シスコン賢者の異世界転生生活

おねむねむねむのきょう

第6話 異世界での遭遇2

「よかった、言葉が通じて…」
男性がホッとして息を吐く。
「あ、すみません。私はデーガ、こっちは妻のエルラ。危ない所を救っていただいたのでしょう?ありがとうございます」
デーガと名乗った男性はそう言って綺麗なお辞儀をする。
「いえいえ、こちらこそ。助かってよかったです」
「本当ににありがとうございます。何と申し上げたらいいのか…何かできることはないでしょうか」
正直、今必要な物は幾らでもあるがまずは生活を安定させなければ。
「そうですね。よければですが1番近くの町か村まで案内をしていただけませんか?」
一瞬、夫婦はそんな事でいいのか?と首を傾げたが、直ぐに了承してくれた。
まぁ、とりあえず優しそうな人達で良かった。
ここで礼儀も知らない奴らだったら異世界に来て早々に人殺しになる所だった。
そんな汚れた手で沙耶を汚す訳にはいかないからな。
そうだ、この2人に沙耶を紹介しなければ。
「沙耶、来てくれ」
そう声を掛けると小走りでこちらにやって来た。
相変わらず可愛いい!
やはりチョコチョコと寄って来る姿は沙耶の可愛い動作ランキング4位なだけはある。
ま、沙耶がいたらなんでも可愛いんだけどな。
そんないつものやり取りを脳内で交わし終えると真剣な趣で夫婦を見つめた。
「こちらは沙耶です。俺の宇宙1可愛い妹で、この子に悪意や害意あって触れたら人として死ねると思わないで下さい」
「何言ってんの!?」
後半はサラッと爽やかな笑顔で言って見たが、夫婦は何を言っているか理解できていない様だ。
まぁ、なるべく見せしめに殺したりとかはしたくないしな。
「すみません。うちの兄が失礼な事を…。ほら、謝って」
沙耶が俺の頭を掴み、無理やりお辞儀をさせる。
沙耶からの頼みなので一応謝る。
「すみませんでした」
「いやいや、妹思いなお兄さんですな。ハッハッハ」
デーガさんが大胆に笑う。
それに対し奥さんのエルラさんは少し困った様な表情でデーガさんを見ている。
まぁ、そんな事もありつつ俺たちは1番近くの町、レーヤに行くのだった。



話が全く進んでない?
そんな細かい事を気にしていては人生、無駄にするぞ。
はい、すみません。
いちいち賢磁の思考(沙耶の可愛さを語るやつ)が邪魔するから進まない…
ほどほどにしときます。

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