輝く星々は手紙のように

雪原 英二

2-2話 過程はどうあれ

 「現在時刻朝の6時30分ターゲットはまだ来ていない」
「こちら桜、メンバー1人...コードネーム芽衣が来ていない、おそらく例の寝坊だ」
「あの野郎、昨日ちゃんと言っといたのにッ!」
「しっ!ターゲット、ロビーに発見これより芽衣を置いて僕たちだけで尾行を開始する」
「らじゃー!」「ら、らじゃー..」
「ッ!?まずいよリーダー!外は雨じゃないか!」
「マジじゃん!傘持ってこい傘!」
「傘など使わん続行だ!」
やけにノリノリの希望を筆頭リーダーに、傘くらいさそうぜとボヤく慶次、そして私の3人で雨の中、尾行する。
 この里に私たち以外の人は住んでいない、だが家は結構綺麗な状態である。本来あるはずの活気が無いのがちょっぴり寂しい。
 「リーダー、ターゲット公園に入りました!」
「そんくらい僕にも見えてるよ!」
「でも、ここって富士山ふじやまじゃねぇか、前探した時はいなかったよな?」
富士山ふじやまという愛称で呼ばれている、真名を富士山遺跡公園ふじやまいせきこうえんという、富士山ふじさんとは恐らく関係ない。
「見失っちゃうよリーダー!はやく行こ行こ!」
「おいアイツ木眺めてんぞ」
その木はすっかり花びらが散ってしった桜の木だ。
「あと半年くらいで死ぬから頭おかしくなっちゃったのかな?」
「「......」」
「あ、木登りはじめた」
「ん?木の上に猫がいるよ」
「桜、おまえよく見えんな」
「あんなに高くまで登って危ないよ、それに雨で濡れてるし滑っちゃうよ!助けに行こ!」
時間を巻き戻って過去の自分の選択を変えたい時なんて生きてればいくらでもある。
「雄介!雄介が落ちた!」


少し時を遡り、慶次が傘くらいさそうぜとボヤいている時、雄介は。

(アイツらとうとう尾行してきたよ...バレてないとか思ってんのかなー、っと、着いたな)
「うわーミケお前なんで木なんか登ってんだよ、それ絶対降りられないで1夜明かしたってパターンだろ」
そこには全身黒の三毛要素の欠片も無い猫が1匹、木の上に居た
「全く、しょうがねー子猫ちゃんだぜ、よし!もう大丈夫だからなー......ッ!」
薄々滑るんじゃねーかなとは思ってたけど...全く俺って奴は、、

「...む......だ...ぶつ...」「南無阿弥陀仏...」「どうか安らかに眠たまえ...」
「...あの、皆さん...俺死んでませんよ?」
.........
「あぁ!神よの者を安らかに眠らせたまえ!神よ、天のご慈悲を!」慶次の悪ノリである
「だから死んでねーよ!?」
「痛い所は無い?危うく誕生日の前に死んじゃうとこだったねフフッ」
私と希望の2コンボである。
「...、痛い所はあるけど大丈夫だよ、それよりミケは?」
「ミケどころじゃないよ、一体何匹いんのさ」
そこには雄介の周りに沢山の
「俺は猫にもモテる良い男」ドヤ顔で言う
10匹ほど居る
「キモい...どうしたの?頭打っちゃった?」
「猫にも?猫だけに、の間違いじゃない?」
今日の私と希望のコンボはキレキレである
「芽衣が待ってるから早く帰ろーぜ」


 帰ると芽衣はまだ寝ていたが多少医学をかじってるので叩き起した、が、起きたら「どーして起こしてくんないのさ!どーして怪我してんのさ!バカ!」と、起きるなりうるさいご様子。
「ホントに雄介は軽い怪我で良かったよ」
「でもリーダー希望は風邪ひいたけどな」
ネコ達は病院ウチの空き部屋で飼うことになった。
「まったく私に話してくれてればこんな事になんなかったのに、ねー桜」
「そうよそうよ、こんな可愛い子達を独り占めなんてズルいわ!」
女子はデレデレしっぱなしだった。

 現在は過去になり現在、過去の話で皆と共に笑う。
誰も欠ける事無くそんな毎日が続けばいいな、なんて思う。
 現在4月26日
竹下 芽衣の命日誕生日7月26日まで今日でちょうど3ヶ月。互いに誕生日は知り得ているが、まだ誰も話を切り出さない。














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