創造神は創った世界で美少女達に囲まれました

水縹 (みはなだ)

00話 魔王倒したら、神の世界とか聞いてない

「馬鹿な、この私が貴様らごときに。」

その言葉を最後にこの世界の魔王はこの世界に転移した地球では普通の高校生のチート能力を貰った勇者の俺によって倒された。

「やった。やったのか……………。」

まだ、実感がない。
これは夢なのではないのかと錯覚してしまうほどだ。
チート能力を貰ったとはいえ、俺は向こうの世界では普通の運動神経も悪いごくごく普通の高校生だ。
それが、2年ほどで魔王を倒してしまうなんて信じられない。

「やったな、カズヤ。」

勇者パーティーで1番仲の良いであろう刀使いが思いっきり背中を叩いてくる。俺より年上の背の高い、日本でいうワイルド系のイケメンだ。このパーティーのメンバーの中で一般人にかなりモテた。
最初はものすごく痛かったが、今ではそれほど痛く感じないことを考えると自分の成長を感じる。

「長いようで短い旅でしたね。」

このパーティーで重要な回復役を担ってくれたヒーラーの少女が話しかけてくる。みんなから聖女と呼ばれるほどの優しさの溢れる少女であり、とても清楚な感じがする。

「マリーは?」

ヒーラーの少女が俺のパーティーのもう1人の少女に話を振った。

「カズヤ、お疲れ様。」

相変わらずそっけない、俺のパーティーの魔法担当の少女が俺に労いの言葉をかける。
彼女は俺のパーティーの最初の人物で魔法学校にいるのを半ば無理矢理連れ出してしまった。
一見、チート能力を保持しているかのような魔法裁きに見惚れてしまったからだ。
それを未だに怒っているのか俺に対して異常にあたりが強いこともあるし、そっけない。

「で、どうすんだ、お前は。元の世界に戻るのか?」

刀使いが俺に尋ねてくる。

「いや、このままこの世界に残るよ。」

確かに、転移する前に魔王を倒したら元の世界に戻れるといわれたが、今更元の世界に未練はないし、こっちの世界の方が断然楽しい。
王様から魔王を倒したらたくさん報酬を払うと言われているので、そのお金で楽しくすごそうと思う。
あー、彼女も欲しいな。

「帰れば、よかったのに。」

「マリー、その言い方は酷いと思うな。」

俺に対する、毒舌を吐いた魔法使いをヒーラーの少女がたしなめていた。

こんな日常でゆったりとするのもいいかなっと思っていると急にあたりが真っ白になり、俺は深い眠りに落ちてしまった。






目を覚ますと、そこには幻想的な雰囲気だった。
周りがオーロラに囲まれているような景色。
あたりを見回すと、俺の隣に魔法使いのマリーが倒れていた。
残り2人の姿はどこにも見えない。

「おい、マリー、起きろ。」

身体を揺するとマリーはゆっくりと起き上がった。
そして、目をパチクリさせるとあまりの光景に一瞬で目が覚めたようだ。

「ここは?他の2人は?」

「わからない。」

「はあ!こんなよくわからない場所に和也と2人きりとか最悪。」

「おい!それは酷くないか!」

「本当のことをどういえばいいのよ。」

俺とマリーの熱がヒートアップしそうになっていると、急に周りにあったオーロラのようなものが消え、大きな人のホログラムのようなものが現れた。

「はじめまして、渡部 和也さんとマリーさん。私は神の世界の創造神の1人のシャリアと申します。」

「それで、どうして私たちをこんなところに連れてきたの!!」

マリーが大きな声で怒鳴る。

「貴方達は神になりうるだけの力を持っています。よって、貴方達を神の世界の一員にするために今回、貴方達をこの場所に連れてきました。」

「神になりうるだけの力ですって!」

「その通りです。貴方達2人の力は恐ろしく強大です。なので、今度はその力を神の世界で発揮して欲しいのです。」

「あの?俺は女神様から貰った力なのですが?」

「でも、貴方はそれを上手に自分のものにしました。それは貴方の功績です。」

「こんなところでこいつと一緒に神の世界に行くなんてまっぴらごめんよ。私は私の世界に帰るわ。」

「申し訳ないですけど。強制的なので。さっそく、2人を転送されてもらいますね。」

それを言うと、創造神の姿は消えて俺たち2人の身体が勝手に中に浮き、突然でできた扉に向かって吸い込まれていった。
この先が神の世界らしい。

くそ、終わったらゆっくり恋愛をするつもりだったのに。

こうなったら、神の世界で頂点まで登りつめてやる。

「創造神は創った世界で美少女達に囲まれました」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く