チートなはぐれ魔王の規格外な学園生活

金田拓也

16敗戦後

あれから、エリカは救急部隊に運ばれていきメフェストが解いた結界のをかけで他の生徒も保護され、学校はいつも通りに戻りつつあった。正直異常と言うほかない。誰から見ても、人間は魔族に完膚なきまでに敗北を与えられた。と映る。しかし、今の現状から見て敗戦後にはとても見えない。どれくらいの人数が辞めるのかと思っていたが、そんな気配すらない。
ベル「…その考えは正しい。マオーは頭は悪いけど時々頭がいい」
そんな抑揚の感じられない声が聞こえた。隣のベルはこちらをじっと見ていた。そして、
ベル「そう言うのはこの学校の校長で自称“英雄王”に聞くのが早い」
マオー「そうだな。行くか」
そう言って席を立ち、校長室に向かった。
マオー「ベル。ありがとな」
ベル「マオーが何を言っているのか分からない」
そうベルが言うが、ベルの声はいつもとは少し違う。
マオー「…気を使ってくれたんだろ?」
ベル「何を、い、ってる、のか、分からない」
マオーが学校に来てから今先程教室を出るまで全員が席に座り、一言も話さなかった。
そもそもの話。ベルの提案だってそうだ。素直にクラスメイトに聞くのが手っ取り早い方法だ。
だが、クラスメイトは恐怖に震えている。
昨日のカイザー達にではなく。昨日魔剣を振るった自分。それだけではなくー。
足元に散らばっている沢山のチラシの一枚を手に取る。
それにベルは先程から力強く握りすぎて赤くなっている手がさらに赤くなる。
そのチラシには、
『この学校には魔剣持ちの魔族の王がいる』
そう書かれていた。
これで俺が魔王だと疑わない方がおかしい。
廊下にはほとんどの生徒がおらず、たまにいる生徒も、こちらを見ると途端に怯えた表情になり、教室に戻って行く。
そんな生徒の様子を見ていたベルが堪えきれず壁を殴る。それだけで壁が凹む。ベルは前方を睨み
ベル「マオーは人間を守るために魔族を裏切って!守ったのに!この仕打ちか人間ども!」
決して声は大きくない。だが、その一言一言に怒気が込められている。
そんな様子を見ていたマオーは。
マオー「…ベル。校長室に行く前にとりあえず外に出ないか?」
そう言って外に出る。
少し歩くと、突然ベルが口を開いた。
ベル「マオー。ちょとごめん」
そう言うと何処かに走り出した。
ベルは無我夢中で走り出した。物陰に見えた人影に見覚えがあったからだ。少し、走り角を左に曲がると人影との距離が先程よりも近くにある。走って距離を縮めると彼が振り返った。
ベル「どうしてここに?」
そう言うと、人影はニッコリと笑うと
「やぁ。久しぶりだねベル」
と声が返ってきた。

その頃ベルが走って何処かに行くのを見ていた魔王は、その瞬間を待っていたかのように現れた影を見た。
そこにはエリカがいた。俯いていてその顔は見えない。エリカは素早く腰の剣を抜きこちらに向けると、
エリカ「答えなさい魔王!ある村を魔族が襲ってその村は壊滅した!その子供の魔族が持っていた剣をなぜあなたが持っている!」
マオー「…」
エリカ「答えろ!」
そう言って顔を上げたエリカの顔は涙が流れており、その顔は怒りで満ちている。色んな感情で不安定なその顔が心に深く刺さる。
魔王「…俺がその魔族だからだ」
と魔王は、エリカから、視線を外し言った。

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コメント

  • 金田拓也

    コメントありがとうございます

    0
  • うぇーい乁( ˙ω˙ 乁)

    。°(°`ω´ °)°。( இωஇ )ウワーン

    0
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