死神と呼ばれた殺し屋は異世界に

ユウ(ゲーム好き)

第10話 隠密

「ヴェールさんは、……もう行ったか。」

ふかふかのベッドから抜け出す。窓の外を見ると、何も見えそうにない真夜中になっていた。さて、そろそろ行くか。

「スキル発動・隠密」

最初はこのスキルの効果が分からなかったけど、ステータスのボードの知りたいところを長押しすると、詳細が出てきた。

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スキル・隠密

効果・スキル発動中、姿が感知されない。
(気配察知のスキルに反応するが、姿は見えない。
また、心眼、神眼、魔眼、のスキルには通用しない。)
なお、隠密の発動時間は制限がありスキルレベルが上昇すれば発動時間が上昇する。(Lv.Max 30分)

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30分という制限付きだが姿が感知されないのはいい。

「さて、情報収集しに行くか。」

部屋の灯りを消しドアを開ける。とはいえ、見破れるスキルがあるらしいから気をつけないとな。
にしても情報収集……嫌な記憶を思い出すな。


◆◇◆


「佑、頼みがある。」

「何ですか?師匠」

「ある施設の情報収集に行ってくれ。」

「……1人だけで?」

「ああ」

「なぜ俺が?」

「この施設は警備がかなり厳重なんだ。だが、1つだけ侵入できる場所がある。」

「俺だけが入れる場所ですか?」

「ダクトだ。」

「ああ、なるほど。で、何の情報ですか?」

「3つだ。1つ目は施設内がどんなふうになっているか、2つ目は施設内でどんな研究をしているか。
3つ目はどんな計画が立てられているか。」

「邪魔する奴は?」

「殺してよし。」

「了解。」

机の上の拳銃を組み立て、ガンホルダーに入れる。
その後、問題の施設の場所に行き、ダクトに侵入した。俺でも結構ギリギリの隙間で進むには結構苦労したな。

そんでまぁまずは研究室らしい部屋に忍びこんで見てみると、設計図を見た感じ超小型爆弾の研究をしていたようだ。しかも、爆発は従来の爆弾と同じレベルというからたちが悪い。

すると、研究者らしい奴が入ってきた。報告しようとしたから撃ち殺したけど、のんびりとしていられないから設計図と部屋にある資料を片っ端から奪い、ダクトに戻る。

次は計画。ある程度ダクト内を進むと声が聞こえてきた。

「とりあえず、第1段階に入るか。」

「超小型爆弾を虫につけ、会談の場を爆発させる。だっけか。」

「標的のスケジュールについては……」

会談か。大統領同士の会談が最近あるとは聞いたが。とりあえず、スモークグレネードを入れる。
そして、煙に慌てている隙をつき撃ち殺した。煙が晴れるとまだ息があるやつがいた。

とどめをさそうとすると、そいつがあるスイッチを押した。

《3分後この施設を爆破します。》

施設の自爆。立つ鳥跡を濁さずという言葉が頭によぎる。逃げるにもシャッターは閉められ、ダクト内を通るなら時間が足りない。俺に残されたのは爆弾の処理だった。

一応師匠から爆弾の処理方法については教わったが、
手が震える。落ち着き配線を見てどう繋がっているかを見る。

《残り2分》

無機質で不気味な音声が耳に届く。間違ってはいけない状況は焦りを招くには十分だった。

《残り1分》

少しずつ配線を切る。爆弾処理班の恐怖を味わう。

《残り30秒》

ついに秒読みになった。迷う時間はなく、自分を信じ配線を切る。

《爆弾は解除されました。》

ここまで安堵した瞬間はないだろう。残りは6秒47だった。もう味わいたくないと思い、帰った後は爆弾処理の練習に専念した。


◆◇◆


今、思い出しても嫌な記憶だ。回想してる間に王の声が聞こえる。ドアは開きそうにないが声が聞こえる。
ドアに耳を当て、聞き耳を立てる。

「ミステリア、彼、夜神 佑 の実力はどうだ。」

「……実力的には私に匹敵するかもしれません。他の勇者も彼ほどではないですが成長が速く素晴らしいです。」

「そうか、ならローザ、洗脳の調子は?」

「違和感を持たせぬよう少しずつですがいい調子です。長くて2ヶ月と少し、精神が弱い者なら1ヶ月もあれば完全に服従するでしょう。」

「本当に洗脳させるつもりですか。」

「強さは自分を溺れさせる。調子に乗ってもらっては困るのだ。」

「……そうですか。」

「では今日はこれで解散しよう。」

やばいな。洗脳か、1ヶ月以内になんとかするか、いやクラス全員で34人、全員は厳しいか。いっそのこと殺すか?いや、まだ洗脳する意図やこの国の目的が見つからない。

すると、部屋からミステリアが出た。すると、一瞬俺の方を向いた。気づいたか?しかしすぐに前を向き歩き始めた。戻るか。俺は自室に向かった。

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