完結して、なに言いたいのかわからない。

 要するに、みんなが言いたいのは「陰キャラなのに、凄いな」と言いたかったのだろう。この褒めてるのか貶してるのかわからないこのこの言葉を。

 言われ慣れてるとはいえ、それなりにショックだ。

 そんなちょと微妙な空気漂う中、こんな空気を打破するため、この自由時間をどう過ごしていたか聞くことにした

 すると、翡翠が待ってましたと言わんばかりに不気味に笑いながら立ち上がった

「フッフッフ、よくぞ聞いてくれた。ウチらはネックレスを買いにいったのです!!  ウチは緑色  蜜柑ちゃんはオレンジ色。そして、気の利くウチらは3人の色に合わせてネックレ買ったのです!!」

 その気の利くガールズ2人から渡されたのは紅い輝きを放つ石がはめ込まれたネックレスだった。他の2人も目の色に合わせた、瑠璃は青、若紫は紫のネックレスを渡される。

 まさかのサプライズプレゼントに口元が緩んでしまう。しかし、それに対し男子組は特にサプライズも無ければプレゼントともない。それは他の2人も同じで、どうしたものかと悩んでいる。

「ありがとう、凄く嬉しいよ。でも……特にお返しとか用意していんだよね……」
「いいよ別に、サプライズだからこんなもんだよ」

「そっか………でも僕面白いもの待ってるよ」

 この''面白いもの''みんな僕の手元に釘付けで、なにが出てくるのかワクワクしている。しかし、その反応はあからさまで、よくわからない紙の束が出てくるとテンションが下がったのが手に取るようにわかる

 しかし

 僕が翡翠の手の甲に鑑定紙を貼り、文字が光出すと、さっきのテンションが嘘のように盛り上がっいる。そして空かさず、この紙につい説明する。

「この紙は鑑定紙って言って、貼った物の能力が判る、凄い紙なんだって」

 ドヤ!!

 僕は誇らしげに鼻を鳴らす。

 しかし、みんなは僕の説明に耳を傾けず、鑑定紙に夢中で僕の声は耳に入ってないようだ。あのクールな瑠璃ですらテンションが上がっている

 だが、僕たちは騒ぎ過ぎたようだ。

「うっせぇーぞガキども」

 僕は本日2度目の絡み酒を体験するのだ

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