神が泣くなら悪魔になろう
路地裏の常連客
⊂(‘ω’⊂ )))Σ≡=─༄༅༄༅༄༅༄༅༄༅
「お兄ちゃんこれ読んで!」
なんて僕の可愛い妹が言ってくる
「いいよ、えーと、むかしむかし……」
むかしむかしあるところに勇者がいました、勇者はとても強く優しく平和を愛しています、そんな勇者は混沌を愛す魔王を倒すために魔族領へ行きます、しかし魔王はとてつもない強さを持っていました、勇者は惜しくも敗れました、それを見た神は勇者を哀れみ、悲しみ
涙を一粒落としました
その涙は勇者の口に入りました、するとなんということでしょう、勇者は生き返りました、そして神に愛された勇者が、神に愛されなかった魔王を討ち滅ぼしました
こうして世界は平和になりました
めでたしめでたし
「本当にめでたいのかな」
なんてさっきまで妹だったはずのドロドロとした何かが僕に聞いてくる
やがてそのドロドロは『僕』の姿になる
自分の目の前に『自分』がいても違和感がないというのはつまりそういうことなのだろう
そして『僕』は口を開く
「だってさ、神様ずるくない?勇者だけ助けて」
「そういう御伽噺だからそんなもんでしょ」
「じゃあ『僕』が求めてるものは何だっけ?」
「神の…」
「そう、涙でしょ?それこそ勇者なんかよりよっぽど御伽噺でしょ、そもそもさ…」
…神なんているの?…
神を信じる者が聞いたら怒り出しそうな言葉を最後に聞いて僕の瞼は開いた、すごく気分が悪い
そもそも
神なんて宛にしてないから薬師になったんじゃないか
あ、今日はお得意さんの納品日だ、あそこの人達は怖いから行きたくない、けど僕が必要としている物があるのも事実、あー、やだやだ、やだなぁー
なんて、だらだら朝御飯を食べて準備をする
そしてやって来たのは路地裏、陽の光が当たらない、勇者なんかじゃ救えない奴らが集まる所、今どう生きるかを考えている人達、この裏の街に僕のお得意さんはいる、ほら、着いた、門番っぽいチンピラさんがこちらを睨む、怖いよう、帰りたい、はぁ
「こんにちは、君たちの頭に薬師が来たって言ってくれるかい?」
何となく察したチンピラさんはサッと扉の奥に行き三十秒くらいでパッと戻ってきた
「頭はこっちだ、付いてきな」
いつもの部屋に連れていかれる、そして目の前にはこのチンピラとかゴロツキとかとかを一纏めにしている裏の街の長がいる、禿頭にモジャヒゲ、目だけで人を殺せそうな怖い顔、名はラウス
そんな怖いおじさんがチンピラに部屋を出るように手を振る、チンピラが頭を下げて出ていく
「よお、久しぶりだなぁ、ジルさん」
開口一番に笑いながら言ってくる
「月一なんだから久しぶりじゃないでしょ、あといつもさん付けやめてって言ってるじゃん」
「いやいや、ちょっとした喧嘩でくたばり損ないだった俺を助けてくれたあんたの恩は忘れねぇ、おかげで俺はここまで昇ったからな」
 
ガハハと笑う、怖い顔で大きい声出すなよ…
僕のお得意さんの大体は、僕が道で薬を広げて売っていた時に接点があった人だ、ラウスさんも目の前で倒れていたから薬を貼って塗って飲ませた、僕優しい
「はぁ…じゃあこれ、今月の薬、内容は傷薬とか消毒液とかだから」
「おう、こっちも今月は結構いいものが来たからやるよ、鉱山で普通じゃ出ない魔物が出たらしくてな、そいつの一部がこっちに流れてきた、竜の爪だ」
この前マナポーションをあげたアイリスたちが逃げてきた相手かな、まさか竜とは、そして素材が流れたという事は竜が討伐されたという事
「竜の爪はジルさんの研究に使えるか?使えるなら今月の支払いを竜の爪にしてもいい」
それはありがたい、と言っても僕が作りたい薬は作り方がまだ無い、竜の爪が要るのかなんて分からない、なら貰っておくに限る
「ありがとう、でもいいの?竜の爪なんて、なかなか手に入るものじゃないと思うけど」
「まぁ、確かに貴重だが恩人が欲しいと言うならあげてやっていい、それにジルさん、俺はアンタから普通じゃない匂いがするんだ、こいつは敵に回しちゃいけねぇ、そう俺の鼻が言うんだ、だから投資だ、俺はアンタの味方だってな」
ガハハ、とまた笑う、物凄く上に見られてる気がする
普通じゃないって、普通じゃない人に言われるとちょっと傷つくなぁ、でもラウスさんは裏の街の住人だが悪い人ではない、僕もなるべく味方でありたい
「あ、そういや、鉱山に竜なんて初めて聞いたからもしかしたら何か起こるかもな、ジルさんはそういうのによく関わるから気を付けろよ」
「それも裏の街の長の鼻が言ってるの?」
「いや、ただの俺の勘だ」
ガハハ、とまた笑う
「あまり関わりたくないから気を付けるよ、じゃあまた次の月に」
さて、あまり裏の街は居ても楽しくない、さっさと帰ろう
はぁ…ラウスさんの鼻は勘違いが多いけど
勘は結構当たるんだよな……
これにて三話終了です、もっと文字数を多くしないと読みづらい…?けど私の脳みそはもう限界よ…(´;ω;`)
「お兄ちゃんこれ読んで!」
なんて僕の可愛い妹が言ってくる
「いいよ、えーと、むかしむかし……」
むかしむかしあるところに勇者がいました、勇者はとても強く優しく平和を愛しています、そんな勇者は混沌を愛す魔王を倒すために魔族領へ行きます、しかし魔王はとてつもない強さを持っていました、勇者は惜しくも敗れました、それを見た神は勇者を哀れみ、悲しみ
涙を一粒落としました
その涙は勇者の口に入りました、するとなんということでしょう、勇者は生き返りました、そして神に愛された勇者が、神に愛されなかった魔王を討ち滅ぼしました
こうして世界は平和になりました
めでたしめでたし
「本当にめでたいのかな」
なんてさっきまで妹だったはずのドロドロとした何かが僕に聞いてくる
やがてそのドロドロは『僕』の姿になる
自分の目の前に『自分』がいても違和感がないというのはつまりそういうことなのだろう
そして『僕』は口を開く
「だってさ、神様ずるくない?勇者だけ助けて」
「そういう御伽噺だからそんなもんでしょ」
「じゃあ『僕』が求めてるものは何だっけ?」
「神の…」
「そう、涙でしょ?それこそ勇者なんかよりよっぽど御伽噺でしょ、そもそもさ…」
…神なんているの?…
神を信じる者が聞いたら怒り出しそうな言葉を最後に聞いて僕の瞼は開いた、すごく気分が悪い
そもそも
神なんて宛にしてないから薬師になったんじゃないか
あ、今日はお得意さんの納品日だ、あそこの人達は怖いから行きたくない、けど僕が必要としている物があるのも事実、あー、やだやだ、やだなぁー
なんて、だらだら朝御飯を食べて準備をする
そしてやって来たのは路地裏、陽の光が当たらない、勇者なんかじゃ救えない奴らが集まる所、今どう生きるかを考えている人達、この裏の街に僕のお得意さんはいる、ほら、着いた、門番っぽいチンピラさんがこちらを睨む、怖いよう、帰りたい、はぁ
「こんにちは、君たちの頭に薬師が来たって言ってくれるかい?」
何となく察したチンピラさんはサッと扉の奥に行き三十秒くらいでパッと戻ってきた
「頭はこっちだ、付いてきな」
いつもの部屋に連れていかれる、そして目の前にはこのチンピラとかゴロツキとかとかを一纏めにしている裏の街の長がいる、禿頭にモジャヒゲ、目だけで人を殺せそうな怖い顔、名はラウス
そんな怖いおじさんがチンピラに部屋を出るように手を振る、チンピラが頭を下げて出ていく
「よお、久しぶりだなぁ、ジルさん」
開口一番に笑いながら言ってくる
「月一なんだから久しぶりじゃないでしょ、あといつもさん付けやめてって言ってるじゃん」
「いやいや、ちょっとした喧嘩でくたばり損ないだった俺を助けてくれたあんたの恩は忘れねぇ、おかげで俺はここまで昇ったからな」
 
ガハハと笑う、怖い顔で大きい声出すなよ…
僕のお得意さんの大体は、僕が道で薬を広げて売っていた時に接点があった人だ、ラウスさんも目の前で倒れていたから薬を貼って塗って飲ませた、僕優しい
「はぁ…じゃあこれ、今月の薬、内容は傷薬とか消毒液とかだから」
「おう、こっちも今月は結構いいものが来たからやるよ、鉱山で普通じゃ出ない魔物が出たらしくてな、そいつの一部がこっちに流れてきた、竜の爪だ」
この前マナポーションをあげたアイリスたちが逃げてきた相手かな、まさか竜とは、そして素材が流れたという事は竜が討伐されたという事
「竜の爪はジルさんの研究に使えるか?使えるなら今月の支払いを竜の爪にしてもいい」
それはありがたい、と言っても僕が作りたい薬は作り方がまだ無い、竜の爪が要るのかなんて分からない、なら貰っておくに限る
「ありがとう、でもいいの?竜の爪なんて、なかなか手に入るものじゃないと思うけど」
「まぁ、確かに貴重だが恩人が欲しいと言うならあげてやっていい、それにジルさん、俺はアンタから普通じゃない匂いがするんだ、こいつは敵に回しちゃいけねぇ、そう俺の鼻が言うんだ、だから投資だ、俺はアンタの味方だってな」
ガハハ、とまた笑う、物凄く上に見られてる気がする
普通じゃないって、普通じゃない人に言われるとちょっと傷つくなぁ、でもラウスさんは裏の街の住人だが悪い人ではない、僕もなるべく味方でありたい
「あ、そういや、鉱山に竜なんて初めて聞いたからもしかしたら何か起こるかもな、ジルさんはそういうのによく関わるから気を付けろよ」
「それも裏の街の長の鼻が言ってるの?」
「いや、ただの俺の勘だ」
ガハハ、とまた笑う
「あまり関わりたくないから気を付けるよ、じゃあまた次の月に」
さて、あまり裏の街は居ても楽しくない、さっさと帰ろう
はぁ…ラウスさんの鼻は勘違いが多いけど
勘は結構当たるんだよな……
これにて三話終了です、もっと文字数を多くしないと読みづらい…?けど私の脳みそはもう限界よ…(´;ω;`)
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