私の世界〜「部活の後輩と付き合ってみた」スピンオフ〜

きりんのつばさ

崩壊〜その6〜



今回と次回は2人のデート回です








「前髪オッケー、服装オッケー、色々オッケー
・・・私、変じゃ無いよね?」
鏡の前で服装や髪型の確認をする。
久しぶりに広樹と遊びに行けるんだ。
(テンション・・・上がる・・・)
何せ昨日広樹に誘われてから母と服装や髪型の
相談をして私が1番綺麗に見える様にした。
「いや〜翔子ちゃん可愛いわ〜 ︎
ねぇ写真撮っていいかしら ︎」 
私よりもテンション高めの母。
というかさっきからカメラを構えて写真を撮っている。
「母さん、それ私のカメラ・・・
でも・・・翔子ちゃんの写真見れたらいいや」
相変わらず娘を溺愛している私の両親。
「もう・・・やめてよ・・・」
「何を言っているの〜翔子ちゃんってスタイル
いいんだから自信持ってよ〜」
「それって身長が高いってだけだよね・・・
恥ずかしいよ・・・」
そうなのである。
私は母譲りで身長が女子の平均身長よりも高めだ。
・・・まぁそれ以外は何も無いけど。
「いやいや翔子ちゃんは普通に可愛いわよ〜
だって私達の娘なんだもの〜
・・・あっ、カメラのメモリー切れたわ。
お父さん、メモリー持ってきて、早く〜」
「・・・今に始まった事じゃないけど私の扱い
雑になってないかね?」
「早く〜」
「私泣くからなー ︎」
(お父さん・・・どんまい・・・)
私は父の幸せを心の中で願った。





そして9時になり広樹が家に来た。
「翔子〜来たぞ〜」
「あっ・・・広樹・・・ ︎」
私は広樹が来た瞬間、顔がほころぶのが
自分でも分かった。
「広樹君〜よく来たわね〜」
「今日も翔子借りていきますね」
「別にいいのよ〜借りたまま返さなくても
なんならもらっていってもいいのよ ︎」
「ち、ちょっとお母さん ︎ひ、広樹が困る ︎」
(でも私は・・・それでも構わないよ ︎)
「はいはい、夜にはお返ししますので
それまでお借りしますね」
広樹は私の母に慣れた感じで対応していた。
・・・そりゃ10年以上も私の母の対応をしているのだ
慣れてしまうのは当たり前だろう。
「じゃあ行ってくるね・・・」
「お借りします」
と私達が言うと母は
「夜泊まる場所は連絡してね〜」
と相変わらずだった。
・・・父は自室にメモリーカードを
探しに行ったまんまだった。


「ご、ごめんね・・・私のお母さんが変な人で・・・」
私は自分の家が見えなくなってきた頃、
広樹に母の行動の謝罪をした。
「いや、流石に10年も見てきたら慣れる
にしても翔子・・・」
「?どうしたの・・・広樹?」
「今日は服装決まっているじゃん」
「〜〜〜ッ ︎」
私は顔が一気に赤くなるのが分かった。
それはそうだろう。
好きな人に褒められたのだ、普通は嬉しい。
「だ、大丈夫か?翔子?」
「広樹の・・・せい ︎うん、そうだよ!
・・・私悪くない ︎」
「うわぁすげぇ理論だな・・・
こういうのが冤罪を発生させるんだろうな・・・」
「大丈夫・・・私が冤罪を作るのは・・・
広樹だけ・・・感謝して」
「感謝できねぇ ︎」
「何で・・・?意味が・・・分からない?」
「俺が言いたいからな ︎
・・・全く、翔子って普通に可愛いんだから
その性格でクラスメイトと話したら?」
「か、か、可愛い・・・ ︎」
「あぁ、翔子って普通に可愛いし、性格は・・・
まぁ頑張るしかないけど」
「広樹、それフォローになってない・・・
まぁ、でも私は・・・」
「私は?」
「何でも無い・・・」
(私の魅力は広樹だけが知っていればいい・・・
それ以外の人達はどうでもいいの・・・)





なお、この2人は付き合って無い模様・・・

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