のっとぱーふぇくと!!〜異世界転生の特典は呪いでした〜
序章 後悔と願望
めくるめく変わっていく景色の中、体は動かず、頭だけが働いているのを感じる。
さっきまで止まらなかった冷や汗は、嘘だったかのようにピタリと止まり、顔に当たる空気が少し気持ち悪い。
「まだ生きていたかったなぁ。」
そう口にしたのは地面とあと10メートルくらいのところだろう。
その時、頭の中の全てを、今まで培ってきた経験や知識を全て漁り尽くし、可能性を探し、どんなにあがいても、助かる術は無いと本能が悟った。
これがいわゆる走馬灯というやつで、多分、それを見て生きている者は、ごく僅かか少数だと思う。
今まで、本当に色々あった。
父さんと母さんは俺に物心がつく前に離婚し、俺は父さんに引き取られ、高校に入る前まではごく普通に育った。
高校1年の春、父さんが仕事の関係で外国へ行く、と言い始め、せっかく入学した高校をすぐやめるというわけには行かず、俺は1人で日本に残った。
お金は毎月、父さんが余分に口座に振り込んでくれていたので、生活費に困ることはなかった。
だが、まだ思春期で、精神的に強くはない俺は、学校で友達ができず、いつも1人ぼっちでいじめられているわけでもないのに、学校が苦で仕方がなかった。
それに加え、家でも1人きりで、頼れる人、相談できるような人が1人もいない、という孤独感に耐えられなかった。
あの時支えてくれる誰かがいたら、と今でも思う。
次第に学校に行かなくなり、高校2年の秋に中退する事になった。父さんには電話もメールも繋がらず、どこに住んでいるかも聞いてなかったので、連絡のしようがなく、ただ毎月送られてくる10万という金より、父さんが帰ってきてほしいという気持ちがあったのを今でも覚えている。
それから1年間、家でゲームをしたり、アニメをみたり、昼夜逆転の生活を送り、買い物もほぼネットショッピングで済ませ、まるで外の世界と自分を遮断するかのように生活を送り、毎月の仕送りを頼りに意味もなく過ごした。
そして、本来高校を卒業する月だったところくらいから、仕送りがなくなった。
「連絡もよこさないし、帰っても来ないくせに、息子が卒業するというのは覚えてんのかよ!!」
そう苛立ちながら留守電のメッセージに文句を残し、スマホをベットに放り投げた。そして、やりたいこともなく、生きる気力がなかった俺は働くという考えなど微塵も持たず、安易にもう死んでもいいやと思った。
俺は高い所から見る、普段見れない景色を眺めているのが大好きだった。子供の頃、父さんに連れて行ってもらった山の頂上でみた景色に見惚れた。
帰るぞ!と言われてもそこから何時間も動こうとせず、父さんがした本当に迷惑そうな顔を、今でもはっきりと覚えている。
もし、この瞬間の俺を父さんがみたらどんな顔をするのだろうか、悲しんでくれるのだろうか、哀れむのだろうか、驚くだろうか、嘆くだろうか、それとも、あの時の、本当に迷惑そうな顔をするのだろうか。
「なんで俺、死のうと思ったんだろう?」
その結論に至ったのは、地面とあと1メートルもない所で、自分がそれまで、洗脳でも受けていたのかとでも思ってしまうくらい、疑問であった。
……もう一度だけ、やり直したい!
そう思った直後に、今まで聞いたこともないような衝撃音が一瞬だけ聞こえた。そのまま意識はなくなり、深い闇のなかに、とてつもなく深い後悔と強い願望が残った。
作者より
初めての試みです。
面白く、更新も早くやっていこうとおもいます。
主人公は最強にするつもりです。
ヒロインも超かわいい理想のキャラにしたいとおもいます。
さっきまで止まらなかった冷や汗は、嘘だったかのようにピタリと止まり、顔に当たる空気が少し気持ち悪い。
「まだ生きていたかったなぁ。」
そう口にしたのは地面とあと10メートルくらいのところだろう。
その時、頭の中の全てを、今まで培ってきた経験や知識を全て漁り尽くし、可能性を探し、どんなにあがいても、助かる術は無いと本能が悟った。
これがいわゆる走馬灯というやつで、多分、それを見て生きている者は、ごく僅かか少数だと思う。
今まで、本当に色々あった。
父さんと母さんは俺に物心がつく前に離婚し、俺は父さんに引き取られ、高校に入る前まではごく普通に育った。
高校1年の春、父さんが仕事の関係で外国へ行く、と言い始め、せっかく入学した高校をすぐやめるというわけには行かず、俺は1人で日本に残った。
お金は毎月、父さんが余分に口座に振り込んでくれていたので、生活費に困ることはなかった。
だが、まだ思春期で、精神的に強くはない俺は、学校で友達ができず、いつも1人ぼっちでいじめられているわけでもないのに、学校が苦で仕方がなかった。
それに加え、家でも1人きりで、頼れる人、相談できるような人が1人もいない、という孤独感に耐えられなかった。
あの時支えてくれる誰かがいたら、と今でも思う。
次第に学校に行かなくなり、高校2年の秋に中退する事になった。父さんには電話もメールも繋がらず、どこに住んでいるかも聞いてなかったので、連絡のしようがなく、ただ毎月送られてくる10万という金より、父さんが帰ってきてほしいという気持ちがあったのを今でも覚えている。
それから1年間、家でゲームをしたり、アニメをみたり、昼夜逆転の生活を送り、買い物もほぼネットショッピングで済ませ、まるで外の世界と自分を遮断するかのように生活を送り、毎月の仕送りを頼りに意味もなく過ごした。
そして、本来高校を卒業する月だったところくらいから、仕送りがなくなった。
「連絡もよこさないし、帰っても来ないくせに、息子が卒業するというのは覚えてんのかよ!!」
そう苛立ちながら留守電のメッセージに文句を残し、スマホをベットに放り投げた。そして、やりたいこともなく、生きる気力がなかった俺は働くという考えなど微塵も持たず、安易にもう死んでもいいやと思った。
俺は高い所から見る、普段見れない景色を眺めているのが大好きだった。子供の頃、父さんに連れて行ってもらった山の頂上でみた景色に見惚れた。
帰るぞ!と言われてもそこから何時間も動こうとせず、父さんがした本当に迷惑そうな顔を、今でもはっきりと覚えている。
もし、この瞬間の俺を父さんがみたらどんな顔をするのだろうか、悲しんでくれるのだろうか、哀れむのだろうか、驚くだろうか、嘆くだろうか、それとも、あの時の、本当に迷惑そうな顔をするのだろうか。
「なんで俺、死のうと思ったんだろう?」
その結論に至ったのは、地面とあと1メートルもない所で、自分がそれまで、洗脳でも受けていたのかとでも思ってしまうくらい、疑問であった。
……もう一度だけ、やり直したい!
そう思った直後に、今まで聞いたこともないような衝撃音が一瞬だけ聞こえた。そのまま意識はなくなり、深い闇のなかに、とてつもなく深い後悔と強い願望が残った。
作者より
初めての試みです。
面白く、更新も早くやっていこうとおもいます。
主人公は最強にするつもりです。
ヒロインも超かわいい理想のキャラにしたいとおもいます。
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