女嫌いと男嫌いの勘違い青春
28.悪魔!?
「た、頼む。許してくれ!」
ココは草彅邸。
少し街外れにある山の、その中枢付近を切り拓いたところにある。
草彅邸は家が神社とだけあって敷地面積がとても広く、家の裏にある広場はちょっとした野球ごできる程だ。
そんな草彅邸の私有地いっぱいに響く謝罪の声。
断末魔の様な声をあげているのには草彅賢一。
雄也や鈴乃にとっておじいちゃんに当る人物だ。
歳は61。もう、大人を通り越して老人に当る人物が、今草彅邸では土下座&大号泣だ。
理由は言うまでもない。雄也の婚約の事である。この件に関しては雄也は烈火の如く憤怒した。だがしかし、今一番怒っているのは別の人物…。
賢一をここまで泣かせ謝らせているのは、妹の鈴乃なのだ。
実は鈴乃、婚約の話を出してから怒りMAXで帰り道雄也と一言も話していない。
いや、こらには語弊があるだろう。
鈴乃はただ黙っていただけ。帰り道会話が無かったのは、雄也が鈴乃からでる怒りのオーラにたじろぎ声をかけられなかっただけ。
正直雄也はビビっていた。あまりの鈴乃の変貌様に。
(だって!ビビるだろ!?今さっきまでのレイプ未遂にあって泣いていたのに、人を殺すんじゃないか?って程に殺気を撒き散らしてるんだぞ!見ろよ、あの作り笑顔まるで能面じゃねーか!俺には見える…見えるぞ……。包丁を持った般若が…)ガクガクブルブル
そんなこんなで帰り道、眠気も吹っ飛びビクビクしていた雄也に、鈴乃が声をかけたのは一回のみ。
それは家の敷地にある鳥居をくぐった時だった
『「ちょっと先におじいちゃんとお話する事があるから、おにぃちゃん?お父さんとご飯でも作ってて?」』
この言葉からは殺意を感じ、爺がどうなるのか容易に想像できたが……雄也は首を縦に振ることしかできなかった。
雄也の父は寺の神主補佐で、日々やる事といえばコイの餌やりから掃除、更には神主になるために勉強までしないといけない。多忙な為いつも帰ると大抵寝ている。
雄也が料理を覚えようとしたのは父の負担を少しでも減らすため。以外に雄也は家庭的なのだ。
そんなこんなで台所に立ち夕御飯を作る。作ったのはナス油炒めに豚汁、あとつけおきした漬物を皿に並べる。
ここでさり気なく賢一の嫌いなナスを入れるのは雄也からの嫌がらせ精神が働いたから。美味しいと思うのに、ブヨブヨして嫌だ!だそうだ。
そんな訳で夕御飯もできた。
流石に流血沙汰とか、警察の厄介になる事まで進展はしていないだろうと強く思いたい雄也は、二人がいるであろう部屋に向かう。
ここで思いたいと使うのは断言できないからだ。
部屋に近づくにつれて罵声が聞こえてくる。鈴乃の声だ。
鈴乃
「おにぃちゃんがどれだけ苦しんだことか!」
鈴乃
「ねー?わかてる?わかってんでしょ!?」
(なんだろうすごく嫌な予感がする…。なんで鈴乃の声しか聞こえないんだ?)
鈴乃
「なんとか答えて!ねー!………あ〜無理か、そんな姿じゃ…」
(え?そんな姿じゃ?)ブルリ
嫌な予感を感じた雄也は部屋のふすまを勢いよく開ける。
雄也
「………」
その光景に絶句した。賢一は生きてる。
それはいい、この事は喜ばしい事なのだが…。見てはいけないモノを見てしまった。
目の前に、広がる光景。
まずは賢一(爺)格好は土下座。しかし、ただの土下座ではない。ガチ号泣。そのこと自体は別に不思議はない。最悪の自体を予想していただけに可愛いもの……
では、ない。ないのだ。そう、ない。普段来ている服がない!
パンツ一丁で土下座している。
顔は見えないがおそらく、顔から出るもの全て出ているだろう。
ん?何故顔が見えないかって?土下座しているから当たり前だと?違う。違うんだ。確かに土下座していれば顔は下を向き、見ることはできない。
しかし、それは立っている雄也からの見た話であって同じ地べたからの目線になれば見える。
それは『普通』額に地面をつけるため、顎を引く形になるからだ。
だが、これは『普通』ではない。賢一の顔が見える感じがしない。
鈴乃の足によって……。
鈴音の右足は賢一の頭の上。簡単にいえば、踏んづけているのだ。60を超える老人が、14の中学生に踏まれているのだ。
そのほどよく筋肉が付き、細く白い腿は水を弾くような張りもあり、その道の男ならトイレ直行するほど魅力的だ。
だが今は…恐怖しかわかない。
鈴乃
「あ!おにぃちゃん!どうしたの?」
雄也
「いや、飯できたから……。呼びに来た」
鈴乃
「分かった。久しぶりのおにぃちゃんのご飯だ〜♪楽しみだな〜」
雄也
「すごい代わり身だな……」ボソ
鈴乃
「ん?何か言った?おにぃちゃん?」
雄也
「い、いや。俺も、鈴乃と、ご飯だと思ったらドキドキするな〜って!」
(別な意味で……)
鈴乃
「エヘヘヘ〜」
雄也
「それじゃ、行こうぜ?」
鈴乃
「うん♪ それと、そこの人も早く食べてお話の続きしようね」
賢一
「はい…」
雄也
(こんなに怯えてる爺初めて見た。……何したんだ鈴乃は?)
笑顔で前を歩く鈴乃の意外な一面を垣間見てしまった雄也はこれからの事を少し先の未来の自分にたくしご飯を楽しむ事にした。
もっとも夕御飯もかなり、ぎこちないものとなった事は想像に難くない。
次に続く
次回!雄也の婚約の裏にあった真実が明らかに!
ココは草彅邸。
少し街外れにある山の、その中枢付近を切り拓いたところにある。
草彅邸は家が神社とだけあって敷地面積がとても広く、家の裏にある広場はちょっとした野球ごできる程だ。
そんな草彅邸の私有地いっぱいに響く謝罪の声。
断末魔の様な声をあげているのには草彅賢一。
雄也や鈴乃にとっておじいちゃんに当る人物だ。
歳は61。もう、大人を通り越して老人に当る人物が、今草彅邸では土下座&大号泣だ。
理由は言うまでもない。雄也の婚約の事である。この件に関しては雄也は烈火の如く憤怒した。だがしかし、今一番怒っているのは別の人物…。
賢一をここまで泣かせ謝らせているのは、妹の鈴乃なのだ。
実は鈴乃、婚約の話を出してから怒りMAXで帰り道雄也と一言も話していない。
いや、こらには語弊があるだろう。
鈴乃はただ黙っていただけ。帰り道会話が無かったのは、雄也が鈴乃からでる怒りのオーラにたじろぎ声をかけられなかっただけ。
正直雄也はビビっていた。あまりの鈴乃の変貌様に。
(だって!ビビるだろ!?今さっきまでのレイプ未遂にあって泣いていたのに、人を殺すんじゃないか?って程に殺気を撒き散らしてるんだぞ!見ろよ、あの作り笑顔まるで能面じゃねーか!俺には見える…見えるぞ……。包丁を持った般若が…)ガクガクブルブル
そんなこんなで帰り道、眠気も吹っ飛びビクビクしていた雄也に、鈴乃が声をかけたのは一回のみ。
それは家の敷地にある鳥居をくぐった時だった
『「ちょっと先におじいちゃんとお話する事があるから、おにぃちゃん?お父さんとご飯でも作ってて?」』
この言葉からは殺意を感じ、爺がどうなるのか容易に想像できたが……雄也は首を縦に振ることしかできなかった。
雄也の父は寺の神主補佐で、日々やる事といえばコイの餌やりから掃除、更には神主になるために勉強までしないといけない。多忙な為いつも帰ると大抵寝ている。
雄也が料理を覚えようとしたのは父の負担を少しでも減らすため。以外に雄也は家庭的なのだ。
そんなこんなで台所に立ち夕御飯を作る。作ったのはナス油炒めに豚汁、あとつけおきした漬物を皿に並べる。
ここでさり気なく賢一の嫌いなナスを入れるのは雄也からの嫌がらせ精神が働いたから。美味しいと思うのに、ブヨブヨして嫌だ!だそうだ。
そんな訳で夕御飯もできた。
流石に流血沙汰とか、警察の厄介になる事まで進展はしていないだろうと強く思いたい雄也は、二人がいるであろう部屋に向かう。
ここで思いたいと使うのは断言できないからだ。
部屋に近づくにつれて罵声が聞こえてくる。鈴乃の声だ。
鈴乃
「おにぃちゃんがどれだけ苦しんだことか!」
鈴乃
「ねー?わかてる?わかってんでしょ!?」
(なんだろうすごく嫌な予感がする…。なんで鈴乃の声しか聞こえないんだ?)
鈴乃
「なんとか答えて!ねー!………あ〜無理か、そんな姿じゃ…」
(え?そんな姿じゃ?)ブルリ
嫌な予感を感じた雄也は部屋のふすまを勢いよく開ける。
雄也
「………」
その光景に絶句した。賢一は生きてる。
それはいい、この事は喜ばしい事なのだが…。見てはいけないモノを見てしまった。
目の前に、広がる光景。
まずは賢一(爺)格好は土下座。しかし、ただの土下座ではない。ガチ号泣。そのこと自体は別に不思議はない。最悪の自体を予想していただけに可愛いもの……
では、ない。ないのだ。そう、ない。普段来ている服がない!
パンツ一丁で土下座している。
顔は見えないがおそらく、顔から出るもの全て出ているだろう。
ん?何故顔が見えないかって?土下座しているから当たり前だと?違う。違うんだ。確かに土下座していれば顔は下を向き、見ることはできない。
しかし、それは立っている雄也からの見た話であって同じ地べたからの目線になれば見える。
それは『普通』額に地面をつけるため、顎を引く形になるからだ。
だが、これは『普通』ではない。賢一の顔が見える感じがしない。
鈴乃の足によって……。
鈴音の右足は賢一の頭の上。簡単にいえば、踏んづけているのだ。60を超える老人が、14の中学生に踏まれているのだ。
そのほどよく筋肉が付き、細く白い腿は水を弾くような張りもあり、その道の男ならトイレ直行するほど魅力的だ。
だが今は…恐怖しかわかない。
鈴乃
「あ!おにぃちゃん!どうしたの?」
雄也
「いや、飯できたから……。呼びに来た」
鈴乃
「分かった。久しぶりのおにぃちゃんのご飯だ〜♪楽しみだな〜」
雄也
「すごい代わり身だな……」ボソ
鈴乃
「ん?何か言った?おにぃちゃん?」
雄也
「い、いや。俺も、鈴乃と、ご飯だと思ったらドキドキするな〜って!」
(別な意味で……)
鈴乃
「エヘヘヘ〜」
雄也
「それじゃ、行こうぜ?」
鈴乃
「うん♪ それと、そこの人も早く食べてお話の続きしようね」
賢一
「はい…」
雄也
(こんなに怯えてる爺初めて見た。……何したんだ鈴乃は?)
笑顔で前を歩く鈴乃の意外な一面を垣間見てしまった雄也はこれからの事を少し先の未来の自分にたくしご飯を楽しむ事にした。
もっとも夕御飯もかなり、ぎこちないものとなった事は想像に難くない。
次に続く
次回!雄也の婚約の裏にあった真実が明らかに!
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