創造神は創った世界で美少女達に囲まれました

水縹 (みはなだ)

07話 神なのでちょっと寄り道していきます

俺が降り立った場所はもう見慣れまくっている場所だった。

「よっ、ウィリアム。元気か。」

いつもは俺が座っている席にいる、俺の補佐の青年に声をかける。

「元気って。3日前にあったばかりじゃないですか。それで、どうしたのですか?今、集団転移の真っ最中ですよね。」

「まぁ、なんだ。寄り道だ。寄り道。みんなが固有のスキルもらっている間、暇だから。」

「そのせいで、部下の女神たちが忙しいのですけど。」

「それは、悪い。あとで労ってやってくれ。」

「わかっていますよ。」

「で、そうだ。俺の異世界行くときのステータス確認しておいてくれないか。」

「はいはい。わかりました。」

ウィリアムが俺の方へ手をかざすと、目の前の画面にステータスが映った。




名前      籾谷  和弥
種族      人間
スキル   〈全知全能〉〈世界変化〉






「大丈夫だな。」

「これでいいんですか?こんな簡素なステータスのつくりで。」

俺は思い通りになっていて安心したが、ウィリアムは簡単すぎるステータスに驚いているようだ。

「ほら、簡単な作りの方がわかりやすいし。」

「本音をどうぞ。」

「攻撃力とかMPとか、どのLevelでどのくらいあげるとか、このスキルでこのぐらいの補正がかかるとか設定するの面倒くさい。なら、スキルだけでいいじゃんという結論に至った。」

いや、最初はやろうとしたんだよ。ただ、やっていくうちに眠くなったりして、だんだんやる気が無くなっていっただけで。

「和弥の世界だから僕は構わないけど。あっ、ちょっとまって、特別ゲストが来た。」

「特別ゲスト?」

誰だ?特別ゲストって?

「設定解除しているから入ってきていいよ。」

ウィリアムの横に幼い少女が現れる。

「ゲッ、マリー。」

マリーはこの世界に来て、破壊神とかになるのかと思っていたら、何を血迷ったか恋愛神になっていた。
絶対に合っていない。
長い間、一緒に冒険しているからこそわかる。まだ、ヒーラーの女の子の方があっている。
あと、背も全く伸びていない。

「『ゲッ』って言いたいのはこっちよ。最悪。」

「それならなんでここにきたんだよ。」

「ウィリアムに和弥の情けない姿が見れるって聞いたからよ。」

「ウィリアム、裏切ったな。」

座っている友を睨みつける。

「いやだって本当のことでしょ。結局、和弥、恋人できなかったし。だから、落ち込んでいる情けない姿が見れると思って呼んだ。こうでも言わないとマリーは来ないと思ってたし、和弥も久しぶりに会いたいかなっと思って。」

「後者に関してはお前の思い違いだ。恋愛については確かにその通りだけど。」

その事実を他人から特に親しいウィリアムから言われるのはグッとくる。

「へー、結果的に恋人作れなかったんだ、無様ね。」

「うるせー、まだ、異世界で可能性があるだろ。」

「できない可能性だってあるじゃない。今回もダメだったんだから。」

「それはそうだけど。」

「だから、他の創造神みたいに私たちのところに来ればよかったのに。そんなくだらないこと続けてないで。どうせ、あんたがいなくなったって誰もなんとも思わないわよ。今からでも来れば。」

「いや、僅かな可能性でも俺は彼女が欲しいし、自分で決めたことをみすみす投げ出したくない。この異世界転移だって、他の生徒の一部からしたら、迷惑極まりないことだし。」

永井は恋人と離れ離れになってしまったし、濱野さんだって、再ブレイク中だったのに。
他の生徒も家族と離れてしまっているが、奴らはどうでもいい。
俺の学校での苦しみとは違うが、少しは味わえ。

「ふーん、どうでもいい理由。」

「それにマリーのところに行ったって、どうせこんな口喧嘩しかしないし、疲れるだけだよ。それにお前は俺が来るメリットないだろ。」

「そうね、あんたが来なくて実は結構、清々していて、嬉しかったしね。誘ってやったのは社交辞令だから、断ってくれてよかったわ。」

「まぁ、そうだよな。なら、俺はそろそろいくよ。ウィリアム、時々来るかもしれないけど、任せた。マリーもな。せいぜい頑張れよ。」

『転移』

俺は異世界に向けて旅立った。





「もう、何なのよ。あいつ。」

「まぁ、落ち着いてください。マリー。」

「ウィリアム、本当にあいつ彼女できてないんだよね。」

「和弥の表情見てわかるよね。今のところはできてないよ。」

「今のところってことはあの子達はまだ気持ちは和弥にあるってことね。お人好しなこと。」

「お人好しかはわからないけど、最近はより強固なものになっていると思うけど。」

「確実になっているわね。私だって恋愛神なんだからそのぐらいわかるわ。」

「さすが、暇な時にずっと和弥とその周りを見ていただけはあるね。」

「それはただあいつの周りが恋愛神にとって面白いから見ているからであって、あいつが気になっているっていうわけではないんだからね。」

「はいはい。」

和弥が言うにはこう言うのをツンデレっていうんだよな。

『創造神様』

画面のモニターに今回の集団転移の固有スキルを与える女神たちの指揮をしていた女神が映る。

『こちら、全ての作業が終了しました。全ての生徒に固有スキルを与え終わりました。』

「ご苦労様でした。ゆっくりしてください。それと、頼んだことはしていただけましたか?」

『はい。創造神様が指定した4人の生徒には指定の固有スキルを与えておきました。それでは。』

「ありがとうございました。」

ウィリアムがお礼を言うと同時に画面が切れる。

「ウィリアム、その4人って。」

「うん、マリーならわかるでしょ。あの4人。」

「いいの、そんなことして。」

「いいんじゃない。創造神の特権だし。それとも、マリーにはなんか不都合があった?」

「べ、別に無いわよ。あいつがどうなろうとわたしには関係ないしね。」

「マリーは少し素直にならないと伝わらないと思うよ。」

「何か言った?」

「何も。」


和弥。
こちらでできる最大のお膳立てはしました。
あとは和弥次第ですよ。
頑張ってください。

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