サブキャラですが世界と戦います

夜桜

押し入れ充

押入れ充

「にしてもな〜ここも随分充実したよな」

「押入れ充か」

「リア充の亜種だね」

なんて話ながらアオの「水を操る」能力で服から水を出してもらい(さりげなく便利)オレの「念力」でバケツ(何故かある)の中に入れておいた。

「小型テレビとか普通の押入れにないでしょ」

「まずテーブルがない」

「ミニサイズ冷蔵庫君が持ち込んだ時はとーとー気が狂ったかと思ったけどね」

小さい頃に部屋があるにもかかわらず、無駄に広い押入れを2人の秘密基地として以来、様々なものを持ち込みアオの押入れはとても充実した面白い状態になっている。

何でもかんでも持ち込んだ此処は狭いところが好きなオレ達には便利だし過ごし易いがさっきのバケツのように意味わかんないものもあるからだ。

「まってなんか烏帽子でてきたんだけど」

「それは俺も覚えがないな」

「君ん家どうなってんの」

「最近入ってなかったからか変なものが増えているな」

「本当なんで増えんの??」

秘密基地なんて、子供じみているが此処はもうオレの、いやオレ達の第2の家になってしまっている。

アオなんて部屋があるのに押入れで寝ているのだから、どこの青だぬきだって話だよ。

「あ、今日からお泊り解禁。宜しくねー」

「わかった。それは嬉しいな」

中3で途絶えてしまったお泊りも今日から解禁。本当に今日はいい日だ。

「ねぇ、なんでアロハシャツでてくんの?」

「…な、なんでだろうな」

「アオ…」

アオがオレの知らぬ間にちょっとおかしくなっていた件について。

「そういえばこのなまはげ面はムラサキのか?」

「…さ、さぁ?」

「ムラサキ…」

だってなまはげ面欲しくなるじゃん…欲しくなる時あるじゃん…。

「俺のこと言えないからなお前」

「あはは…」

どうやらオレ「達」の通常運転がちょっと狂っちゃってるみたいですセンセー。

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