異世界無人島で俺は漂流者達とハーレムサバイバル
第4話弄ぶなら許可得てください!
キャトラと共に魚以外の食材を探しに出た俺は
その道中で色々とキャトラに質問してみた。
「じゃあキャトラが住んでいた世界は、同じような人というか獣人が住んでいるのか?」
「アタシの世界はそうやって構成されているからね。ツバサの世界は?」
「俺からしたらそういう存在って、あくまでファンタジーの世界の中の話だったからなぁ」
「ふぁんたじー?」
「簡単に言うとキャトラ達みたいな人間や、ユフィが使った魔法とかを大体総じてファンタジーって言って、非現実的な存在という意味なんだよ」
「じゃあツバサの世界には、アタシ達みたいな獣人も、魔法も存在しないのか?」
「そういう事」
俺からしてみればこの無人島生活も、この異世界も、あの神様も全てファンタジーの世界のものだ。勿論他の世界では、普通に神様だっているかもしれないし、ユフィが言っていたように異世界交流もあるのかもしれないが。
(未だに信じられないよな、自分がそのファンタジーの世界の中にいる事が)
「じゃあツバサは、アタシ達のことが怖い?」
「怖いって、どうして?」
「だって初めて見るんでしょ? だから怖くないのかなって思って」
「ああ、そういえばそうは感じなかったかな。別に敵でもなかったし」
「そうなんだ。ありがとう」
「何だよ改まって」
「別に何でもない」
そんな会話を繰り広げながらも、俺とキャトラは食べ物になりそうなものを探すが、何ぶんここの世界の知識がないので、どれが食べれて食べれないのかが分からない。
とりあえず一般常識の範囲で、食べても安全そうな木のみやらキノコ、そして果物などを持ち、俺達は拠点へと戻る事にした。
「なあキャトラ、本当にこっちの道であっているよな」
「確かこの辺に目印を付けたはずなんだけど」
「無いよな。どこを探しても」
まあ戻る以前に迷子になってしまっては、元も子もないのだが。
■□■□■□
「魚、美味しくないです……」
ツバサさんとキャトラさんが別の食べ物を探しに行ってからしばらく。私は二人を待つ間にもお腹が空いたので、先ほど釣った魚を口にしてみたものの、その美味しさをイマイチ理解できていなかった。
「この島に来て最初に食べるものとしては、少々物足りない気がします。ツバサさん達はまだでしょうか」
話す相手もおらず、ただ独り言を喋り続ける私。もう二人が出てから時間が経っているのに、帰ってくる気配もなく少しだけ心配になる。
(まだ出会って間もないのに、心配するなんて、私も変わり始めているのでしょうか)
この世界にやって来る前と今の私、時間からしたら一日も経っていないのに、かなり変わった気がする。それはあくまで主観的に見た場合の話だから、他者から見たらどう思うのかは分からない。
(気のせいだとは思いますけど)
私は自分の手を見つめる。その手を見つめるたびに、全てがフラッシュバックして、自分の手が血で染まる。それが幻覚なのは分かっている。けどそれを見るたびに手が震え、
「や、やめて! 私は……もう……」
恐怖で震える。そしてそれをいつも支えてくれていたのが、
「落ち着いてくださいませ、ユフィ様」
いつも彼女だった。……あれ?
「ユズ?! どうしてあなたがこの場所に」
「それは私が聞きたいですよ、ユフィ様。目が覚めたらこの島にいまして」
「ではあなたもこの島に……」
この世界に飛ばされたのは私だけかと思っていた。でもそうではなかったらしく、私の付き人であったユズも一緒に飛ばされていた。
「ユフィ様はずっとこの場所にお一人で?」
「いえ、この世界に来て二人仲間ができたのですが、食べ物を探しに行ってから、戻って来てないんです」
「ユフィ様に……ユフィ様にお仲間が……」
「ユズ?」
「私感激です! 今すぐそのお仲間を探してまいります!」
「ちょ、ちょっと待ってください! その仲間のうちの一人は……」
大事な事を言う前に、ユズはいつもの調子の早さで森の中へと消えて行ってしまった。
(どうしましょう)
大事な事を伝え忘れてしまった。
■□■□■□
日が暮れた。
道も見失った。
完全に詰みました。
「ツバサー、私お腹減ったぁ」
「大丈夫、それは俺もだ」
「それは大丈夫じゃないよぉ」
もはや道を探すことも諦めた俺達は、丁度あった切り株に腰をかけて、ただ時間が過ぎるのを待っていた。これだけ遅くなると、ユフィの事も心配になる。まだ俺達を待ってくれていたとしたら、彼女は今きっと空腹だ。
「いよいよヤバイな」
「ねえどうするの? このままだとアタシ達」
「もしかしてユフィ様がお待ちしているお仲間は、貴方達でしょうか?」
突然会話に誰かが割って入ってくる。声がした方を向くと、何故か木の上に登っている女性が一人。ユフィの名前を言っていたから、彼女の知り合いなのだろうか。
「ユフィを知っているのか?」
「げっ」
「げっ?」
「ゆ、ゆ、ユフィ様が探しているのはそ、そ、そちらの猫の方だけのようですね。さあ、拠点まで私がご案内します」
「え? アタシだけ?」
「そ、そ、そちらの方は知りません。さあ行きましょう」
突然現れて、とても失礼な事を言って、キャトラだけ連れて帰ろうとする謎の女性。
「ちょ、ちょっと待った! 俺もユフィの」
流石に見過ごせない俺は、彼女の腕を掴んでそれを止めようとしたところ、
「ひゃあ!」
変な声を出すと共に拒絶されてしまった。
「さ、さ、触らないでください! 私を弄ぶならユフィ様の許可を得てからにしてください!」
「いや、何で?!」
てか、許可があればいいのかよ!
その道中で色々とキャトラに質問してみた。
「じゃあキャトラが住んでいた世界は、同じような人というか獣人が住んでいるのか?」
「アタシの世界はそうやって構成されているからね。ツバサの世界は?」
「俺からしたらそういう存在って、あくまでファンタジーの世界の中の話だったからなぁ」
「ふぁんたじー?」
「簡単に言うとキャトラ達みたいな人間や、ユフィが使った魔法とかを大体総じてファンタジーって言って、非現実的な存在という意味なんだよ」
「じゃあツバサの世界には、アタシ達みたいな獣人も、魔法も存在しないのか?」
「そういう事」
俺からしてみればこの無人島生活も、この異世界も、あの神様も全てファンタジーの世界のものだ。勿論他の世界では、普通に神様だっているかもしれないし、ユフィが言っていたように異世界交流もあるのかもしれないが。
(未だに信じられないよな、自分がそのファンタジーの世界の中にいる事が)
「じゃあツバサは、アタシ達のことが怖い?」
「怖いって、どうして?」
「だって初めて見るんでしょ? だから怖くないのかなって思って」
「ああ、そういえばそうは感じなかったかな。別に敵でもなかったし」
「そうなんだ。ありがとう」
「何だよ改まって」
「別に何でもない」
そんな会話を繰り広げながらも、俺とキャトラは食べ物になりそうなものを探すが、何ぶんここの世界の知識がないので、どれが食べれて食べれないのかが分からない。
とりあえず一般常識の範囲で、食べても安全そうな木のみやらキノコ、そして果物などを持ち、俺達は拠点へと戻る事にした。
「なあキャトラ、本当にこっちの道であっているよな」
「確かこの辺に目印を付けたはずなんだけど」
「無いよな。どこを探しても」
まあ戻る以前に迷子になってしまっては、元も子もないのだが。
■□■□■□
「魚、美味しくないです……」
ツバサさんとキャトラさんが別の食べ物を探しに行ってからしばらく。私は二人を待つ間にもお腹が空いたので、先ほど釣った魚を口にしてみたものの、その美味しさをイマイチ理解できていなかった。
「この島に来て最初に食べるものとしては、少々物足りない気がします。ツバサさん達はまだでしょうか」
話す相手もおらず、ただ独り言を喋り続ける私。もう二人が出てから時間が経っているのに、帰ってくる気配もなく少しだけ心配になる。
(まだ出会って間もないのに、心配するなんて、私も変わり始めているのでしょうか)
この世界にやって来る前と今の私、時間からしたら一日も経っていないのに、かなり変わった気がする。それはあくまで主観的に見た場合の話だから、他者から見たらどう思うのかは分からない。
(気のせいだとは思いますけど)
私は自分の手を見つめる。その手を見つめるたびに、全てがフラッシュバックして、自分の手が血で染まる。それが幻覚なのは分かっている。けどそれを見るたびに手が震え、
「や、やめて! 私は……もう……」
恐怖で震える。そしてそれをいつも支えてくれていたのが、
「落ち着いてくださいませ、ユフィ様」
いつも彼女だった。……あれ?
「ユズ?! どうしてあなたがこの場所に」
「それは私が聞きたいですよ、ユフィ様。目が覚めたらこの島にいまして」
「ではあなたもこの島に……」
この世界に飛ばされたのは私だけかと思っていた。でもそうではなかったらしく、私の付き人であったユズも一緒に飛ばされていた。
「ユフィ様はずっとこの場所にお一人で?」
「いえ、この世界に来て二人仲間ができたのですが、食べ物を探しに行ってから、戻って来てないんです」
「ユフィ様に……ユフィ様にお仲間が……」
「ユズ?」
「私感激です! 今すぐそのお仲間を探してまいります!」
「ちょ、ちょっと待ってください! その仲間のうちの一人は……」
大事な事を言う前に、ユズはいつもの調子の早さで森の中へと消えて行ってしまった。
(どうしましょう)
大事な事を伝え忘れてしまった。
■□■□■□
日が暮れた。
道も見失った。
完全に詰みました。
「ツバサー、私お腹減ったぁ」
「大丈夫、それは俺もだ」
「それは大丈夫じゃないよぉ」
もはや道を探すことも諦めた俺達は、丁度あった切り株に腰をかけて、ただ時間が過ぎるのを待っていた。これだけ遅くなると、ユフィの事も心配になる。まだ俺達を待ってくれていたとしたら、彼女は今きっと空腹だ。
「いよいよヤバイな」
「ねえどうするの? このままだとアタシ達」
「もしかしてユフィ様がお待ちしているお仲間は、貴方達でしょうか?」
突然会話に誰かが割って入ってくる。声がした方を向くと、何故か木の上に登っている女性が一人。ユフィの名前を言っていたから、彼女の知り合いなのだろうか。
「ユフィを知っているのか?」
「げっ」
「げっ?」
「ゆ、ゆ、ユフィ様が探しているのはそ、そ、そちらの猫の方だけのようですね。さあ、拠点まで私がご案内します」
「え? アタシだけ?」
「そ、そ、そちらの方は知りません。さあ行きましょう」
突然現れて、とても失礼な事を言って、キャトラだけ連れて帰ろうとする謎の女性。
「ちょ、ちょっと待った! 俺もユフィの」
流石に見過ごせない俺は、彼女の腕を掴んでそれを止めようとしたところ、
「ひゃあ!」
変な声を出すと共に拒絶されてしまった。
「さ、さ、触らないでください! 私を弄ぶならユフィ様の許可を得てからにしてください!」
「いや、何で?!」
てか、許可があればいいのかよ!
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