神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった

おねむねむねむのきょう

大会編 二章 大会予選9

数十秒かけて再起動した俺はレイグラッドに先ほどの言葉について深く意味を求める。
「魔族ってあれか?何年か前人族と戦争してたって言うアレか」
レイグラッドはコクリと頷く。
「何で魔族がここに…」
「その様子ではこ奴魔族はここにいるはずではないのだな」
「ああ。でも、どうやって…シュガーは学園の生徒だったはず。簡単に魔族が入学できるはずがない。
ならば、内通者が居ると考えるのが妥当か。
もし、そうだとして何が目的だ。
誰かを暗殺するためか?
戦争に有益な情報を入手するためか?
一部の人間を仲間に引き入れるためか?
しかしどちらにしても学園内に魔族を入れても殆ど意味は無いだろう。
何故なら学園に魔族を入学させれるほど権力を持っている、つまりそれなりの立場なのだ。
そうとなれば誰かを暗殺することも、もし証拠が出てきた時それをもみ消すことも、情報を得ることも、立場や金と引き換えに仲間を増やす事も可能だ。
つまり学園に魔族を入れる事に特は殆どないのだ。
「もしかしたらこの学園に魔族はもっとたくさん居るのか?」
一人ではいくら魔族といえど完全に人族を潰すことはできない。
ならば外側魔族側から沢山の仲間を引き連れて内側人族側の中に潜入させ、魔族との戦争が再び始まったら人族を裏切る。
こんなところだろうか。
実際この大会のこのブロックにも合計5人の魔族がひそんでいる。
最初のウェンデルの登場にびくとも反応しなかった奴らだ。
そしてこれを実行できるのは…アイツが…
この予想は外れてほしいな。
もしそうならば今の俺じゃあ対処できない。
今考えたことをレイグラッドに教えてみる。
「それはあり得るな。魔族がこれをする動機にもいくつか心当たりがある」
「心当たり?」
「ああ、人族にはかつて勇者が使ったとされる魔法があるのだ。その魔法は神をも殺すと言われているのだ。魔族はそれを恐れ、使わせる前に潰す気なのだろう」
神殺しの魔法か…
ゲームとかでありそうだが、神を殺す事は出来ないかもしれないが魔族にとってはなんとしてでも使わせたくないだろうな。
「迂闊に優勝させては魔族の思うままか…」
「主様が勝てばよろしいのでは?」
最もな案だがそれはそれで更に俺が目立つだけだ。
最近色々起こしたからそろそろ控えないとまずい。
「フレアになすりつけるか」
我ながら名案ではないか。そうだ、そうしよう。全部アイツのせいにしよう。
「レイグラッド。ここから半径7キロ以内に魔族は何人いる?」
少し広すぎるがギリギリ寮が入るくらいの距離だ。
これで大会に出てない奴も数えれる。
「合計40人だ」
40人か。
もう、この国にはそれだけの魔族が潜んでいるのだ。
流石にこの国の警備がガバガバな気はするが、もうこのブロックにいる魔族合計5人は俺が倒す。
多分他のブロックにもいるだろうからフレアが勝つとしても2人は勝ち抜いてくるか…
後はわざと負けてフレアに任せるか。
フレアが負けた時は俺が倒すしかないか。





どうも、最近外に出る時は本屋に必ず寄っていく、作者です。
今回は1200文字と、200文字ほど長くなりました。
たかだか200文字ですが作者にしては大変な進歩だと思います。
さて、今回は大分話が進みました。
この時点で黒幕がアイツか!となっている人がいると思います。
黒幕候補が2人いるわけですが少し推理すればどちらかわかると思います。
今回はエイトの考えばかりですが次はカルラと魔族の戦いです。
最後まで飽きない展開になるかとネタバレになるかもなので言えませんができればここで見飽きず更に続きを見てほしいと思います。
それでは今回もお読みいただきありがとうございます。

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