こんな俺でも恋をする

白葉南瓜

槍と刀

戦闘が開始されてから、少しも経たずに動きはあった。女子生徒が槍を出現さして薙ぎ払いをやってきた。

「うおっと」

体をそらして、その薙ぎ払いを回避した。その隙を突かれて足にターゲットが行った。
(これはまずいぞ)
そう思い椿さん方に目をやると、集中しろみたいな目線くを返された。仕方ないと思い、昔やっていた、半分だけ鬼眼を発動さした。

「なに、この圧力」

何時もは両眼で発動さして本来の力を使っていたが、今日は色々と配慮して片眼だけ発動さした。左腕を見ると、肘辺りまで薄く赤色に染まって血管が綺麗な赤色で染まっていた。
(こりゃ、禍々しい...)
そんなのを初見で出されたら怯むわ。

「こんなんで怯んでたら勝てないよ」

そんな事を言いながら、女子生徒に詰めていった、槍の使い方がうまい人だったら一定距離を越えても致命傷を与えられるけと、この子の腕は...。

女子生徒からの距離が3メートルを超えた時に女子生徒の足元から氷が張ってきた。
それは女子生徒を中心に徐々に俺のほうへ向かってきてる。
その氷に気をとられていたら一気に距離を詰められて突きを食らってしまった。

「よそ見してたら、串刺しになるよ」

「そんなこと言ってられるのは今だけだよ」

女子生徒は、俺のその言葉に警戒して距離を開けた...距離を開けたほうが俺にとっては好都合。

「その激雷を打ち落とせ、【紅雷光こうらいこう】」

そう詠唱すると、少し遅れて女子生徒の頭上に紅雷が落ちてきた。
だが、それは氷の粒が舞って防がれてしまった。

「あなたは、雷を使う能力者?」

「さぁーどうだろ」

また、距離を開けて、試してみたい事が出来たからそれを試す。
その試したい事は風の刀のように、紅雷でも刀が作れるんじゃないかってことだ。

左手に紅雷を凝縮さした、粒子の塊を出現さして、頭の中で形を作り上げた。
(刀身は細く、だがしっかりしている、柄は長く。重さは軽く片手でももてる程に)
そう頭の中で構成させると、みるみる形が出来てきた。
やはり、女子生徒はこの好機を逃さず、攻撃をしてきた。

「普通待つでしょ!」

そう言うと、近づいてきた女子生徒を吹き飛ばすほどの雷撃を起こした。
それと同時に刀が出来終わった。
その形は、刀身は細長く、柄も長い。だが左手だけで足りるほどの軽さだ。

「さて、これで終わらす」

その赤く激しく光る刀を腰の辺りで構えると、向こうも突進の格好を取った。
(つばぜり合い...だったか?)

そんな事を思った瞬間女子生徒は突進してきたから、俺も走って勢いをつけて槍と衝突させた。
槍と刀は、バチバチと音を立てて激突しているが、俺の刀の刃が通って、槍は切れた。

女子生徒は、それに動揺して後ろに体重が乗り、尻餅をついたところに首元に剣先をあたる寸前のところで止めた。

「これでいいかな?」

そう言うと女子生徒は頷いた。
俺は手を貸して立たしてあげた。その後は、「その能力何」や「凄いね」と言われて、俺の周りに人ごみが出来ていた。

紅雷こうらい
雷鬼らいき』が主に使う、特殊粒子が混ざっている雷。信の選択で鬼神・刃灯きじん・じんとうの覚醒と同時に使える鬼の種類が増えた中のその一つ。
雷と速度が早い攻撃に特化した鬼。使用すると、肘までが赤く染まり血管が赤く染まる。放電なども出来るが使った部位が鬼眼きがん終了後にその部位が痺れるデメリットもある。

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