In.games

イヌイマロ

なんでこんなことに(泣)

んんっ…
もう朝か…
早いなぁ
さて、今日は何をしようかな…

ヒロキ「おはよう!一也!今日はさー、」

一也「お前の持ってくる仕事はろくなものないから却下。てか、俺の部屋にノックしてから入れ。」

ヒロキ「ちょ、話を聞いてからにしてくれよぉー。」

一也「…で、何の仕事?」

ヒロキ「…あのな…。女性しか入れないお店に入って潜入捜査する仕事…。」

一也「…はい、却下。てか、俺たち男だぞ。」

ヒロキ「女装するんだよ!」

一也「ごめん…。お前にそんな趣味あったなんて…。」

ヒロキ「ちげーよ!!まぁそんなこと言わずにさぁ。…だってよ?和葉ちゃんたちが危険を晒すかもしれないんだぞ?それなのにほって置けるのか?」

一也「………はぁ。わかったよ。…やるよ…。」

ヒロキ「じゃ、決まりだな。」

一也「ところでなにやればいいんだ?」

ヒロキ「えっと、…最近、変な男が入ってきて女の子に暴力ふるってるらしく、最悪の場合
死に落とすこともあったらしいぞ。
大体5、6人のパーティメンバーみたいで
現実世界では地元で有名な暴力団だったんだったさ。」

一也「…要するにそいつらを片っ端から倒してけばいいってことか。」

ヒロキ「そゆこと♪」

一也「…女装した俺らだけじゃバレるから
和葉も連れてくか。」

ヒロキ「だな。」

一也「んじゃ、和葉起こしてくる。」

ヒロキ「おう。わかったぜ。」





俺は和葉に事の事情を説明するとあっさり
了承を得た。

和葉「おん。いいよぉ。まだ行ったことなかったから楽しみだったんだよねぇ。
しっかし、そんな奴らがいるとは…
行かなくてよかったよぉ。」

一也「…はぁ。おかげで女装しなければならなくなったけどな。」

和葉「!女装!?え!?おお。…ニヤリッ。」

一也「…ん?和葉さんよ。なにを企んでおるのだ?」

和葉「…一也…。私に任せといてね★」

一也「…なんか嫌な予感…。」






その予感は的中した。

和葉「おぉ!二人とも可愛いよぉ( 笑 )」

鏡に映された俺らは顔を見合わせた。

俺は黒髪ロングヘア、
ヒロキは…、ツインテール…。
最近の女子が着そうな服を身にまとい、
メイクアップされた顔は、
ほんの一時間前の俺とは別人だった。

一也「…なんか…自分の性別を見失った気分…。」

ヒロキ「…俺、可愛くない!?」

一也「…ああー、かわいいかわいい。」

ヒロキ「棒読みやめろ!」

カンナ「あの…皆さんおまたせしました…。」

ヒロキ「あれ?カンナどうしたの?」

カンナ「一也さんにお願いして私も行きたいな、と…。ダメですかね…?」

ヒロキ「人数多い方がいいし、むしろ助かる!
ありがとな!カンナ!」

カンナ「は、はいぃ///」

一也「んじゃ、いくぞー。」







一行は女子限定のお店へ入った。

女亭主「いらっしゃい。あら、カンナちゃん。
今日は…お友達を連れてきたの?」

カンナ「え、ええ…。そうですよ。」

女亭主「…ふぅーん…。…カンナちゃん。」

一也・ヒロキ『…あ、やべ。ばれたか?』

カンナ(ごくり。)

女亭主「…とっても可愛らしい子達を連れてきてるじゃない!そこの君たち、お名前は?」

4人『ば、バレなかった…』

一也・ヒロキ『なんか複雑…』

和葉「え、えっと、和葉といいます…。」

一也「え、えっと、あの…、せ、瀬戸
かず…、かずこ、っていい…ます……。」

ヒロキ「あ、おれ…あっ、わ、わたしは
高島 ひろ、ひろこ、っていいます…。」

女亭主「えっと、和葉ちゃんと、かずこちゃんと、ひろこちゃん、ね…。あ、中入っていいわよ。そ、れ、と、変なやからが最近女装して
忍び込んでくるのよ。それには気をつけてね?」

一也・ヒロキ・和葉「は、はーい…。」

一也・ヒロキ『…もう、帰りたい(泣)』


中へ入るとそこはディスコのようなところであった。ディスプレイはアメリカみたいな雰囲気で、
バー、ゲーム台、ビリヤードなどがあった。

一也「思っていたより、中は広いな。」

和葉「…んじゃ、私と一也、ヒロキとカンナで
偵察ね。あ、間違えた。( 笑 )
かずこちゃんと、ひろこちゃん、だったね。( 笑 )」

一也・ヒロキ「それは忘れてくれ…。」




一也「…和葉…怪しいやつは?」

和葉「うーん…。…二人みっけ。」

一也「んじゃ、先お前からよろしく。」

和葉「はいはい。」



和葉は猛ダッシュでその二人めがけて走った。

和葉「わっ…!す、すみません。お酒に酔ってぼ〜ってしちゃいました♡お怪我はありません、か?♡」

一也『うわ、相変わらずのすげー、変わりよう…』

女1「だ、大丈夫だ…よ?」

女2「…ねぇねぇ、君、おれ…私と一緒に回らなぁい?」

和葉「ごめんなさい♡連れがいるので♡」

そういうと目で来い、っていう目つきをされたので仕方なく行った。

一也「もぉ〜♡(裏声)待ってよー。
お…私を置いてかないでー♡(裏声)」

女1「お♡隣の子も可愛いね♡
二人とも黒髪のロングストレート♡
お揃いで羨ましいなぁ♡
じゃー、おれ…私達と一緒に回ろうよぉ♡
ほら、あっちのカラオケブース、いこ?♡」

一也「えー♡どうしよっかなー♡
……あのさー、悪いんだけどぉ♡あんたら、
″男ってこと″、バレてるからね?はーと?♡( 笑 )」

女2「…んじゃーそっかぁー。
残念だけど、彼女達にはもう、優しくできない、なぁ?」

そういうと二人の女は
カツラをとり、メイクのマスクをとった。

女性客達「きゃーーーー!!!!!」

和葉「やっぱりそうだったねー。」

女1「悪いんだけど、1回…
″死んでもらえる″?」

次の瞬間、男は飛びかかってきた。

一也「和葉、左のブースに回ってヒロキ達呼んでこい。カンナは店の人に連絡、
ヒロキは男共の後ろから回り込め、って伝えて。それまで俺がこいつらを片付けておく。」

和葉「りょーかいでーす。」

男どもは仲間を連れてきて6人のパーティメンバーを味方にし、つっかかってきた。

女(男)1「あれれー?お友達、逃げちゃったのー?可哀想に〜。ま、その方が片付けるの楽だなぁ?」

一也「…片付けるのは私ら…いや、
″俺ら″だよ。」

後ろからヒロキが羽交い締めにし、一人をぶっ倒した。

女(男)4「ぐっ…。」

ヒロキ「んもぉ♡友達を傷つけるなんて〜、
″許さないんだから″ね?♡」

女(男)1「くそっ何なんだよこいつら。
おい、殺れ。お前達!」

!ナイフが出てきたか。

女の子「…うっ。」

男は近くにいた女の子の首を絞め、
ナイフを当てつけた
他の子達にまで手を出てきたか。

俺は男の剣を足で蹴り飛ばし、
男を片付け、
へたりこんでいたフードの被った女の子に手を差し伸べた。

一也「大丈夫?」

 フードの少女「…え、えぇ。大丈夫よ…。」





順調過ぎるぐらいに
一気に3人もぶっ倒し、残りは
二人だけとなった。

一也「逃げる?それとも…まだ、やる?」

女(男)1「くそっ…!逃げるぞ。」

男二人は店をそそくさと店を出た。

和葉「…意気地無し。」

一也「思っていたより、手こずらなかったな。」

ヒロキ「腹減ったわぁ。帰ろうぜ。」

女の子たち「あ、あのっ!…えっと…、」

4人「ん?」

女の子たち「…か、かっこよかったです!///// 
かずこさんと、ひろこさんのナイフさばき、
とても憧れました!/////」

ヒロキ「あ、ありがとう♡みんなも気をつけてね?」

一也「大したことじゃないから大丈夫…よ…。♡」

和葉「おーい。いくよー。一也達。」

和葉が小声で俺たちを呼び、
最後まで女の子、を演じきれたことが
何よりもほっとした。

俺らは店を去ろうとすると、
運良く女亭主には男だってことがバレなかった。…まぁ、いつか謝っておこう。
うん…。




女の子1「はぁ/////かっこよかったねー♡」

女の子2「それ/////もう!あの人たちのギルドに入りたい/////」

女の子3「ずるい!私も入る!」

女の子4「しかし、あの子達女子の体力で
よく持ったよねー。私なら絶対無理よ。
男子並の体力よねー。」

女の子5「それ分かる。あのお方達に守ってもらいたい♡」






フードの少女『さっき助けてもらったのに…
お礼…言いそびれたな。…

しかし、あの、かずこって子…
黒髪の女の子で一也って呼んでたよね?…
気のせいかな…?』

さっき襲われかけた少女は
フードを取ると、目を光らせた。

フードの少女
『あの人…素敵だわ!!!』








カンナ「皆さん、お疲れ様です。」

ヒロキ「お疲れー。あちーーー。」

カンナ「結局、私、なんの役にもたちませんでしたが…。ごめんなさい。」

一也「いや、カンナが周りの子達を安心されてくれたから大事にならずにすんだ。
さんきゅ。」

カンナ「い、いえ…。そんな…」

と、いいながらも
少しは役に立てたかも?という達成感を味わえたのなら今日はそれで合格だ。

ヒロキ「飯にしよーぜ。」

和葉「ヒロキ、食いしん坊なんだから。」

一也「ぶっ。( 笑 )」

ヒロキ「腹が減っては戦はできぬ!」

和葉「はいはい。( 笑 )」

一也「じゃ、今日も、」





一也・和葉・ヒロキ・カンナ

『いっただきまーす!!!』










コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品