嘘は異世界を救うのか、滅ぼすのか
第20話 嘘は婚約者に恋の色を報せる②
6日目の夜、帝都にたどり着く。
帝都南口の付近の森林に
「おつかれさん、マカベ。今日のとこは休んでいくか?出せる範囲に限界はあるが飯は奢るぞ。」
「いや、行くよ。その方が本当はいいんでしょ?遠慮はしなくていいよ。早くまたユイ先輩に会いたいからね。」
「そうか。助かる。無事終わったら飯でも奢ることにしよう。では頼んだ行ってくれ!」
俺はマカベを見送り、森林から帝都を見渡す。
「以前とは比べ物にならんくらい拡大しているな。さて南エリアの6番か、昔と場所自体変わっていなければ、ちと遠いな。」
「シンドウさん何か別人のようにキビキビしているというか、無駄を省いてる感じですね。」
「村でのことと違って重要度が違うからな。たまたまあの村に来て、変革を起こすべきと思ったからやったが、俺はあの程度のことで普通は動かん。昔だったら部下にやらせてたさ。口ではああ言ったがケンジに降りられるのだけはやはり阻止したい。決まったわけではないが嫌な予感がする。」
あの強さを持つケンジがいるだけで、俺の計画はかなり前進するのだ。当時俺たち高校生が何でこんな世界を救う、滅ぼす、ができたのも一重にケンジの助力が大きい。1体1での決闘なら無敗なんではないかと思う。
「そのケンジさんってどういう力を持っているですか?」
「悪いが言えない。お前が裏切る可能性があるとか信頼できないとかではない。だが広まるのは極力避けなければならない。要はピンチになったらあいつを呼んで逃げればいいと思っておけばいい。」
ネタが割れてしまうと対策が必ずされるのが世の末だ。能力をひけらかすべきべはない。俺のように弱い魔術だったりする場合は逆に不信思わせられるから良いと俺は考えている。
「分かりました。じゃあ帝都行くんですよね。正直帝都に来たことがなかったので初めてですので楽しみです。」
「そうか、普通なら気を引き締めろとか言うべきだろうが生憎そんな堅苦しくするつもりはない。結果が出せれば楽しむのは自由だからいいぞ。」
そう俺の持論だが変に縛るよりも伸び伸びやらせた方が、そいつの本領を発揮させやすい。だが緩くすると崩れるため、結果は出させる。
「なんか緩いのかある意味厳しいのか分からないですね。了解です。私やります!」
「いい返事だ。今回は俺がサポートするから大丈夫だ。基本は自分で考えることが大切だが、相談にはのる。詰まったら遠慮せず聞いてくれていい。」
「なんか、本当頼りになりますねシンドウさん。お兄ちゃんがいなかったら惚れてたかもしれませんよ。」
「馬鹿なこと言ってるんじゃない。全く…隠れろ!」
「ひゃい!…」
俺はミッシーに覆い被さり辺りを確認する。確かに今気配を感じたんだが、止んだ?どういうことだ。
「…あのシンドウさん。確かに惚れるって言いましたが、その私にはお兄ちゃんという大事な人が…痛い。」
「何を欲情してやがるマセガキが!悪いな偵察体か何かか?気配を感じてな。反射的に身を伏せてしまっただけだ他意はない。だからモジモジするな気持ち悪い!」
本当に今のはなんだったんだ。俺の予想が正しければケンジの牽制かもしれんな。来るなという。これは想定以上にヤバいかもしれん。
「そうですか、つまらないですね。あんなに激しくだなんてお兄ちゃんにもしてもらったことなかったのに…。」
「俺はもうツッコまないからな。それより動くぞ。着いてこい」
「イエッサーです。」
テンション高いなこいつ。こういうのに憧れでもあったのか。こちらは気が気でないというのに。
森林からは10分程歩けば南口まで着いた。
「ミッシー身分証は持っているか?」
「持っていますけど、そういえば私はあの村で登録されてるので、通行する時止められてしまいますよ。」
そうだろうな。あの村に縛られてるのでなければ逃げればいいはず、できないからあの状況だったのだろう。これを使え、新しい身分証だ。
「へぇ?なんでそんな物持ってるんですか?しかも私の顔写真まで添付されてる。偽装してもバレますって!」
そりゃ普通バレるだろうよ、データベースのIDや顔写真が一致しないとかあるだろうし。
「いいから早く持て、その身分証通りに手続きしろ!行くぞ!」
「え!あ、はい分かりました。」
通行する際の手続きを行うこと5分後、帝都に無事潜入できた。
「なんで入れたんですか?そして何かカード渡されましたよ」
「そのカードを身につけていれば次から手続きは不要だ。身分証に関しては秘匿事項だ。言えん。本来なら爺さんが裏で新たな身分証でも作成してくれれば面倒がなくてよかったんだがな。」
さて帝都を見渡す。建物が地球の物とそう変わらない。デザイン性に差が出てるのはもう個人の趣味だろうな。そして空気が禍々しさを出してる。インフラはしっかりしてるが、その分闇が深そうだな、ここは。
昔からそうだったが。
「さて宿泊先を探す。明日ケンジを探すことにしよう。いいな。」
「イエッサーですよ!」
口調がどんどん変わるな、キャラがブレるからやめて欲しい。
「さーて!ケンジ!お前が幸せに暮らしてるというなら、仕方ない。全力で妨害して荒々しい世界に戻してやる。覚悟しとけ!」
「この人やっぱり最低だ!」
こうして幕は切って落とされた。
帝都南口の付近の森林に
「おつかれさん、マカベ。今日のとこは休んでいくか?出せる範囲に限界はあるが飯は奢るぞ。」
「いや、行くよ。その方が本当はいいんでしょ?遠慮はしなくていいよ。早くまたユイ先輩に会いたいからね。」
「そうか。助かる。無事終わったら飯でも奢ることにしよう。では頼んだ行ってくれ!」
俺はマカベを見送り、森林から帝都を見渡す。
「以前とは比べ物にならんくらい拡大しているな。さて南エリアの6番か、昔と場所自体変わっていなければ、ちと遠いな。」
「シンドウさん何か別人のようにキビキビしているというか、無駄を省いてる感じですね。」
「村でのことと違って重要度が違うからな。たまたまあの村に来て、変革を起こすべきと思ったからやったが、俺はあの程度のことで普通は動かん。昔だったら部下にやらせてたさ。口ではああ言ったがケンジに降りられるのだけはやはり阻止したい。決まったわけではないが嫌な予感がする。」
あの強さを持つケンジがいるだけで、俺の計画はかなり前進するのだ。当時俺たち高校生が何でこんな世界を救う、滅ぼす、ができたのも一重にケンジの助力が大きい。1体1での決闘なら無敗なんではないかと思う。
「そのケンジさんってどういう力を持っているですか?」
「悪いが言えない。お前が裏切る可能性があるとか信頼できないとかではない。だが広まるのは極力避けなければならない。要はピンチになったらあいつを呼んで逃げればいいと思っておけばいい。」
ネタが割れてしまうと対策が必ずされるのが世の末だ。能力をひけらかすべきべはない。俺のように弱い魔術だったりする場合は逆に不信思わせられるから良いと俺は考えている。
「分かりました。じゃあ帝都行くんですよね。正直帝都に来たことがなかったので初めてですので楽しみです。」
「そうか、普通なら気を引き締めろとか言うべきだろうが生憎そんな堅苦しくするつもりはない。結果が出せれば楽しむのは自由だからいいぞ。」
そう俺の持論だが変に縛るよりも伸び伸びやらせた方が、そいつの本領を発揮させやすい。だが緩くすると崩れるため、結果は出させる。
「なんか緩いのかある意味厳しいのか分からないですね。了解です。私やります!」
「いい返事だ。今回は俺がサポートするから大丈夫だ。基本は自分で考えることが大切だが、相談にはのる。詰まったら遠慮せず聞いてくれていい。」
「なんか、本当頼りになりますねシンドウさん。お兄ちゃんがいなかったら惚れてたかもしれませんよ。」
「馬鹿なこと言ってるんじゃない。全く…隠れろ!」
「ひゃい!…」
俺はミッシーに覆い被さり辺りを確認する。確かに今気配を感じたんだが、止んだ?どういうことだ。
「…あのシンドウさん。確かに惚れるって言いましたが、その私にはお兄ちゃんという大事な人が…痛い。」
「何を欲情してやがるマセガキが!悪いな偵察体か何かか?気配を感じてな。反射的に身を伏せてしまっただけだ他意はない。だからモジモジするな気持ち悪い!」
本当に今のはなんだったんだ。俺の予想が正しければケンジの牽制かもしれんな。来るなという。これは想定以上にヤバいかもしれん。
「そうですか、つまらないですね。あんなに激しくだなんてお兄ちゃんにもしてもらったことなかったのに…。」
「俺はもうツッコまないからな。それより動くぞ。着いてこい」
「イエッサーです。」
テンション高いなこいつ。こういうのに憧れでもあったのか。こちらは気が気でないというのに。
森林からは10分程歩けば南口まで着いた。
「ミッシー身分証は持っているか?」
「持っていますけど、そういえば私はあの村で登録されてるので、通行する時止められてしまいますよ。」
そうだろうな。あの村に縛られてるのでなければ逃げればいいはず、できないからあの状況だったのだろう。これを使え、新しい身分証だ。
「へぇ?なんでそんな物持ってるんですか?しかも私の顔写真まで添付されてる。偽装してもバレますって!」
そりゃ普通バレるだろうよ、データベースのIDや顔写真が一致しないとかあるだろうし。
「いいから早く持て、その身分証通りに手続きしろ!行くぞ!」
「え!あ、はい分かりました。」
通行する際の手続きを行うこと5分後、帝都に無事潜入できた。
「なんで入れたんですか?そして何かカード渡されましたよ」
「そのカードを身につけていれば次から手続きは不要だ。身分証に関しては秘匿事項だ。言えん。本来なら爺さんが裏で新たな身分証でも作成してくれれば面倒がなくてよかったんだがな。」
さて帝都を見渡す。建物が地球の物とそう変わらない。デザイン性に差が出てるのはもう個人の趣味だろうな。そして空気が禍々しさを出してる。インフラはしっかりしてるが、その分闇が深そうだな、ここは。
昔からそうだったが。
「さて宿泊先を探す。明日ケンジを探すことにしよう。いいな。」
「イエッサーですよ!」
口調がどんどん変わるな、キャラがブレるからやめて欲しい。
「さーて!ケンジ!お前が幸せに暮らしてるというなら、仕方ない。全力で妨害して荒々しい世界に戻してやる。覚悟しとけ!」
「この人やっぱり最低だ!」
こうして幕は切って落とされた。
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