輝く星々は手紙のように

雪原 英二

4-1話 その恐怖は一体どっちなんだ?

 「ねぇ!今日の夜皆で肝試ししない?」
芽衣ちゃんが唐突に言った。
正直怖いのやだなー...しかも時期ハズレだし、でも芽衣ちゃんはきっと雄介と行きたいんだろうなー、しょうがない芽衣ちゃんの為だ!
「私さんせーい」「俺は皆に合わす」「僕もいいよー」
「ルパン三世とか糞みたいな冗談言えねぇから!怖いよ!」
 私がこんな18で死ぬとかじゃなくて、長い人生だったら私にも芽衣ちゃんにとっての雄介みたいな人が出来てたのかな...まだ死にたくないなぁ...
雄介のボケは例の如くスルーされた...今のボケっていうかガチな感じじゃなかった?

 「時は満ちた!我々は決行するぞ!」ハイテンションな芽衣が叫ぶ
場所は墓地、というか霊園。時刻は夜の10時を回った
「こんな所でやったらバチが当たりそうな気がするなぁ」私が不安を漏らす
すると希望が「今年で死ぬっていう時点で相当なもんだから帳消しどころかお釣りが来ても良いと思うんだけど」希望はいつもズバズバ言う。
「慶次さんは怖いの平気ですか?」私が聞くと
「多分、だってオバケなんか居ないと思ってるから」
「はぇ〜、」と話していると雄介が
「いや、お前らマジで頭おかしいんじゃね?絶対出るって、絶対出るって!ホント、マジ怖い...」
と、雄介ガチビビりである。
「メンツどうするよ」
最近、雄介がボケてなくてもスルーされてる、可哀想に...
「グッとパーで分かれましょしよ」
トントン拍子で話が進んで行く、いつもはグダるのに
「よし、グッとパーで分かれましょっ」
私と慶次がパーで、他がグーという結果になった
まずい!雄介と芽衣ちゃんが二人っきりになれてないじゃないの!
すると芽衣が「これで決まりだね!じゃあコースはさっき説明した通りで私達が先で良い?」
「え?芽衣ちゃん...」
「ん?なに?」ニコニコしながら問い返して来る
「いや、芽衣ちゃんが良いなら良いけど...」
「じゃあ私達が先って事で早速行ってくるね!行こ!」
なんか芽衣ちゃんの目が笑ってなかった気がする...

 計画は順調、今日の肝試しは全て私達が仕組んだものである。グッとパーのくだりがトントン拍子だったのも、慶次と桜が2人っきりになるのも、私達が先に行き仕掛けを用意するのも...
「時は満ちた!我々は決行するぞ!君たち用意はいいか!」
「「今日こそ、あの二人をくっつけるぞ!おー!」」
バレないように小声で叫ぶ
これからの計画の筋書きはこうだ、事前に決めておいたルートを通る慶次達、スタート地点からすぐ行った所の曲がり角で初っ端しょっぱな私が物音をたて脅かす、序盤はソフトに、だ。因みに霊園は灯りが一部にしか無く私達が居る所に灯りは一つもない真っ暗だ
おっと、早速獲物が来たようだ
近くにある小枝を適当にぶん投げ音をたてる
「パキッ」
「ひゃっ、何の音?」
「俺の屁だから安心しろ」
「絶対嘘でしょ!?」
うーん、なかなか手ごわそうだ
もういっちょ投げてやる
「いてっ」
しまった!桜に当ててしまったようだ、ごめんよぉ。
「うーん、なんか当たった気がしたけど気のせいかなぁ」
はぁ?何言ってんだ、今確実にあたってたじゃん!
まぁ、そっちのほうが良いけど
桜のアホっぷりに呆れていたらいつの間にか2人は私の守備範囲外まで行ってしまっていた。
...次は雄介が白装束とフードを被り顔を隠しブツブツ呟きながら2人に近づいて行く、しばらくしたら寄生を発しながら走り去る。という霊園で無くても恐怖しかない行動を撮ってもらう。
頼むぞ雄介。

 2人の喋る声が聞こえてきた、俺の番か...芽衣のヤツは上手くやったかな...正直バレたら恥ずかしいなんて物じゃない、ただひたすらに辛い...、だが2人のため俺は頑張るぜ!そろそろタイミングだ、行くぜ!
墓の陰からゆっくりと歩き出す、まだ割と距離は空いている。
「...こ...す......ころ.........す...」
「お、おい、なんだよアレ...」
「......あぁ、私死ぬんだね、死んだわ、慶次バイバイ...」
予想以上にビビってくれている!
さて!締めに寄生を発しながら走り出そうか!
「コロンブス!コロンブス!コロンブス!ウギィィィィィイ!フゥィィ!!!」
「うわぁ!やべぇ、やべぇよ!アイツ!」
なんか違う意味でビビられている気がするが...いや、こんなん見たらその反応が普通か...
これにて俺の役目は終了だ、後は任せたぜ希望、俺たちの計画は希望の役が本命だ。









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