800年も生きる魔女は意外とツンデレだった。

星桜

3.何故か人間の家に住むことにたなってしまった。

手を引かれ、着いた先には意外と大きな家があった。
中に入ると、大量の本や紙が散乱していた。

「おい、アキト。なんだ?この部屋の有り様は。」

「あはは…。僕は医者兼研究者をしててさ、
    なかなか片付けが追い付かなくて…。」

「ふっ。何をしておるかはどうでもいいが、綺麗好きの余が気になるのでな、片付けてやろう。」

とりあえず、風魔法で本を元の場所へと戻す。
しかし本棚に入りきらなかった本は新しく作った(魔力で)本棚へ入れる。
紙は整理しておく。

「これでどうだ。」

「すごいな、ありがとうエレン。(微笑)」 

「っ!れ、礼を言うほどではないわ!(///)」

アキトは、とても綺麗な顔をしていた。
外にいる時は暗がりでよく見えなかったが、
紅い切れ長の瞳に、サラサラとした綺麗な黒髪。
男にしては、白すぎる肌。
誰でも惚れてしまいそうな笑顔を持ち合わせた男だ。

「よし!部屋をエレンが片付けてくれたわけだし、
     その包帯、新しい奴に巻き直すよ。
     その前にお風呂にはいってきたら?
     肌が土で汚れてる。」

「うむ…。礼を言う。
   その前に1つ聞きたいことがある。
   アキトは魔女は嫌いではないのか?」

「へ?嫌いじゃないよ。嫌いだったら助けないでし
    ょ?」

「うむ…。」

「僕小さい頃、親にダメだって言われた森の奥まで
    行ってしまったんだ。
    遊びに夢中になってたら
    石につまずいて転けちゃって 
     傷口から、凄く血が出てきて痛さと怖さで泣いてた     
    らんだ。いつの間にか目の前に女の人がいて
    傷を一瞬で治してくれて、
    その時は気づかなかった けど後から考えたら、
    魔女って気が付いて悪い人ばっか りじゃないんだ
    なって思ったから。」

「そ、そうか。変な事を聞いて悪かった。
    風呂を借りるぞ。」

「うん。」

お風呂に入るために、服を脱ぐ。
包帯を外すと、紅く光る文字が見える。
こんな忌々しいもの消えてしまえばいいのに。

水で体についた汚れを落とす。

服は、風魔法で土を払い落とし、
水魔法で全体的に洗い、風魔法で乾かす。
包帯は、魔力で火を産み出し燃やす。
その服を着て、髪を整える。

「エレン、気持ち良かった?」

「うむ。礼を言う。」

「あれ?すり傷とかあったのにもうなくなってる。」

「ふっ、魔女をなめるなよ。
   人間とは比べ物にならぬ程治癒力は高いのだ。
   あれぐらいの傷、すぐに治るわ。」

「そっか…。あのさ、エレン頼みがあるんだけど。」

私の脚に包帯を巻く手をとめ、顔を上げる。
(↑ちゃんと断りはいれたからな。)

「ん?礼として1つぐらいは叶えてやろう。」

 「ここに住んでくれないかな?」

「…。はぁぁぁぁぁぁ?!」

「えっとさ、、僕魔女の事を研究してみたいんだ。」

「そっ、そういうことか…。
    しかし余は旅人。そう長くはおらんぞ。
    それでも良いと言うのならば、良いだろう。」

「本当!?やったぁぁー!!
   ありがとう、エレン。」

「うっ、うるさいわ!
    大声を出すな!(///)」



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