嘘は異世界を救うのか、滅ぼすのか
第34話 嘘は蠱毒より選ばれし者に告げる⑦
安藤との戦いの後2日が経過した。
イベント終了まで後1週間半
ケンジやアカネが赴任するのは来月からになるということなので後3週間だ。
前任の担当教師からの引継や研修を受けているらしい。絶対アカネさんと二人にさせるため仕組んだんだろうなアカシは。
「シンドウさん、とうとう一勝しましたよ。その配下に加えることはできませんでしたが。」
「...はぁ~。俺はお前に戦うことの喜びを与えに来たんじゃないんだがな..。嬉しそうな顔しやがってよぉ。まぁいい勝たんと事が始まらんからな。引き続き戦い続けろ未所属の連中を片っ端からな。俺が言うのもなんだが恐怖心はないのか?」
ヤマタケがやっていることは自爆行為だ。自分も死ぬから相手も道ずれにする行為である。この学校のシステム上障害レベルBまでしか許されていないため死ぬことはない。そしてこちらにはユイがいる以上回復はすぐできる。
三日前にここの職員にヤマタケが障害を負ったら自分達のところに連れてくるように伝えてある。ユイが回復させる以上通常の回復手段に比べ回復速度は異常に早い。戦わされてるやつからみれば自爆覚悟で突っ込み続けるんだから相当怖いだろうな。そしてお前は戦うことに対しての恐怖意識が薄いことだけは褒めているよ。底から這いあがってきた後がないやつってのは死にもの狂いでやるもんだな。
「わかりました。...ゴブリン共と戦わされた時に比べればマシですよ。」
俺はユイを見る。本から目を離し笑顔で手をあげた。うん今日も可愛いなユイは。おそらく障害レベルAを負わされ続けながら戦っていたのであろうな。ユイは俺よりもスパルタなのではなかろうか。
◇
その後
三日後には3人目に勝ち。
四日後には6人目に勝ち。
5日目にして
「シンドウさん。配下に一人加わってくれました!こちらは武本です。」
「武本 剛たけもと つよしだ。あんたが噂のシンドウか、ヤマタケにずっとこんなことさせ続けている。正直誰とも組む気はなかったんだがな。あまりにしつこいんで折れてやるよ。」
1人目の配下か。全学年合わせ900人はいる40〜50は未所属がいると考えるとペースは上げて欲しいところだな。残り6日か
ちなみに
10人目を倒した報告を受けたので戦績は出ている。戦いの中で人は成長するもんだ。
◇
6日目13人目を倒すも成果なし。
7日目17人目を倒すも成果なし。
8日目にして2人現れた。
「シンドウさん!こちらは麻耶さんと摩耶さんです。双子の姉妹らしく、興味が出てきたから乗ってくれるとのことで。」
「よろしゅうなシンドウさん!私は麻耶まやで」
「はいはーい!ウチは摩耶みやと言います。よろしゅうな!」
なんかギャルっぽいのが来やがったな〜
「ヤマタケはんにウチらの初めてを奪われてしまったからな〜責任取って貰わないとな!」
「ヤマタケよ血気盛んなお年頃なのは分かるが双子ちゃんを同時にプレイとはやるな。」
俺はヤマタケの評価を改めなければやらないかもしれん。まさか戦うだけに飽き足らずことに及んでしまうとは。
「違います!違いますよ!このお二人方は前の学校では2人での戦闘において負けたことがなかったそうで、僕が初めて勝ったということなんです!」
双子ちゃんにからかわれながら弁解している。
まさかヤマタケはモテるのか⁉︎そんなわけないやな。うんうん。
9日目22人目を倒すも成果なし
流石に俺達含めて6人では話にならんな。
俺は事前に考えていた対策を実行することにした。本来はヤマタケが気づくべきなんだけどな。
◇
10日目
26人の配下希望者が訪れた。
「シンドウさん!そんな方法で集められるんだったら僕がしてきたこと意味があったんですか!」
「意味はあったよ。気づいてないなら周りからどう見られていたか考えてみろ。」
俺はただ宣伝しただけだ。ヤマタケの配下に加わると部活の入る権利を与えると。来月から赴任する剣山狼郎が顧問を務め、副顧問として赤神貴音が務める部活にな。でもこの宣伝に信憑性はない。だがヤマタケがひたすら勝負に挑み着々と強さを増していく姿とヤマタケの人間性をみたやつなら嘘はついていないと思ってもおかしくない。
「それに人集めはお前に任せた任務だったつもりだが集められなかった。納得がいかんなら結果を出してから言え!」
「...取り乱してすみません。ありがとうございました。」
32人か、ボスが敗北した時点で連帯責任で全員退学なんてことはないように組んだから、課題によっては増員は可能か。
「ヤマタケ、明日までに組織名、何を目標としているのかを考えて発表しろ。目的意識を一致させることは何よりも優先させるべきことだということは覚えておいた方がいい。」
「わかりました。考えて置きます。目標というのは卒業を意味するんですかね?僕まだこの学校のシステムよく知らないんですが。」
あれだけ時間があったのだから調べろといいたいとこだが、ずっと戦ってたからな。ちなみに権力を行使し理由が許される範囲なら基本自由なのだ。だから戦いを申込むのは休み時間でなくともできる。くそ迷惑だっただろうがな。
「そうだな。ゴールは確かにそこだ。だがなそんな漠然としていてはダメだ。俺はこの学校のシステムを蠱毒だと言ったことがあるはずだ。なら自ずと何をしないといけないか分かるだろう。」
「より強い者が上に立つ。ようは親玉達を捻じ伏せるってことですね。わかりました。考えて置きます。」
「おう頑張れ。今度は期待を裏切らないようにな。」
俺はヤマタケにエールを送りながら、今後どうなるだろうかと少しわくわくしながら明日を見据える。
イベント終了まで後1週間半
ケンジやアカネが赴任するのは来月からになるということなので後3週間だ。
前任の担当教師からの引継や研修を受けているらしい。絶対アカネさんと二人にさせるため仕組んだんだろうなアカシは。
「シンドウさん、とうとう一勝しましたよ。その配下に加えることはできませんでしたが。」
「...はぁ~。俺はお前に戦うことの喜びを与えに来たんじゃないんだがな..。嬉しそうな顔しやがってよぉ。まぁいい勝たんと事が始まらんからな。引き続き戦い続けろ未所属の連中を片っ端からな。俺が言うのもなんだが恐怖心はないのか?」
ヤマタケがやっていることは自爆行為だ。自分も死ぬから相手も道ずれにする行為である。この学校のシステム上障害レベルBまでしか許されていないため死ぬことはない。そしてこちらにはユイがいる以上回復はすぐできる。
三日前にここの職員にヤマタケが障害を負ったら自分達のところに連れてくるように伝えてある。ユイが回復させる以上通常の回復手段に比べ回復速度は異常に早い。戦わされてるやつからみれば自爆覚悟で突っ込み続けるんだから相当怖いだろうな。そしてお前は戦うことに対しての恐怖意識が薄いことだけは褒めているよ。底から這いあがってきた後がないやつってのは死にもの狂いでやるもんだな。
「わかりました。...ゴブリン共と戦わされた時に比べればマシですよ。」
俺はユイを見る。本から目を離し笑顔で手をあげた。うん今日も可愛いなユイは。おそらく障害レベルAを負わされ続けながら戦っていたのであろうな。ユイは俺よりもスパルタなのではなかろうか。
◇
その後
三日後には3人目に勝ち。
四日後には6人目に勝ち。
5日目にして
「シンドウさん。配下に一人加わってくれました!こちらは武本です。」
「武本 剛たけもと つよしだ。あんたが噂のシンドウか、ヤマタケにずっとこんなことさせ続けている。正直誰とも組む気はなかったんだがな。あまりにしつこいんで折れてやるよ。」
1人目の配下か。全学年合わせ900人はいる40〜50は未所属がいると考えるとペースは上げて欲しいところだな。残り6日か
ちなみに
10人目を倒した報告を受けたので戦績は出ている。戦いの中で人は成長するもんだ。
◇
6日目13人目を倒すも成果なし。
7日目17人目を倒すも成果なし。
8日目にして2人現れた。
「シンドウさん!こちらは麻耶さんと摩耶さんです。双子の姉妹らしく、興味が出てきたから乗ってくれるとのことで。」
「よろしゅうなシンドウさん!私は麻耶まやで」
「はいはーい!ウチは摩耶みやと言います。よろしゅうな!」
なんかギャルっぽいのが来やがったな〜
「ヤマタケはんにウチらの初めてを奪われてしまったからな〜責任取って貰わないとな!」
「ヤマタケよ血気盛んなお年頃なのは分かるが双子ちゃんを同時にプレイとはやるな。」
俺はヤマタケの評価を改めなければやらないかもしれん。まさか戦うだけに飽き足らずことに及んでしまうとは。
「違います!違いますよ!このお二人方は前の学校では2人での戦闘において負けたことがなかったそうで、僕が初めて勝ったということなんです!」
双子ちゃんにからかわれながら弁解している。
まさかヤマタケはモテるのか⁉︎そんなわけないやな。うんうん。
9日目22人目を倒すも成果なし
流石に俺達含めて6人では話にならんな。
俺は事前に考えていた対策を実行することにした。本来はヤマタケが気づくべきなんだけどな。
◇
10日目
26人の配下希望者が訪れた。
「シンドウさん!そんな方法で集められるんだったら僕がしてきたこと意味があったんですか!」
「意味はあったよ。気づいてないなら周りからどう見られていたか考えてみろ。」
俺はただ宣伝しただけだ。ヤマタケの配下に加わると部活の入る権利を与えると。来月から赴任する剣山狼郎が顧問を務め、副顧問として赤神貴音が務める部活にな。でもこの宣伝に信憑性はない。だがヤマタケがひたすら勝負に挑み着々と強さを増していく姿とヤマタケの人間性をみたやつなら嘘はついていないと思ってもおかしくない。
「それに人集めはお前に任せた任務だったつもりだが集められなかった。納得がいかんなら結果を出してから言え!」
「...取り乱してすみません。ありがとうございました。」
32人か、ボスが敗北した時点で連帯責任で全員退学なんてことはないように組んだから、課題によっては増員は可能か。
「ヤマタケ、明日までに組織名、何を目標としているのかを考えて発表しろ。目的意識を一致させることは何よりも優先させるべきことだということは覚えておいた方がいい。」
「わかりました。考えて置きます。目標というのは卒業を意味するんですかね?僕まだこの学校のシステムよく知らないんですが。」
あれだけ時間があったのだから調べろといいたいとこだが、ずっと戦ってたからな。ちなみに権力を行使し理由が許される範囲なら基本自由なのだ。だから戦いを申込むのは休み時間でなくともできる。くそ迷惑だっただろうがな。
「そうだな。ゴールは確かにそこだ。だがなそんな漠然としていてはダメだ。俺はこの学校のシステムを蠱毒だと言ったことがあるはずだ。なら自ずと何をしないといけないか分かるだろう。」
「より強い者が上に立つ。ようは親玉達を捻じ伏せるってことですね。わかりました。考えて置きます。」
「おう頑張れ。今度は期待を裏切らないようにな。」
俺はヤマタケにエールを送りながら、今後どうなるだろうかと少しわくわくしながら明日を見据える。
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