異能ガチャと勇者逃亡生活
クロさん!!
??「お前樹か……」
黒い靄をまとった何かは樹を見て低い声で言う。
樹「お前は正宗か?。」
樹は黒の何かにとう。
すると黒の何かは頬杖をつきながら答える。
??「私は残念ながら正宗ではない。私は正宗の元使い手だ。」
樹「元使い手?と言うことは数千年前に武器屋に正宗を売ったのはお前か?」
??「違う。そうだな。正確に言うと私はお前の前の前に使い手として正宗を使っておった。そしてお前の前に少しだけ使っていた人物がいた。そのものが売ったのだ。」
謎の……仮にこの黒い靄をまとった人物をクロさんと呼ぼう。
そしてクロさんの答えに樹はなるほどと半信半疑な感じで受け取った。
するとクロさんは樹に喋りかける。
クロ「お前はなぜここに来た。ここは何か目的がないと来れない。」
クロさんの問いかけに樹はここに来た目的を思い出してクロさんに急いでとう。
樹「そうだ力をくれ!今俺は力が欲しいんだ。頼む!」
樹は土下座までしてクロさんに頼む。
頼まれた等のクロさんは樹を突然睨みながら数分後クロさんは口を開く。
クロ「お前はなぜ力を求める。」
樹「それは……」
そのクロさんの質問に樹は困惑する。
だが、ここで答えないとクロさんの気分が悪くなり力が貰えなくなるかも知れない。
だから、樹は答えた。
樹「俺は自分でも分からない。なぜか守らなきゃって言う気持ちがずっと心にあるんだ。守らなきゃ後悔するって。だから守る力が欲しいんだ。それに……」
樹は自分の手を胸におきながら。
樹「俺はフェンを失いたくないんだ。守りたい。」
晴れやかな笑みで樹は言った。
だが、数秒後恥ずかしくなったのか樹は少し頬を赤くしてそっぽを向く。
クロ「失いたくないか……」
クロさんは自分の顎に手を置いて少し暗い雰囲気を醸し出しながら言う。
クロ「やはりあれを失おうと本質は変わらぬか。」
クロさんは小声で安心したようなそれでいて残念がるような声で吐く。
クロ「いいぞ。力を与えよう。」
樹「本当か!」
クロさんの言葉に樹はガッツポーズをした。
そしてクロさんは玉座から樹の元へ赴く。
樹「ありがとう。そういえば俺の怪我はどうなったんだ?なくなってるけど。」
クロ「それはお前が精神体だからだ。今お前は精神体いわば魂といっていい。たかが人間ごときがアストラル体に傷をつけれるか。」
樹「そうか……そういえばアルクとの戦いの時間は……」
クロ「時間は止まっている。ここに来た時点でな。」
樹「凄いんだなここって。で力を……」
クロ「あぁ……分かっている。ただ……」
樹「なっ何を…!」
そう言うとクロさんは樹の頭を鷲づかみにする。
クロ「力を学べ。貴様は変わらねばならん。」
樹の頭を鷲づかみにしているクロの手黒の霧が樹を浸食する。
樹「あ゛あ゛あ゛」
樹は余りの痛さにクロさんの手をどかそうとするがクロの握力が強くジタバタするだけしか出来なかった。
クロ「力が何かを知れ樹。」
クロさんが手を離すと樹の姿が薄くなり消えていった。
それと同時に樹の頭に響く声。
《異能ガチャに干渉がありました。スキル━━神の━(極弱)を━━神の━(弱)にランクアップしました。同時に樹を暴走状態にします。》
そこで樹の意識が途絶えた。
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