2次元脳のポタクがラノベ的超展開に巻き込まれ異世界に行き必死に頑張る物語

黒月

4話 新キャラ登場は作品には欠かせないものです。

「というわけで、僕は影ノ神えのし、彼女はアリサちゃん。よろしくね、木月きづき君」
「あ、はい、よろしくお願いします」
先程助けてくれた影ノ神えのしさんが事情を説明してくれて誤解を免れた。
「何も言わずに入って来る方が悪いのよ」
アリサさんがぶっきらぼうに言う。
「すいません、礼儀も持たずに勝手に入ってしまって申し訳ないです」
アリサさんに頭を下げ詫びる。
「まぁ反省してるならいいわ、これからよろしくね」
「あ、はい、こちらこそよろしくお願いします。アリサさん」



「で、今日の晩御飯はなんなの?」
アリサさんが料理中の影ノ神えのしさんに問いかける。
「今日は新しい仲間が出来るって事で豪華に作るよ〜!」
影ノ神えのしさんは機嫌良さそうに料理をしながら言う。

こうして男女が二人いるってだけで付き合ってるのでは?と考えてしまう。
(気になるなぁ…)
そんなことを考えていたら玄関から扉の開く音が聞こえた。

ぱっと扉を見ると黒髪の男性と金髪の女性がいた。
「ん?客人か?」
黒髪の男性が聞いてくる。
「あ、もしかして新入隊員の木月きづき君?!」
金髪の女性が元気に聞いてくる。
「え、あ、はい!よろしくお願いします」
ソファから立ち上がり頭を下げ言う。
「新入隊員か、よろしくな。俺はバルド・キシュだ。」
黒髪の男性(バルドさん)が言う。
「私はノル・ルダ・エイクス。ノルって呼んでね!」
金髪の女性(ノルさん)がこちらの手を掴み「よろしくー」と言う。
「お?二人とも帰って来たの?もうちょっとでご飯出来るから待っててねー」
台所から影ノ神えのしさんが言う。
「やったー!ご飯だー!」
ノルさんが楽しそうに言う。

とりあえず、馴染めた…かな?



影ノ神えのし
35小隊隊長
白髪の男性、職業は白魔術師

アリサ・F・ロンバニク
35隊員
赤髪の女性、職業は魔道士

バルド・キシュ
35隊員
黒髪の男性、職業は剣士

ノル・ルダ・エイクス
35隊員
金髪の女性、職業は射手

木月
35隊員
黒髪の男性、職業は冒険者




「それでは、新入隊員の木月きづき君の入隊を祝いまして…乾杯!」
「「「乾杯!」」」
影ノ神えのしさんが言うと皆も言う。
「あはは、どうも、ありがとうございます。」
少し照れくさくなりながらも乾杯する。

食卓にはからあげ、ハンバーグ、フライドポテト、ポテトサラダ、ロールキャベツ、肉じゃが、が豪華に広がっていた。
どれを食べても美味しい。

「明日はどうするんだ?」
バルドさんが影ノ神えのしさんに聞く。
影ノ神えのしさんは箸をとめる
「一応、普段と同じ警備かな?掲示板になにかあったらそっちもやるけどね」
「あの、俺は明日何したらいいですか?」
俺は疑問に思い聞いた。
「戦闘訓練みたいな感じだね、あとタメ口でいいよ」
影ノ神えのしが言うと皆もうんうんと頷く。
「わかりました…じゃなくて分かった」
そう言うと皆、ニッコリして談笑しあう。

ご飯を食べ終え片付けをして皆でソファに座る。
「あ、そう言えばあんた王様を殺したって本当なの?」
アリサがこっちを向いて聞いてくる。
皆もこちらを向いて答えを待っていた。

「あぁ、本当だ。だけど剣術だけの勝負だったから限定的な勝利みたいな感じだよ」
「それでも凄いことには変わりないわよ。魔王の一人を倒したって事は英雄と肩を並べる位のものなんだから」
アリサが淡々と言う。

「そうだ、木月きづき君、良ければなんだけどステータスを見せてくれないかな?」
影ノ神えのしが言う。
俺は「分かった」と言い腕の蒼い線をなぞった。



<名前・木月>

<年齢・15歳>

<種族・人間>

<性別・男>

<職業・冒険者>

基礎ステータス
<筋力・116>

<敏捷・216>

<耐久・154>

<魔力・197>

<妖力・175>

<聖力・0>

<神力・0 (:???)>



「「「「冒険者?」」」」
皆が声を合わせて驚いた。
今日だけで何回驚かれるんだよと思う俺。

「それに何このステータス…なんて言うか…」
「すっごい…見たことないステータスだねぇ…でも…」
「まとまっていると言えばまとまっているんだが…」
木月きづき君には申し訳ないけどこれは…」
皆が顔を合わせて言う。

「「「「中途半端」」」」

いじめかな?



とりあえずあの後明日の方針を決めた。
今日は色々な事があって疲れた。
早く寝て明日に備えよう。




パチリと目が覚める。
ベッドから起き上がる。
窓から見える朝日を見て言う。
「綺麗だなぁ…」

リビングに出て見るが誰もいなかった。
時計を見ると5時21分だった。
顔を洗おうと洗面所に向かう。
ついでに風呂に入り着替える。

「そういや、武器とかどうするんだろ…」
自分の部屋に戻りそんなことを考える。

「とりあえずランニングでもするか、することないし」
自分の部屋を出てリビングに出るとアリサがソファに座っていた。

「ん?あんたどこ行くの?」

「いや、ちょっとランニングにでも行こうかなって…アリサは?」

「目が覚めちゃってね、あたしもランニング付き合うわよ。ちょっと待ってなさい。」
そう言うとアリサは自分の部屋に戻った。
俺は言われた通りソファに座り待った。

5分程するとアリサが出てきた。
「待たせたわね、行くわよ」
「お、おう」
生まれてこの方女子と二人でランニングした事のない俺は少しドギマギしていた。

「そういやアリサさんって何歳なの?」
つい疑問になり聞いてみた。
「あんたと同じ15歳よ。ってか皆も同じくらいよ。影ノ神えのしは17歳だけどね」

「そうなのか?皆、俺よりも年上だと思ってた」

「あと、アリサさんじゃなくてアリサでいいから、小隊の仲間なんだから呼び捨てでいいわよ」

「分かったよ、アリサ」
それから少し走るとアリサが急に止まった。

「どうしたんだ?」
アリサは小高い山を見上げるように止まっている。
「ちょっと着いてきて」
そう言ってアリサは山の中に入って行く。
俺もアリサの後を追い山の中に入る。

「なぁ、上になんかあるのか?」
「もう少しで分かるわよ。」
アリサに言われるがまま上へ上へと登って行く。

「ふう。着いたわよ」
頂上に着くと目を奪われるものがあった。
「これは…!」
村が一望に見えそこに日が差し込んでいた。まるで祝福するように、それはとてもとても…
「ふふ…綺麗…でしょ?」
ふっとアリサの方を向く。アリサは笑顔でその風景を眺めていた。
「あぁ…とても綺麗だな…」
二人でその風景をじっくりと見る。

「さて、そろそろ帰るわよ。」
アリサが満足したように言う。
「そうだな、皆も起きてくるだろう」
アリサに着いて山を降る。




「ん?」
あたしは何かが近付いて来ていることに気づいた。
「どうした?」
木月きづきが近付いて聞いてきた。
「何かが近づいてきてるわ」
かがんで周囲を警戒する。
右奥の方向から音が聞こえる。
よく目を凝らして見る。
『グルル…』

(な…!グルズベアー?!なんでこんな所に上位の魔物がいるのよ…!今のあたしじゃ追い払うのが精一杯…しかもこんな森の中じゃ火の魔道なんて使ったらあたしも巻き込まれる…!せめて…せめて魔道具さえあれば…)

「おい、アリサ」
木月きづきが肩をつついてくる。
「なによ…!」
振り返り木月きづきの顔を見る。
「いや、あの熊どうするんだ?」

「どうするって…村に降りてくる可能性があるから見逃せないけど…今のあたしじゃとても倒せない…」
すると木月きづきが突然立ち上がる。

「なら…俺に任せてくれ」




「ちょっと待ちなさいよ!グルズベアーは上位の魔物なのよ!武器も何も無い状態で勝てるわけないじゃない!」
アリサが声を抑えて言う。

「でも、このまま見逃す訳にはいかないんだろ?」

「それはそうだけど…」

「まぁ多分大丈夫だ。俺に任せろ」
そう言って再び立ち上がりグルズベアーに進む。

グルズベアーもこちらに気づき立ち上がる。
立ち上がったグルズベアーは目測で7Mはあった。

『グアアアアア!!!!』

威嚇いかくするように手を広げ咆哮ほうこうする。

俺は魔力を全身にまとわせる。

そしてグルズベアーに向かい走る。

グルズベアーは前足を掲げ叩きつけてくる

俺はスライディングしながらグルズベアーの股の下をくぐり抜け回避。

俺はグルズベアーの腰を掴む。
魔力を纏った指はグルズベアーの肉を突く。
『グジュブ』という音と共に生暖かい温度を指に感じながらグルズベアーを投げ飛ばす。

グルズベアーは気をなぎ倒しながら転がる。

グルズベアーはこちらをにらみらながら突進してくる。

俺は全力で駆け出し、飛び膝蹴りをグルズベアーの脳天に突き刺した。

グルズベアーの頭は砕け、飛散する。

血肉が飛び、首からは脈打つ血が溢れだしている。

俺はアリサの元に戻る。

「なぁ、あれはどうすりゃいい?」

「どうって…えぇ…?なんで素手で殺せるのよ…」
アリサは驚愕していた。
ただ単純に素手で上位の魔物を倒したことに。

「とりあえず、ギルドには報告しなくちゃいけないから何か証拠物がいるわ、爪でもいいんじゃない?荷物は少ない方がいいでしょ?」

「そうだな、じゃあ剥いでくる」
グルズベアーの所に戻り素手で爪を剥ぐ。
全て剥ぎ取りアリサの所に戻る。

「じゃあ、帰るか」

「そうね、途中にでもギルドに寄りましょうか。」





山からの帰り道。二人で歩いている。
(木月コイツの力…普通じゃありえない。
まだ分からないけどもしかしたら魔王レベル…いや、それを超えるのかもしれない。)
「どうした?アリサ、悩み事か?」

「なんでもないわ。少し疲れただけ、早く帰りましょ」
(悩んでも無駄よね、未来の事なんか分からないんだから)




<名前・アリサ・F・ロンバニク>

<年齢・15歳>

<種族・人間?>

<性別・女>

<職業・魔道士>



基礎ステータス

<筋力・64>

<敏捷・52>

<耐久・63>

<魔力・538>

<妖力・56>

<聖力・44>




能力

<魔力操作・B>
<魔力回復・C>
<魔道ノ道・A>




スキル

<魔道・A>



魔道

<火ノ魔道>
<火炎ノ魔道>
<風ノ魔道>
<魔道>



〜あとがき〜
どうもお久しぶりです。
作者の黒月です。
久しぶりに意欲が湧いたので1日で書き上げました。
ここまで読んで下さりありがとうございました。良ければイイネとコメント、お待ちしておりますのでよろしくお願いします。

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