創造神は創った世界で美少女達に囲まれました

水縹 (みはなだ)

09話 脱出したら捕まりました。


まぁ、そう意気込んでいたんだけど、脱出するのは次の日の夜にしたよ。
理由は城の料理を食べたかったから。脱走したら、次はいつ食べられるのかわかったもんじゃないしさ。
脱走しようとしていたら、メイドが来て、「明日は勇者様が来てくださったことに感謝を示してパーティーを行いますので。」というんだよ。パーティーぐらいは参加してもいいかな?なんて思うわけで。
結果、行ってみたら料理は豪華で、パフォーマンスはなかなかでみんなそれに目がいって俺に対するイジメもなくて、結構いい1日だった。
もちろん、毒とか支配魔法とかの警戒はしていたけどなにもなかった。
あったところで俺はなにもしなかったけど。俺は支配魔法なんてかからないし、毒では死なないし。

という訳で、この世界に来てから2日目の夜に脱走した。
方法は調べ物をしに行った時と同じ。違うのは今回は俺のダミーを置かないこと。気づかれてもさほどの問題しかないし。
結果は想像通りに誰にも気づかれずに城から脱走することができた。
人と神を比べるのは間違っていると思うが、簡単すぎだ。

俺は意気揚々と王都も出て、歩いていた。





和也が城から脱出するために動き始めて少し経った時。

『ターゲットが移動を始めました』

『ん‥‥‥‥もう移動?‥‥‥早いね』

『しかも、スキルを使っているみたいで、移動が速すぎです』

『彼のスキルですか。気になりますね』

『どんなスキルでも、私達なら大丈夫』

『本当に普段と話し方が違うな。まだ、慣れない』

『昔から、そんな感じでしたから。私からすると今の学校の話し方の方が不自然極まりないです』

『2人とも酷い』

『‥‥‥‥‥‥和也‥‥‥‥‥‥‥離れてる。』

『そ、そうでしたね。とりあえず、私の部屋集合で。それから、私達も移動しましょう。』



「ここまでは私のスキルで来れましたね。あとは、あの門を通るだけです。」

「そのスキル〈夜の目〉だっけ。」

「そうです。私のスキルの一部ですね。人の位置などを上空から見たように見れるスキルです。GPS付きのマップ見たいなものですね。でも、警備の情報などを聞き出していてくれて助かりました。お陰で不測の事態になることがありませんでした。それに、連絡手段のスキルを持っていたのもよかったです。」

「‥‥‥NICE‥‥‥有能」

「ありがとう。でも、スキル〈以心伝心テレパシー〉を持っていたのは偶然だよ。」

「それじゃあ、〈演技〉であの看守たちを騙して、門を開けてくるわね」

「‥‥‥‥‥私‥‥‥‥‥何も‥‥‥できてない」

「貴方のスキルは使い勝手がいいですから。だから、彼に追いついてから役に立ちます。だから、安心してね」

「‥‥‥うん‥‥‥‥その時‥‥‥‥任せて」

「じゃあ、私は行ってきますから、後はよろしくね」

「もちろん。絶対に追いついて見せるから」

「私も〈夜の目〉で援護するので大丈夫です」
 
「みんなも早くきてね」

「もちろんです。出来るだけ早く行きます」
「当たり前ですね。長時間待たせるようなことはしないわ」
「まだ‥‥‥抜け駆け‥‥‥させない」

「そうだね。じゃあ、みんなもうひと頑張り。ファイト!」







あれから、また少し歩き進めて、王都と村の間の道の真ん中ぐらいにいる。
運が良いことに今のところ1度も魔物とエンカウントしてない。例えきたとしても殴ったり、魔法を放ったり、この世界から存在を消滅させたり出来るけど、出来るだけまだ面倒なことはしたくない。
魔物には合わないが、少し寒い。
真夜中だってことが大きいが、もう少し着てくればよかった。時々、吹いてくる風が冷たい。
これからのこととすれば、手始めにこの国を抜け出して、冒険者にでもなるかな。出会いありそうだし。

あれ?なんか嫌な予感がするな。
俺の〈第六感〉がそう俺に教えてくれている。
そうすると〈超感覚〉で調べて。
間違いない。
今、物凄いスピードで俺の方に何かが走ってくる。
なんだ?これ?

あれ?でもこれなら。
俺はその物体が近くに来た瞬間にさっと横に避ける。
そしたら、物凄いスピードで来ていたものは俺の横をすり抜けて、止まったり避けたり出来なかったらしい。
おもいっきり近くにあった大木にぶつかった。

「痛っ!!!」

「あれ?今、声が」

間違いない。たしかに声が聞こえた。
ということはぶつかったのは人?

「おい、大丈夫か‥‥‥‥て、咲?」

そこにいたのは、俺の元幼馴染の咲だった。咲はおでこを押さえて座り込んでいた。

「和也、痛い。急いでたら、止まれなくてぶつかった」

「咲はそういう少しおっちょこちょいなところ、少しも変わってないよな。えーと、〈ヒール〉」

咲に回復の魔法を使っておく。

「ありがとう、和也。和也もそういう優しいところ、変わってないよ」

「そ、そうか。ありがとう」

女の子から、そんなことを言われるのはいつぶりだろう。やっぱり、嬉しいな、褒められるって。

「それで、和也」

咲が俺の腕をがっちりと掴む。

「な、なんだよ」

突然の行動に少しドキッとしてしまった。


「捕まえた。もう逃げられないよ」


あっ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。

小学生の時のようなことするから忘れてたけど、咲って俺の学校の生徒会長だった。

やばい、捕まった。

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