ひねくれマイロード
十一
「あ、そうか。地下のエルフを探させていたんだっけな。」
「はい。しかし、見つかりませんでした。どうやら脱走したらしき痕跡がいくつか有りましたので、この建物内には少なくとも…」
「うん、じゃあしょうが無い。ありがとな。じゃあ家に帰って飯にしよう。」
「は。」
「ツバキ。行くぞ、ついて来い。後これ着て。」
「は、はい。」
少し照れくさそうにしながら、渡された服を着る。少しサイズが合わないが、ワンピースに見えない事も無い。
そうして、3人は夕暮れの道を歩いていく。
「ただいま〜。」
「あ、帰って来た!って、また誰か増えてる!その二人も襲撃者さん?」
「いえ、私は吸血鬼のオキタ、と申します。マオ様の事はコウメイ様の記憶から伺っております。その他に、先に会ったネート、シャロ、リアの事も存じ上げております。」
「私はツバキと言います。先程、専属の忍者となりました。」
ツバキを見た途端に、何を思ったのかマオの笑顔に影が指す。
「へぇ〜、オキタは眷属なんだね。コウメイ。悪人だとしても、無闇やたらに生贄にされると、王族とか困るからやめてね。後、ボクがいない間に他の女性口説いちゃ駄目だよ!ボクというものがありながら!」
その笑顔に怒りが灯っているのは言うまでもない。コウメイから離れる度に女性が増えるのは、許容範囲を大きく上回る程の衝撃だったのだろう。(そもそも、4人、自分自身以外の女性が現れたら普通怒る。)
なんとかマオの怒りを沈めながらリビングに向かう。許してもらう代わりにコウメイは、何でも一つ、願いを聞くハメになった。
ツクヨミ達に二人の紹介をした後(夕飯の後)、今後の計画を説明する。
「明日から学園に通うが、まずネート達には冒険者になってもらう。身分の証明書になるからな。それと、ツバキは俺の指示に従って動いてもらうが、基本的には隠密しながら俺に付き従い、護衛してもらう。このメンバーでこの世界に慣れていないのは俺だから、どんな事が起きるか分かってないしな。ツクヨミは神だからまだマシだろ。」
「うむ。」
「さて、ここからが本題だが…」
一拍間を置く。そう、この世界に来た理由の、殆ど全てを締める重要な奴。
「俺の親友が絶対にこの学園に来ているはずだ。俺と転移の時代の違いが無ければいる。先に来ていたなら今どこにいるか、経歴を洗い流せ。まだ来ていなかったら待つぞ。多分いるけどな。」
「その親友とはどなたですか?」
リアが問う。
「ああ、名前知らないのか。名前はゲント。玄人だ。」
「はい。しかし、見つかりませんでした。どうやら脱走したらしき痕跡がいくつか有りましたので、この建物内には少なくとも…」
「うん、じゃあしょうが無い。ありがとな。じゃあ家に帰って飯にしよう。」
「は。」
「ツバキ。行くぞ、ついて来い。後これ着て。」
「は、はい。」
少し照れくさそうにしながら、渡された服を着る。少しサイズが合わないが、ワンピースに見えない事も無い。
そうして、3人は夕暮れの道を歩いていく。
「ただいま〜。」
「あ、帰って来た!って、また誰か増えてる!その二人も襲撃者さん?」
「いえ、私は吸血鬼のオキタ、と申します。マオ様の事はコウメイ様の記憶から伺っております。その他に、先に会ったネート、シャロ、リアの事も存じ上げております。」
「私はツバキと言います。先程、専属の忍者となりました。」
ツバキを見た途端に、何を思ったのかマオの笑顔に影が指す。
「へぇ〜、オキタは眷属なんだね。コウメイ。悪人だとしても、無闇やたらに生贄にされると、王族とか困るからやめてね。後、ボクがいない間に他の女性口説いちゃ駄目だよ!ボクというものがありながら!」
その笑顔に怒りが灯っているのは言うまでもない。コウメイから離れる度に女性が増えるのは、許容範囲を大きく上回る程の衝撃だったのだろう。(そもそも、4人、自分自身以外の女性が現れたら普通怒る。)
なんとかマオの怒りを沈めながらリビングに向かう。許してもらう代わりにコウメイは、何でも一つ、願いを聞くハメになった。
ツクヨミ達に二人の紹介をした後(夕飯の後)、今後の計画を説明する。
「明日から学園に通うが、まずネート達には冒険者になってもらう。身分の証明書になるからな。それと、ツバキは俺の指示に従って動いてもらうが、基本的には隠密しながら俺に付き従い、護衛してもらう。このメンバーでこの世界に慣れていないのは俺だから、どんな事が起きるか分かってないしな。ツクヨミは神だからまだマシだろ。」
「うむ。」
「さて、ここからが本題だが…」
一拍間を置く。そう、この世界に来た理由の、殆ど全てを締める重要な奴。
「俺の親友が絶対にこの学園に来ているはずだ。俺と転移の時代の違いが無ければいる。先に来ていたなら今どこにいるか、経歴を洗い流せ。まだ来ていなかったら待つぞ。多分いるけどな。」
「その親友とはどなたですか?」
リアが問う。
「ああ、名前知らないのか。名前はゲント。玄人だ。」
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