神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった

おねむねむねむのきょう

大会編 二章 大会予選10

前回急展開でしたね。
特にレイグラッドが魔族の数を数える所や内通者の発覚とか。
今読み返してみれば色々修正したい所が…



あの後、レイグラッドを無事に送り戻し、しばらく魔族について考えていた。
勝負は霧が晴れた時に立っていた俺の勝ちと決まった。
「それでは次の試合に参りたいと思います。それではカルラ選手とサヴァン選手です。両者前へ」
俺の試合から更に数試合行われ、ついにカルラの試合となった。
今回カルラの相手は魔族のようだ。名前はサヴァン。
フランス語で学者という意味だ。
なぜこの世界にイタリア語や英語、フランス語があるのかは謎だが、おかげで技名を聴くだけでどんな技か想像がつくからありがたいと。
サヴァンは薄い水色の髪をした女性でどうやら学園の生徒ではないらしく、白衣を纏っていた。感情がないなのように瞬き以外に顔を動かさず、無表情を貫いている。
片手には木でできた1メートルくらいの杖を持っていて、腰には3本のナイフを携帯している。
カルラとサヴァンは距離を10メートルほどとっていた。
「以外に遠いな」
俺が思わずもらした言葉にグリッグは何のことかと首を傾げたが、俺の視線がカルラとサヴァンの足元に行っていることに気づいたのかようやく理解した様子で解説をしてくれた。
「お前らが近いんだよ。普通あれぐらい離れるもんなんだ。あれでも近いと思うが。
まぁ、普通は魔法で戦うもんだからな」
でも、昨日のグリッグとの試合も近かった気がしたんだが。
それを不思議に思い、グリッグに尋ねてみる。
「でも、お前の試合は結構近かったよな」
「俺とシュガーの場合は両方木刀を持ってて互いに近距離での戦いが得意だったから近距離だったんだんよ」
なるほど。
戦闘方法によって距離が変わるのか。
「そろそろ始まるっぽいな」
グリッグが気づくと俺も試合を見逃すまいと慌てて2人の試合を見る。
「それでは始め!」
最初に攻撃を繰り出したのはカルラだった。
「〈岩石ロック〉+〈降る〉=〈流星〉」
素早く魔法式を唱え終えた直後カルラの真上に何処からともなく現れた小さな光の粒が集まり始めた。
光の粒はだんだんと形を成していき、やがて直径1メートル程の大きな塊となった。
それを見ると今まで無表情だったサヴァンは少し顔を曇らせた。
しかしサヴァンは再び無表情に戻り、右手を掲げ詠唱を始めた。
「炎の血族よ 我の血を 使い 黒き力を用いて 敵を焦がせ 黒の炎ノワールフラム
詠唱が終わると同時にカルラの光の塊は岩へと姿を変えていた。
「行け!」
カルラの叫びと共に巨大な岩は目にも止まらぬ速さでサヴァンめがけて飛んで行った。
しかしその攻撃はサヴァンに届く事は無かった。
何故ならサヴァンの魔法黒の炎ノワールフラムによって消し炭にされていたからだ。
「残念だけど黒き炎は全てを焼き尽くす。それが例え魔法だとしても。そして、落ちこぼれがなる魔術士・・・・・・・・・・・なんかには私は倒せない」
落ちこぼれがなる魔術士。その一言でカルラはブチ切れた。
怒りのオーラには殺気が篭っており今にも相手の首を刎ねてしまいそうなほどいつもとは違った。
あまりの怒りにサヴァンは少し後ずさった。
他の参加者達もビクビクと怯え、中には耐えきれず逃げ出すものもいた。
「エイト。あれはヤバイぜ…あの状態のアイツは誰の手にも負えない」
ゴクリと息を呑み、グリッグは俺の肩を持った。



どうも、作者です。
今回も100文字ほど量を増やすことに成功しました!
この調子でどんどん増やしていきたい所です。
さて、今回はカルラがブチ切れたところで終わりました。
実は今回のカルラがブチ切れるシーンも元々シナリオにはなかったんですが、カルラの過去に繋げて行けたらな、と思います。
さて、次回はカルラとサヴァンの決着です!
今回もお読みいただきありがとうございます。

「神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • ノベルバユーザー236851

    あの奴隷の子、俺だったらいきなり奴隷の主人にされたら怒るわw

    0
コメントを書く