最強剣士の息子は最強魔法師を目指す模様です

クラゲラボ

入学③

ドアお開けた僕は、まず自分の席を見つけその方へと足を進めた。教室内は既にほとんどの生徒が揃っており、各々友達?とかと話をしている。いいなぁ。にしても男多くね?このクラス。そんな疑問は捨て置き、僕は1人、席につき正面の黒板の上の時計を確認する。7時55分過ぎと。ギリギリだけどまぁ間に合ってよかった。その後は、キョロキョロとクラスのメンバーの顔を確認する。本当1人も見たことねぇーな。大丈夫なんだろうか?僕の学園生活は…。僕の中で不安がますます募っていく。

ガラガラ~、ガラガラ~、トン。

「おーい、みんな席につけ~。」

筋肉隆々でまだ春先だと言うのに黒光りしているごつい男性が、そう言いながら教室に入ってきた。担任かな?するとさっきまで和気藹々と話していた生徒たちは自分の席につき、教室が一気に静かになった。

「お前ら新入生のわりには意外とちゃんと言うこと聞くじゃねぇか。偉いぞっ!おっと、先ずは自己紹介からだな。俺の名前はグラン・マサチューセッツだ。お前らの担任になる。取り敢えず1年間よろしくな。」

この学園には、クラスそれぞれに適任の担任がつくことになっている。
っん?てか、マサチューセッツって言ったよな?もー、なんか嫌な予感しかしないんだが。僕は、体から魂が抜け出したそんな気がした。

「俺が担任になったってことでもう気づいたやつもいるだろうが、このクラスは将来有望な剣士や鍛冶士の子供などを、親などから判断して作られたクラスになる。」

あー、死にました。僕の夢は死にました。僕は、剣士じゃなくて魔法師になりたいのだが。この剣士だらけのクラスに紅一点魔法師希望が居るのだが…これってばれたらハブられるやつだよね?しょうがない、取り敢えず1年間は何事もなくひっそりと学園生活を送ろう。ひっそりと。
て言うか、なに?剣士のためのクラス??親などから判断???お父さんのネームバリュー高すぎだよ!!!こんなとこに入りたくなかった。

「因みに、1・2組が王族や貴族などの高貴な家柄の子供を中心に作ってある。そして、我らが3組と4組は剣士を中心に、5・6組は魔法師を、7~10組はその他って感じになっている。だから、決して4組に剣で負けんなよ!ましてや魔法師だらけのクラスになんか絶対負けたらダメだからな。」

グランは熱くそう語る。
すると、周りの生徒の目が急に燃え盛り始めた。団結はやっ!
て言うか、騎士団と魔法師団はそもそも仲悪いのは知ってたけど、それってこの学園が発端だったわけ?もう、担任が初っぱなからかましてるし。

「それじゃ今からの予定を話していくぞ~。入学式は9時開演だ。8時半から会場への保護者の案内が始まる。場所は体育館。これは事前に家に届いている書類に記載していた通りだ 。お前ら新入生だが、式が始まった後、『新入生入場』って合図があってから、1組から順に入場を始める。これは、保護者と新入生を同時に体育館に入ると、混雑が予想されるってのもあるし、式をより良くする演出ってのもある。ここまでで質問があるやつはいるか?」

グラン先生は、僕の疑問やら不安やらを気にせず、この後の予定について説明を始めた。
へぇー、僕たち新入生は入学式が始まってから入場なんだなぁ。てっきり、始まる前から座っているものだと思ってたよ。まぁ、確かに生徒だけで一学年300人ちょっといて、そのすべての生徒の両親が来たら、単純に考えて合計で900人を越えるわけだ。それは混雑するだろうよ。

「よし、質問は無さそうだな。よし、今からはお前らのスケジュールだ。今が、8時5分で、式が始まるのが9時ちょうど。逆算していくぞ。」

グラン先生はそう言い、黒板にチョークで何やら書き始めた。横線を長めにとり、その両端を縦線でとめる左端の縦線の上には8時5分と。今の時間か。ってことは、あっ、やっぱり。9時だ。グラン先生は右端の上に9時と書く。と言うことはあの横線は時間軸か。縦線の下には現在だの会式だのを書く。なるほど下に予定か。右端よりに等間隔に2本縦線をいれ、その上に40分・50分と書きグラン先生はまた話始めた。

「逆算していくと、9時会式で、その10分前の50分に、教室前の廊下に1~15、16~30番の出席番号順にの2列に並んでおかなくてはならない。因みに出席番号は廊下側の前から順番に1~5、6~10、11~…で、最後30番だ。自分の出席番号は覚えとけよー!取り敢えず1年間ずっと使うからな。おっと、少し脱線したな。話を戻すぞ!また、式の間トイレとかで途中退場できない。そのため、そのさらに10分前の40分から、トイレ休憩をいれようと思う。ここまでで質問があるやつはいるか?」

グラン先生は、説明をしながら黒板に整列と休憩をそれぞれ時間の下に書く。

「はいっ!グラン・マサチューセッツ先生!ひとつ質問してもいいですか?」
「おう!なんだ?」

僕のひとつ右の列の一番前の席の1人の男子生徒が、大きく右手をあげハキハキとした感じでグラン先生に質問した。

「トイレはどこにありますか?」
「各階段の各階の上り口に男女それぞれトイレがある!間違っても女子トイレに入るんじゃねぇぞ!」
「わかりました。ありがとうございます。」

その男子生徒はその場に立ち、グラン先生に質問を続けた。最後、返事をし終わったところで席に着いた。
確かに僕もトイレがどこか知らなかった。
さっき、階段を上ってきたときは、教室のことで一杯一杯だったからな。全然気が付かなかった。ナイス質問だ!ああいう人とは友達になっていても損はないな!ちゃんとしてそうだし。帰り際にでも話しかけてみようかな?
っん?この陰キャが何を考えている。話しかける?そんな高等なことできるか~!まぁ、時期友達になることを信じよーっと。

「他に質問のあるやつはいるか?」

そう言い、グラン先生は全体を見渡す。

「いなさそうだな。それじゃぁ、今から40分まで何をするかだが、今からお前らにプリントを数枚配る。それに記入をしてくれ!文字の書き方や簡単な計算は親が教えるのがこの国の義務みたいなもんだが、教えてもらってないよーって奴は、後でそーと俺のところに来い。ちょっと対応するから。恥ずかしがる必要は無いぞ!!悪いのは教えてない親であって、お前らじゃないんだからな。それじゃ、配るぞ~。」

そう言い、グラン先生はプリントを配り始めた。

プリンとは全部で5枚あった。
1枚目は、頭に身体測定って書いた紙だ。自分の名前と生年月日を書くらしい。
2枚目は、頭に通学路って書いた紙だ。簡単な地図と道筋、およその通学時間を書くらしい。
3枚目は頭に学内保険って書いた紙だ。これは親に書いてもらうところの方が多そうだから家でやろーっと。
4枚目は、頭に前期の抱負って書いた紙だ。この学園は、一年を前期と後期の2つに分けて進められる。抱負かぁ~。一番は何事もなく落ち着いた学園生活を送ることだけど…既に諦めかけている。となると、ここは魔法師希望を悟られないように尚且つ剣士と魔法師のどちらにも必要な…『勉学に励む』でいこう。これなら夢は諦めずにすむな!それに、学生の本分は勉学に有るしね。 
5枚目は、頭に自己紹介カードって書いた紙だ。これはグラン先生のオリジナルだそうだ。なになに…名前、誕生日、性別、好きな食べ物、嫌いな食べ物、好きな剣士…っん?、好きな武器…っんん?、好きな剣技…っんんん?、苦手な剣士のタイプ…いやいや、おかしいって!普通、好きな剣士じゃなくて尊敬する人物とか、苦手な剣士のタイプじゃなくて好きな異性のタイプとかじゃないの??剣に焦点会わせ過ぎだよ!まぁ、異性のタイプ聞かれるのはあれだけど。それにしてもこれはおかしいって。もう少し魔法師希望の人を思って欲しいよなぁ。

とまぁ、色々考えて書いてたら意外と直ぐに時間がきた。

「それじゃ、身体測定って書いた紙と前期の抱負って書いた紙、自己紹介カードを後ろから前に回してくれ。そのとき、後ろの人の上に重ねてくれ。残りの2枚はまた明日回収するから、家でしっかりと書いて来いよー。それじゃ、回してくれ!それが終わった列から休憩に入っていいぞ。」

グラン先生がそう言うと、各列各々プリントを前に回し、休憩に入った。

「最強剣士の息子は最強魔法師を目指す模様です」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「学園」の人気作品

コメント

コメントを書く