In.games
新たな仲間
怒涛の1日が明け、
草原の中で野宿していた俺たちは
とりあえずギルドに加入するために、
街の中心部へ出掛けた。
人々は皆、絶望感に溢れていた。
無論、笑顔の者は誰も居なかった。
和葉「昨日から何も食べてないと、お腹ぺこぺこだよー。3000エリスあるから、宿屋でご飯食べよう。」
一也「そうだな。腹が減っては戦はできぬ、って言うぐらいだもんな。ご飯食べてから、ギルドに行こう。」
そこで、近くにあった『シャロット西洋料理店』
に入ることにした。
店主「あ、お客さん!いらっしゃいませ!2名様でよろしいですか?」
一也「あぁ。」
店主「お冷お持ちしますね。」
女店主はそそくさと、厨房に入り、
水を持ってきた。
顔立ちが綺麗な女店主は、
俺たちの前の椅子に腰をかけ、
話しかけてきた。
女店主「あ、ゲーム外から転移してきてしまった人ですよね。」
一也「そうなんだよ。あいにく、持ち合わせが無くて、今晩泊まる場所もないんだ。」
女店主「まぁ、それは…。
宜しければですけど、今晩はうちに泊まっていきますか?」
一也「いや…悪いよ。」
女店主「うちもあいにく、お客さんがめっきり来なくなって…。泊まって頂けるとありがたいです。あ、もちろんお代は大丈夫です。」
一也「…ありがとうございます。助かります。」
女店主「あ、申し遅れました。
私、カンナ・シャロット といいます。
気軽にカンナ、と読んで下さい!」
和葉「よろしくねー!カンナ!」
カンナ「はい!」
一也「さすがに無料は申し訳ない。
なにか、手伝えることあるか?」
カンナ「うーんと…。そうだ!!」
一也「武器屋の材料集め?」
カンナ「はい!私の父が、隣の武器屋で働いているんですー。こちらです。」
中にはいると、そこには様々な武器が並んだお店だった。
和葉「草原に鉱石があるの?」
カンナ「はい!鉱石を10個でいいんです。
ただし、モンスターがうじゃうじゃいるんです。モンスターを倒しながら何です…。
大丈夫…ですか?」
一也「分かった。草原の鉱石だろ?初めて行った場所が草原だったからたいしたことない、って。夕方までに持っていく。」
カンナ「ありがとうございますっ!」
一也「じゃ、俺らはギルド行ってくる。」
和葉「あとでね!カンナ!」
カンナ「行ってらっしゃい!」
とは言ったものの、
ギルドの場所が分からないので、
近くの人に聞こうとするが、
皆、警戒してて、
誰もこちらの話には耳を傾けない。
和葉「…やっぱ…殺されるかも、って考えて…みんな、怯えてる…。」
一也「自力で探すしかねーな。行くぞ。」
俺はほんの10分間で鉱石を取り集めて、
ギルド紹介場に向かった。
男1「お前なぁ。まじで殺すぞ。」
男性「ひ、ひぃ〜!!やめてくれっ〜!」
一也「な、なんだ。喧嘩か?」
和葉「か、関わらない方がいいよぉ。」
男1「あ?なんだそこのボクちゃんと妹。
カンけーねーやつはあっち行ってろ。」
一也「いや…惨めに思ってね…」
男1「は?何様だよ。お前。」
一也「大人数で、少数を脅すなんて、
″ダッセー真似″するなー、と思って。」
男1「あん?なんだ、殺る、か?」
一也「一人じゃ、なにも出来ないんだったら、
どうぞ、お仲間でも使ってかかって来いよ。」
男1「おい、お前ら。殺れ。そこのちっこい、
女からだ。」
ざっと10人、か。
俺は、目で敵を睨んだ。
てめーら、わかってないようだな。
和葉は…
″柔道部兼なぎなた部″所属なんだよ。
和葉「やれやれ、困ったのに捕まったねー。
一也。だから言ったのに…
″ホンキ″出しちゃうから関わらない方がいい、って。」
和葉は軽々と男を持ち上げ、
背負い投げを食らわせた。
男3「ぐ、ぐはぁっ!!」
和葉「なにー?その程度の実力で、私に勝てるとでも思った?認めてあげるよ。その根性はねっ!!」
俺の手番なんか必要も無く軽々と倒していったが、どんどん数が増えていき、
和葉の体力も限界に、近づいてきた。
そろそろ、俺の出番、か。
一也「あ、言い忘れてたよー。お兄さんら。
そこの連れは″柔道四段″、″なぎなた部所属″で、
俺は…、″剣道四段″っていうことをね。」
俺は隠し持っていた木刀を取り出し、
周りに群がっていた男どもをなぎ倒した。
男1「くっ…。そんなんで俺らに勝てると思ったのか?くらえっ。」
一也「…和葉っ!」
和葉の後ろから本物の剣がくだろうとしたその時だった。
男1「…かはっ!」
後ろから蹴りが入った。
男1「てめぇ、何者だよ!?」
男性勇者「おーっと、わりーわり、
邪魔だったから蹴っちまったよ。
お、なんだ。やるか?」
そういった瞬間、男どもは勇者に襲いかかった。
だが、勇者は男どもをぶっ飛ばした。
男性勇者「敵と対等に戦う為には、敵と対等な、″実力″を身につけてからこい。次は容赦しねから、な?」
男ども「ひ、ひぃ〜!!す、すみませんでした〜!!!」
男性勇者「ったく〜。これだから裏路地は見過ごせんなー。気をつけろよー。」
男性「あ、ありがとうございました!!!」
男性勇者「礼をいうなら、そこの2人にいいな。最初から助けて貰ったのは2人だろ。」
男性「本当にっ…皆さんありがとうございました!」
男性勇者「君ら…。すげーな!!俺の出番が出るまで待ってたんだけど、やばいな!!
おーっというの忘れてたぜ。
俺、高島  ヒロキっていう。
ヒロキって呼んでくれ!」
一也「俺、一也っていいます。そっちは、
和葉です。
あと、第一、ヒロキさんの方が凄いです…。俺は…和葉を守れなかったんだ…。」
和葉「一也…。」
ヒロキ「…助けられたじゃん。君は、立派な勇者だ。」
一也「…。」
ヒロキ「ところで本題だ。
俺とギルドを組んでほしいんだ!」
一也「俺らと?」
ヒロキ「ああ。君ら、気に入った!
実力もすげーよ!俺と組んでほしい。」
そう言ってヒロキは手を差し伸べた。
一也「和葉は、どうだ?」
和葉「もちろん!おけだよ!」
一也「…ヒロキ…、よろしくな。」
そう言って俺ら二人はヒロキの手をとった。
俺らのギルドの完成だ。
まだ、小さなギルドだけど、
この世界から必ず出てみせる。
この、メンバーで。
草原の中で野宿していた俺たちは
とりあえずギルドに加入するために、
街の中心部へ出掛けた。
人々は皆、絶望感に溢れていた。
無論、笑顔の者は誰も居なかった。
和葉「昨日から何も食べてないと、お腹ぺこぺこだよー。3000エリスあるから、宿屋でご飯食べよう。」
一也「そうだな。腹が減っては戦はできぬ、って言うぐらいだもんな。ご飯食べてから、ギルドに行こう。」
そこで、近くにあった『シャロット西洋料理店』
に入ることにした。
店主「あ、お客さん!いらっしゃいませ!2名様でよろしいですか?」
一也「あぁ。」
店主「お冷お持ちしますね。」
女店主はそそくさと、厨房に入り、
水を持ってきた。
顔立ちが綺麗な女店主は、
俺たちの前の椅子に腰をかけ、
話しかけてきた。
女店主「あ、ゲーム外から転移してきてしまった人ですよね。」
一也「そうなんだよ。あいにく、持ち合わせが無くて、今晩泊まる場所もないんだ。」
女店主「まぁ、それは…。
宜しければですけど、今晩はうちに泊まっていきますか?」
一也「いや…悪いよ。」
女店主「うちもあいにく、お客さんがめっきり来なくなって…。泊まって頂けるとありがたいです。あ、もちろんお代は大丈夫です。」
一也「…ありがとうございます。助かります。」
女店主「あ、申し遅れました。
私、カンナ・シャロット といいます。
気軽にカンナ、と読んで下さい!」
和葉「よろしくねー!カンナ!」
カンナ「はい!」
一也「さすがに無料は申し訳ない。
なにか、手伝えることあるか?」
カンナ「うーんと…。そうだ!!」
一也「武器屋の材料集め?」
カンナ「はい!私の父が、隣の武器屋で働いているんですー。こちらです。」
中にはいると、そこには様々な武器が並んだお店だった。
和葉「草原に鉱石があるの?」
カンナ「はい!鉱石を10個でいいんです。
ただし、モンスターがうじゃうじゃいるんです。モンスターを倒しながら何です…。
大丈夫…ですか?」
一也「分かった。草原の鉱石だろ?初めて行った場所が草原だったからたいしたことない、って。夕方までに持っていく。」
カンナ「ありがとうございますっ!」
一也「じゃ、俺らはギルド行ってくる。」
和葉「あとでね!カンナ!」
カンナ「行ってらっしゃい!」
とは言ったものの、
ギルドの場所が分からないので、
近くの人に聞こうとするが、
皆、警戒してて、
誰もこちらの話には耳を傾けない。
和葉「…やっぱ…殺されるかも、って考えて…みんな、怯えてる…。」
一也「自力で探すしかねーな。行くぞ。」
俺はほんの10分間で鉱石を取り集めて、
ギルド紹介場に向かった。
男1「お前なぁ。まじで殺すぞ。」
男性「ひ、ひぃ〜!!やめてくれっ〜!」
一也「な、なんだ。喧嘩か?」
和葉「か、関わらない方がいいよぉ。」
男1「あ?なんだそこのボクちゃんと妹。
カンけーねーやつはあっち行ってろ。」
一也「いや…惨めに思ってね…」
男1「は?何様だよ。お前。」
一也「大人数で、少数を脅すなんて、
″ダッセー真似″するなー、と思って。」
男1「あん?なんだ、殺る、か?」
一也「一人じゃ、なにも出来ないんだったら、
どうぞ、お仲間でも使ってかかって来いよ。」
男1「おい、お前ら。殺れ。そこのちっこい、
女からだ。」
ざっと10人、か。
俺は、目で敵を睨んだ。
てめーら、わかってないようだな。
和葉は…
″柔道部兼なぎなた部″所属なんだよ。
和葉「やれやれ、困ったのに捕まったねー。
一也。だから言ったのに…
″ホンキ″出しちゃうから関わらない方がいい、って。」
和葉は軽々と男を持ち上げ、
背負い投げを食らわせた。
男3「ぐ、ぐはぁっ!!」
和葉「なにー?その程度の実力で、私に勝てるとでも思った?認めてあげるよ。その根性はねっ!!」
俺の手番なんか必要も無く軽々と倒していったが、どんどん数が増えていき、
和葉の体力も限界に、近づいてきた。
そろそろ、俺の出番、か。
一也「あ、言い忘れてたよー。お兄さんら。
そこの連れは″柔道四段″、″なぎなた部所属″で、
俺は…、″剣道四段″っていうことをね。」
俺は隠し持っていた木刀を取り出し、
周りに群がっていた男どもをなぎ倒した。
男1「くっ…。そんなんで俺らに勝てると思ったのか?くらえっ。」
一也「…和葉っ!」
和葉の後ろから本物の剣がくだろうとしたその時だった。
男1「…かはっ!」
後ろから蹴りが入った。
男1「てめぇ、何者だよ!?」
男性勇者「おーっと、わりーわり、
邪魔だったから蹴っちまったよ。
お、なんだ。やるか?」
そういった瞬間、男どもは勇者に襲いかかった。
だが、勇者は男どもをぶっ飛ばした。
男性勇者「敵と対等に戦う為には、敵と対等な、″実力″を身につけてからこい。次は容赦しねから、な?」
男ども「ひ、ひぃ〜!!す、すみませんでした〜!!!」
男性勇者「ったく〜。これだから裏路地は見過ごせんなー。気をつけろよー。」
男性「あ、ありがとうございました!!!」
男性勇者「礼をいうなら、そこの2人にいいな。最初から助けて貰ったのは2人だろ。」
男性「本当にっ…皆さんありがとうございました!」
男性勇者「君ら…。すげーな!!俺の出番が出るまで待ってたんだけど、やばいな!!
おーっというの忘れてたぜ。
俺、高島  ヒロキっていう。
ヒロキって呼んでくれ!」
一也「俺、一也っていいます。そっちは、
和葉です。
あと、第一、ヒロキさんの方が凄いです…。俺は…和葉を守れなかったんだ…。」
和葉「一也…。」
ヒロキ「…助けられたじゃん。君は、立派な勇者だ。」
一也「…。」
ヒロキ「ところで本題だ。
俺とギルドを組んでほしいんだ!」
一也「俺らと?」
ヒロキ「ああ。君ら、気に入った!
実力もすげーよ!俺と組んでほしい。」
そう言ってヒロキは手を差し伸べた。
一也「和葉は、どうだ?」
和葉「もちろん!おけだよ!」
一也「…ヒロキ…、よろしくな。」
そう言って俺ら二人はヒロキの手をとった。
俺らのギルドの完成だ。
まだ、小さなギルドだけど、
この世界から必ず出てみせる。
この、メンバーで。
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