叶えば所詮、夢物語

4.1 1.2 4.2

黄緑 神隠し

  
 ''瞬きをし  目を開く''

 これは人がとる当たり前の行動で、皆  息をするかの如く無意識のうちにしていること。

 人は瞬きした先、同じ風景が広がっている事を当たり前だと思い込んでいる

 いや、これには語弊がある。

 今まで瞬きしたなかで、見ていた風景が極端に変わった事なんてないのだ。故に人は当たり前だと思わざるを得ないのだ。


 ''次に目を開いた時、同じ風景がそこにあるとは限らないのに''


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『ここは1ヶ月前に起きた《神隠し事件》の現場です。普段  この時間帯は学校に登校する生徒で賑わっているのですが、この事件の影響で今でも休校となり、現場は未だ重苦しい雰囲気を醸し出しております』



「本当、物騒な世の中になったもんだな」
「そうだね」


 世の中には科学では解明できない事が山ほどある。プラシーボ効果やオーパーツなど。その中の1つに《神隠し事件》と呼ばれる未だ帰還者ゼロの謎の事件がある


 《神隠し事件》

 それは、ある高校のひとクラス35人が突如学校から姿を消した事から始る

 証言によると5時間目の前半までは教室にいた事は確認できている。証言した先生及び生徒の話だと、授業で使う辞書を教室に運ぶ為、生徒と先生 合わせて6人が教室を出た際、事件現場となった教室の前を通ったが、その時は確実に生徒はいたようだ。

 そして教室を出て図書室から帰ってくる、わずか5分程でその教室にはもぬけの殻になっていた。これは図書室に行った6人が同じ事を言っている為かなり信憑性の高い証言だと思われる

 しかし、こんな不可な事件だ。最初は世間は相手にしなかった。そんなこと有り得ない、バカげてる。なにかのトリックだと

 しかし、両隣のクラスの生徒は教室の前を歩く生徒は見ていないと口を揃えて証言しているのも事実。それに加え街中の防犯カメラを確認しても集団で歩く生徒は見つからなかった。

 これらの証拠と連日放送されるこの事件に少しづつ世間の目が変わりつつあった時、2度目の神隠し事件が発生した

 この事件も以前の証言と同じように、「突然居なくたなった」や「急に静かになった」などの証言があった。


 この2度目の神隠し事件を境に、警察だけでなく政府も動くようになったのと同時に、半年に一度  早い時では一週間に1度、この事件が発生するようになった。そして今では過去に起きた行方不明者もこの事件に巻き込まれたのではと、考える者もいる。


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 月曜日はいつも憂鬱だ。

 それは大半の生徒が思っている事で、できる事なら昨日に戻りまたスローライフを送りたいと思っしまう。

 ましてや今は6時間目のLHRロングホームルーム。今日の、どの授業よりもめんどくさい授業。 何をするわけでもなく、ただ校内アンケートを書いて提出するだけで、書き終えても帰れるわけでもなく、ただぼーっとしているだけの時間。時間の無駄使いをしたくない僕にとっては、非常に勿体ない授業と言える。

 他のクラスメートもアンケートを書き終え、徐々に教室が騒がしくなってくる

「ねぇねぇ、たっくんは神隠し事件てどう思う?」
「どうって、普通に怖いよ。いつ自分が行方不明になるか分からないし、神隠しにあったら、死ぬかもしれないし」

 僕  倉本くらもと  たくみは教室内では目立たない存在。すなわち陰キャラという部類に入るだろう。もとも目立つのが好きじゃないゆえ、こんな感じなのだ。


「 だよねぇー  私も死んじゃうのやだよ。なんだかお母さんのカレー食べたくなってきた」
「えぇ?  どういうこと それ」


 この子は幼馴染の女の子で津々井つつい  アカリ。基本的に見た目に頓着が無いようで毎日違う箇所が寝癖で跳ねている。そして元気過ぎるほど元気で、体力の底を知らない女の子でもある


「あーくんもやっぱり怖い?」
「まぁ  怖いけど、俺は彼女と一緒に入れれば、死後の世界でもどこでもいいかな」

 ''あーくん''こと、雨木あまぎ 和義かずよしはアカリと同じで僕の幼馴染でメガネをかけている。性格はアカリとは反対で冷静で落ち着いている。そんな性格のため同年代の男子より大人びて見えるようでメガネなのに結構モテるようだ

「やっぱり顔がいいと言うことも違いますね!!」
「そんなの当たり前だろ?  たっくん・・・・


 この2人は小さい頃からの幼馴染。親同士が仲良く、その関係で僕たちも仲良くなった。

 この2人とは小・中・高と同じ学校に通っていたのにも関わらず、この3人そろって同じクラスになる事はなかった。

 しかし高校2年のクラス替え、「最後のクラス替えくらい、3人と同じクラスがいいなぁー」なんて事をボヤいていると、案の定 同じクラスになれたという訳だ。

 そんな、幼馴染みの惚気話しを聞いて少し憂鬱になった僕は、そんな気持ちを紛らわすかの様に、頬杖をつき、外の風景をめ見る。そこにはいつもと大差ない、外の風景が広がってる

  
 だった・・・


 ''瞬きして  目を開く''

 この0.15秒とゆうと一瞬で、僕の見る世界は真っ赤に染まっていた







こんな具合で第1話終了です。

読者の皆の中に作者の意図を読み取ってくれる方がいると、作者的にすごく嬉しいです。

まぁ、余談はここまでにして……この作品は3日ペースで投稿してしていきたいと思っています。ストックはあるので、投稿が遅れる日はないと思います。

これからもよろしくお願いします。

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