魔法とロボットの在る世界

風見 赤狼

一章【帰還】 #8 禁忌の魔獣

兎陽とはる、レイ、ルイ、最終確認だ。」

 グラステーナが三人を見て言った。

「まず兎陽が【禁忌の魔獣きんきのまじゅう】に奇襲きしゅうを仕掛ける、そしてそいつが取り巻きを放ったらレイが撹乱かくらん、各個撃破げきはしていってくれ。そしてレイが逃してしまったやつをルイが遠距離から撃破、余裕があれば兎陽を支援してくれ。何か質問はあるか?」

 グラステーナが淡々と説明していく。

「いや、俺からはない。」

「「私達も」」

「そうか、ではお前らが使うIBアイアン・ブレインについてだ、兎陽は専用機の『Reebeレーベ』を使え、レイは汎用機『Scuteスキュート機動型』を、ルイは狙撃用の『Hawkeyeホークアイ』を使え。」

 グラステーナは三人の乗るIBを告げた

「それでは、狩りを始めろ!」

「「「了解!」」」

『アイアンブレイン、個人認証完了。近くに熱源反応あり、味方機体を確認。通常モードを起動します。』

『聞こえてるか?今回の任務は兎陽にとっては空白ブランクがある。絶対に気を抜くなよ。』

「ああ、分かってるさ。」

 兎陽は不敵な笑みを浮かべた。

『間もなく目標上空、降下準備を。』

 ヘリのパイロットが報告をした。

「さあ行くぞ、レイ、ルイ!」

『『はい!』』

『目標上空、機体の接続解除。』

 ガコン!

 三人のIBがヘリから落とされる。

「今回の任務もう忘れたとかないよな?」

『へっ!兄貴こそブランクでミスらないでよ!』

 ズゥゥゥゥゥゥン!!

「さて到着だ、メル大剣化たいけんか

『分かりました。』

 メルが輝き、光の粒子となり、その粒子がIBの手の中におさまり、一振の大きな剣となった。

 その光で【禁忌の魔獣】が兎陽たちの方に気づいた。

「スラスター全開!一気に行くぞ!」

 ギュン!

 兎陽のIBが目にも止まらぬ速度で【禁忌の魔獣】に近づき、斬撃を繰り出した。

「はあっ!」

 ギャャャャャ!!

 兎陽の放った斬撃は、【禁忌の魔獣】の急所に深く当たった。

 しかし、血が出てこない。つまり急所だが効果が無い・・・・・・・・・、だから不意打ちとしては全然意味を成さなかったのだ。

「おいおい、嘘だろ!?」

『ここは私に任せてください…!』

 ルイが狙撃ポイントにつき、狙撃体勢に入った。

「距離およそ7’000、ゼロ距離設定完了。…今!」

 ズガァァァン!!

 ルイの撃った弾丸は1寸の狂いもなく【禁忌の魔獣】の急所に当たった!

「まさか外れた!?」

 しかし、【禁忌の魔獣】は当たった衝撃が無いかのようにその場にいた。

『ルイ!ヤツは見てから避けた!とんでもない動体視力をしている。レイの援護をしてくれ!ヤツは俺1人でやる!』

「…分かりました。」

『助かる。』

 【禁忌の魔獣】は、防戦から一転し、攻勢に移った。

『兄貴!』

 レイの叫びが聞こえる。

「危なっ!助かった、レイ。」

 兎陽は間一髪の所で大剣で防いだ。

 普通の乗り手ではここまでの反応速度で防ぐことは出来ない。兎陽の戦闘センスとIBの性能が無いと今の攻撃は防げなかった。

「お返しだっ!」

 ギン!

 兎陽のIBが放った斬撃は、急所に当たったが、弾かれてしまった。

「硬すぎだろ!…ん?」

 だが、最初に加えた攻撃とルイの狙撃、そして今の攻撃で少しばかりヒビが入っていた。

 今までの苦労は無駄では無かったのだ。

「これなら…いける!」

「レイ!ルイ!3数えたら同時に行くぞ!」

『『分かりました!!』』

「行くぞ…」

 瞬間、兎陽の感覚が研ぎ澄まされる。五感の中から不要な嗅覚、味覚、触覚を切った・・・

「1…」

 【禁忌の魔獣】の爪が振るわれる、しかし兎陽のIBは紙一重で避ける。

「2の…」

 兎陽のIBが大きく跳躍する。

「さぁぁぁん!!」

 兎陽のIBが上空から打ち下ろし、レイのIBがブースターを使っての薙ぎ払い、ルイのIBの正確無比な狙撃をする。

 バキッ!!

 三人の攻撃が有効打になり、遂に【禁忌の魔獣】の外殻を破壊することに成功した。

「もう1発!」

 兎陽の打ち下ろしからの切り上げが剥き出しになった肉の部分に深く当たった。

 ギィャャャャ!!!

 【禁忌の魔獣】は雄叫びをあげながら倒れた。

「やっと、倒せた…」

 リーダー格である大型魔獣が倒れたことにより、その取り巻きは統率が無くなり、散り散りになって逃げていった。

『兄貴、お疲れ様。』

『お兄様、素晴らしかったです。』

「二人が居てくれたから勝てたんだ。ありがとう。」

『わー!あれに勝ったの?すごーい。』

 急に通信から聞こえた声に兎陽達は慌てた。

『グラステーナさん!どうなってるの?』

 レイが聞く。

『分からん。ただ、こちらからそいつの周波数を探ってるが、何も出てこない。もしかしたら敵の可能性がある、気をつけろ。』

『あ、あなたが【禁忌の魔獣】の封印を解いたんですか!?』

 ルイが質問をする。

『そうだよ〜。』

 謎の声は言う。

 だが、ルイは納得をしない。

『なんでそんなことをしたんですか!?』

『んー、面白そうだったから?』

『面白そうだからって…!』

 ルイは驚愕した。当たり前だ、今回は目を覚ましてすぐだったから対処出来たが、完全に封印が解かれたら国一つは最低でも滅ぶだろう。

『でも倒されちゃったか〜、もう少し粘ると思ってたのにな〜。』

 その声は残念そうにそう言った。

『じゃ、そろそろ使いますか。』



 はい。私です。今回見直したら2000字超えてました。最高記録です。この調子でどんどん文字数増やせるようになればと思います。
 さて、今回はなんやかんやで【禁忌の魔獣】を倒すところまで来ました!そして現れる謎の声、次回はどうなるのか?ということで次回『兎陽、化ける(仮)』にて、ではでは〜

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コメント

  • 黒猫

    今公開してるのともうひとつ最近公開することになった方も両方良ければ呼んでください。

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  • 黒猫

    読ませていただきました。
    最新話期待しています。
    お互いがんばりましょう。
    私の作品は気が向いた時に書くのでそれまで待ってください。
    使い魔の美少女メルが絵にするとどんな子かすごく気になります。

    0
  • 鳳 鷹弥

    読ませていただきました。
    最新話期待しております!

    お互い頑張りましょう!
    良かったら私の作品もお願いいたしますー

    0
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