創造神は創った世界で美少女達に囲まれました

水縹 (みはなだ)

13話 ゴブリンを倒そう

もちろん、彼女たちと一緒に行けるなら行きたいので5人一緒に行くことになりました。

ただ、5人で行くとなったことによって重大な問題が発生した。

どう考えても衣食住問題。
まだ、衣は王城から着てきた服があるし、住も最悪、野宿すればなんとかなる。
野宿すると魔物に襲われる?
はは、来た時点で命はないかな。

よって、深刻なのは食の問題。
他のみんなは知らないけど、俺が料理出来るから料理作れずに死ぬってことはないけど。
材料も何もない状況だと何もできない。

簡単に言うと、武器とかは持っているけど誰1人としてお金を持っていない状況。一文無し状態なんだよね。

というわけで、ゴブリンが王都から1番近くにある町に向かう道から少し離れたところにいたので討伐することにしました。

ゴブリンという人型の魔物より、スライムとかの魔物の方が殺すのに躊躇なくできると思うから、最初としてはよかったんだけど。

仕方ない。
ここは俺が1人でやるか。
女の子が急に人型の魔物倒すのはSAN値的にきつそうだし。
徐々に慣れさせていけばいいよね。

と思っていたんだけど‥‥‥

「えっ、ゴブリン倒すんでしょ」
「了解。眷族にわたしの力を見せてあげる」
「あのゴブリンを倒せばいいんですね。分かりました」
「‥‥‥了解‥‥‥」

女性陣全員が狩る気満々なのはどうしてかな。


「それじゃあ、行くよ。○○○ーキック」

ゴブリンに向かって咲が構えを取っている。

「咲さんのスキルは全ての能力の大幅向上らしいですよ。」


咲の陸上部としての運動能力から貰ったスキルかな。

咲が天高く跳躍した。
さっきの掛け声から、あのまま、ゴブリンにキックを食らわせる気満々だな。

確かにこの運動神経は強いな。
けどね。

「心配だな」

「そうですか?」

だって、俺を捕まえに来た時に制御できなくて、木にぶつかっていたからね。

俺の心配の通りに勢いをつけた斜めのキックはゴブリンを素通りして少し遠くの土を大幅に削った。
変なところに当たったのか、咲は太もものあたりを一生懸命さすっている。

まぁ、威力は良かったよ。
ゴブリンに対してはオーバーキルすぎるけどな。


「次は私が行きます」

「ああ、頼む」

咲がほとんどなんの成果も得られてないからな。

濱野さんがふっと息を吐く。
それを何回も繰り返している。

「あの、濱野さん?」

「しばし待たれよ」

んんんん。
あれ?話し方変わってるよね。

もう一度、息を吐くと濱野さんが腰にさしてあった刀を取り出す。

「拙者は喜多きた  賢治けんじ 兼盛かねもり。いざ、尋常に勝負」

そう叫ぶと濱野さんは剣を構えてゴブリンに突撃していった。

「‥‥‥明梨あかり‥‥‥演技‥‥‥なりきったもの‥‥‥‥なれる‥‥‥」

「ちなみにあれは明梨さんが演じていた時代物の女侍の役ですよ。すごく強いんですよ。わかりました、眷族?」

「ああ、わかった」

さっきから、剣でゴブリンをバッタバッタと倒しているし、人気女優の濱野さんにぴったりのスキルだから、納得もしている。

「ただいま、終わりました」

ある程度、ゴブリンを倒して、戻ってきた濱野さんが肩膝を立て、刀を置き、頭を下げている。
これは俺を師匠みたいな設定にしているということだよな。

「よく働いてくれた。ゆっくり休め」

こんな感じでいいよな。
時代劇とかよくわからないから。

至極しごく恐悦きょうえつ

濱野さんはもう一度頭を下げると離れていくと、もう一度、深呼吸を始めた。
多分、あれが役に入る彼女なりのルーティンなのだと思うから、邪魔しないでおこう。


「‥‥‥次‥‥私‥‥‥」

「森さん、大丈夫」

儚い様子の彼女が戦う様子が想像できないんだけど。

「‥‥‥来て‥‥‥ケルベロス‥‥‥」

彼女が画用紙を取り出し、ページを開けると言葉をつぶやく。
その途端に俺たちの目の前に3つの首を持った犬が現れる。
かの有名な地獄の番犬だった。

「彼女のスキルは絵に描いたものを顕現できるんです。今は絵に描いてあったケルベロスを召喚したんです」

確かに協力だな、このスキル。
絵心ないと顕現すらできないから彼女にはぴったりだな。
あと、外に出た方がいいスキルなのもわかる。
これはいっぱい色んなものを見れば見るほど、描くバリエーションが増えていくから。

ケルベロスが吐いた一息の炎でそこにいたゴブリン達は消し飛んだ。
どう猛な3つの顔がこちらを向く。

嫌な予感がする。

「森さん、しっかり操れるんだよな」

「‥‥‥大丈夫‥‥‥戻って‥‥‥」

しかし、地獄の番犬はページには戻らない。

「‥‥‥首輪‥‥‥書き忘れた‥‥‥」

森さんがボソッと呟く。

ということは‥‥‥‥。

ケルベロスの口から灼熱の炎が俺らに向かって放たれる。

〈イージスガード〉

なんとか、スキルを使って2人を守ったけど、ケルベロスとなるとみんなに任せるわけにはいかないな。

それじゃあ、俺が倒します
「眷族、ちょっと貰うねー」

俺が気合を入れているといきなり首筋を噛み付かれた。
あっ、なんか血を吸われている感覚がある。

噛み付いていたであろう牙が俺の首筋から離れる。

「ご馳走様。じゃあ、倒してくるね」

そういうと、愛衣はさっきまで付いてなかった翼をはためかせながら、上空に飛んで行った。

「愛衣のスキルは吸血鬼化。誰かの血を吸うと、吸血鬼になって、血を吸った人の強さに応じて、愛衣が強化されるの」

いつのまにか戻ってきた愛衣が説明してくれた。

「愛衣、足は大丈夫なのか?」

「うん、もう平気」


血の槍ブラッティーランス

愛衣の声とともに放たれた赤い槍はケルベロスの身体を貫き消滅させた。

「やっぱり、眷族の血が1番ですね。これかも、吸うので抵抗しないでください」

降りてきた愛衣は俺に会うなりそう言った。
まぁ、俺の強さだとそうなるよな。
まぁ、いいか。
俺は愛衣の眷族だし。

「了解」

目の前はやばいけど、まぁ、みんなのスキルの様子がわかっただけでもよかったのかな?


俺たちがこの戦いで手に入れたものは

ゴブリンの魔石  20個
ケルベロスの魔石と思われる物  1個
目の前の惨状

だった。

ゴブリンの魔石をとっとと換金して、ここを離れよう。

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