神は思った。人類の7割をアホにして、楽しく見守ろうと

4.1 1.2 4.2

私は思った。お酒は人を変えるのだと

 
 ………なぜこうなった

 目が覚めると、そこには男性女性合わせて3人が無造作に倒れている。

 私はガンガンと痛む頭を働かせ何が起こったかを思い出す。

 しかし何も思い出せない。そもそもここはどこだろう。何故こんな所にいるのだろう。記憶を辿るには情報が少なすぎる。

 私は怠い体を無理くり起こし、辺りを見渡す。

 辺りを見渡すと、椅子やロングテーブルなど、ありとあらゆる家具全てが、白と金の塗装で統一されている。そして真っ白な壁にはいくつもの油絵が飾られている。このことから、この家の主はかなりの富豪である事が推測出来る。

 そういえば………神様に………

 
 
 

 いつもの様に日程調整や書類整理などの雑務をしてる際、神様が何か企んでそうな顔をしながら秘書室にやって来た

「神様?どうかなさいましたか?」
「いや、特に用事がある訳ではないのだが……少し時間ができてな、少し話でもしないか?」

 なんか怪しい、が………
「もちろん、いいですよ」

 そしてたわい無い話しを5分ほどしていると、神様が言いにくそうに、かつ口ごもりながらある事を聞いてきた

「あの……少し言いにくいのだが、主もそろそろ20歳後半だろ。結婚をする予定などはないのか?」
「突然ですね、別に構いませんが。今のところ、そのような予定はありません。そもそもそういった殿方もおりません」

「そうか………じゃあ、結婚願望はあるのか?」
「そうですね、良いお相手に出会えれば是非してみたいものです」

「そうか、ならば…………」

 神様はポケットからチケットのようなものを取り出し、机の上にバンっと置いた

「これに行くといい。少人数で食事をする催しだそうだ。まぁ、俗に言う合コンと言うやつだ。そこでいい相手をみつけるといるといい」

「お気遣いありがとうございます。ところで日付は?」
「今日」

「今日………今日!?神様、私は何も準備しておりませんし、まだまだ仕事も山積みです。こんな状態で参加しては皆様に迷惑になり兼ねません」

「まあまあ、皆エイラが日頃から頑張っているのも知っておる。たまには息抜きするのも大事だろ」
「ですが………」

「これは神からの命令だ。たまには仕事の事を忘れて楽しんでくればよい」
「……わかりました」

「それで良い、後の事はワシらに任せなされ」
「はい!ありがとうございます」

 
 
 

 神様のご好意によって仕事を早めに上がらせてもらった私は、早急に身支度を済ませ会場へと足を運んだ。

 会場であるレストランには既に全員集まっており、どうやら私が最後らしい。

「遅れてすみません。仕事が長引いてしまったもので」
「いえ、構いませんよ。私たちも少し前に来たところなので。では、全員集まったことですし始めましょうか」

 柔らかい声で話しかけてきたのは、エイラと近い年齢であろう男性。センター分けで、眼鏡をかけており、紺色のスーツがよく似合ってる。

「じゃあ、トップバッターは俺からいこっかな。チャース、俺の名前はチャライン、年齢は26歳。よろしく!」

 あれだ、名は体を表すとは彼みたいな人の事を言うのだろう。髪の毛はワックスでガッチガチに固め、上下白いスーツに黒のワイシャツを着こなしている。そして極め付けは胸ポケットには1本の赤いバラが刺さっている。チャラ男と言うよりホストに近い

 私を含め女性陣2人は、そんな彼をジト目で見ている。服装、喋り方などで評価した結果、彼の第一印象は満場一致で

『『チャライン、チャラ!!』』

 である。

 そんなチャラインは2人の視線を気にも止めず、更に喋りだす。

「俺、チャラ男とか思われがちだけど、マジで純だから、そこんとこ勘違いしないでね〜」

『『いや、それ言ってる時点で既にチャラ男だよ!!』』

「じゃ、じゃあ、次は私が話そうかな」

 チャラインはまだ話したそうにしているが、女性陣の雰囲気や視線を読み取った紺色スーツの男性が自己紹介を始めた。

「私の名前はヘニスです。年齢は28歳で、金融会社に勤めています。実はあまり女性と話すのが得意では無いので、少しでも話せるようになればと思い参加させて頂きました。不純な動機ではありますが、よろしくお願いします」

 チャラインの自己紹介の後からだろうか、ものすごくいい人に見える。仮にチャラインの後じゃなかったとしても、受ける印象はそう変わらないだろ。

 そんなヘニスは、よく見ると顔が整っており、イケメンの部類にはいるだろう。もう1人の女性は彼を見る目がチャラインとは違う。狙っているのだろうか。

「それでは、私たち男性陣は終わりましたので、女性の方々、自己紹介お願いします」

 ヘニスにが話し終えると同時に勢いよく立ち上がったのはもう1人の女性。

「えっと〜私の名前はヒッチで〜す。年齢は〜24歳で〜す。受付嬢をしていまま〜す。好きなタイプは……ヘニスさんみたいな〜年上の男性です。キャッ!!言っちゃった、恥ずかしい♡ちなみに、苦手なタイプはチャラインです。よろしくお願いします♡ヘニスさん!!」

 このヒッチと言う人は多重人格なのだろうか。ヘニスさんの事を話している時は、やたら瞬きし、顔の前で指を交差しており、声も高めだった。

 それに対し、チャラインの名前を出した時は、腕組みをしながら彼を見下ろし声のトーンも低かった。しかも、名指しで苦手なタイプを言う性格の悪さ。これは苦手なタイプというより嫌いな人と言った方が正しいのではないだろうか。やはり女性というのは恐ろしい。私もその女性の1人だけど。

「それじゃ最後に貴女、お願いします」
「は、はい。私の名前はエイラです。年は27歳で、秘書をしています。よろしくお願いします」

「へー、秘書をしてるんですね。秘書ってどんなことしてるんですか?大変ってよ聞くのですが……」

 ヘニスが秘書という職に興味をもったらしく、興味心身に質問してきた。

 別に質問されるのは嫌じゃないし、私が答えられる範囲ならどんな質問にも返答したい。

 しかし、隣のヒッチさんからの視線が怖い。『私が狙ってるんだから邪魔しないでよ!』って言う目をしている。

 ここはさりげなくヒッチさんを自然に話しに混ざれるように……

「結構大変ですよ。でも私は、受付嬢の方が大変なイメージがありますけど、どうなんですか?ヒッチさん」
「あっ、えっと……受付嬢も中々大変で、今日もーー」

 とりあえず自然に会話に溶け込混ぜることが出来た。ヒッチからの視線が外され気持ちが楽になった。あとは場の空気を読んで私自身、相槌を打っていれば大丈夫だろう。落ち着いた事だし、少しお酒でも飲もうかな……

 
 
 

 お酒を飲み始めた頃のことは覚えてる。でもそこからがイマイチ思え出せない。

 私は更なる情報を集めるため、さっきより熱心にあたりを見渡す。するとある事に気がつく。無造作に並んでると思われた3人はよく見ると縦に綺麗に並んでいる事に気がつく。

「………あっ………」

 
 
 

 皆それぞれお酒を飲み、程よく酔いが回り始めた頃。チャラインがある提案をしてきた。

「んじゃ、二次会は俺んちに来なよ!!俺んちさぁー、親がちょとした有名人だから家広いんだよねぇー。美味しいワインとかウィスキーもあるから行こうぜ。なぁ?」
「はい?誰があんたみたいなチャラおの家に行くーー」

 ヒッチが最後まで言い終える前に、ヘニスが少しテンション高めで話に入ってきた

「へぇー、そうなんですか。どんなワインがあるから気になるなぁ」
 ヘニスはお酒などに興味があるらしく、声がワントーン高くなった

「ですよねぇ〜私もぉ〜気になりますぅ〜」
 そして見事な手のひら返し。ヘニスがいればどこでもいいらしい。

「決定〜!!エイラちゃんも来るしょ?」
「………はい」

「オーケー。じゃあ車呼ぶね〜」

 私は朦朧とする意識の中、車に乗るところまでは覚えており、そこからの記憶が無い。車の中で寝てしまったのだろうか。次に目が覚めると、既にチャライン宅の敷地内にいた。

「ようこそ。我が屋敷へ。さぁさぁ、みんなこっちこっち。遠慮なんていらないからさぁ、適当にくつろいじゃって!」

 そして案内されたのが、白と金で統一されたこの部屋。

 ヘニスとヒッチは部屋の内装にとても驚いており、「すごいなぁー」や「チャラおのくせに…」なんて声が聞こえてくる。

 私は神様の秘書を務めているため、こういった場所に慣れているため、そこまで驚かなかったのを覚えている。

「それじゃぁ〜、二次会始めま〜す。乾杯!!」
「「「乾杯!!」」」

 チャラインの掛け声と共に二次会が始まり、ワイングラスに注がれたワインをみんな一斉に口へと運んだ

「………ふぅ〜、美味しい。このワインの銘柄名は?」
 チャラインさんは待ってましたと言わんばかり、得意げにヘニスに瓶を渡した。

 そしてチャラインから渡された銘柄を見て、ヘニスは驚愕する、

「『チチマ・ジデッカ』!?こんな高級ワイン……開けて良かったのかよ」

 それはもう、普段使っている丁寧な言葉使いじゃなくなるほどに。

 そんなヘニスとは対極にチャラインの方は何も気にしていない様子。

「いーのいーの。気にしなくて。俺さぁー、そもそもワインとかあんまり飲まないんだぜ。以外だろ?」

 チャラインは軽い冗談を交えながらも、真剣な眼差しで話を続けた。

「酒ってさぁ、みんなで話しながら飲むのが楽しいのであって、1人で飲んでいてもなんも楽しく無いんだよ。だから俺はこうゆう客がきた時くらいしか飲まないし、客と楽しむ為に良いのを開けるだよ」
「チャライン君………」

 その表情は初めて顔を合わせたへらへらした顔とは違い、少し悲しそうだった。

 さっきまで、チャラインを軽蔑していたヒッチですら、彼を見る目は変わっている

「チャライン君、今夜はワイワイ楽しく飲もうじゃないか!!私はお酒に強いから覚悟しておくといいぞ」
「俺だって、中々強いぜ。これはどっちが先に潰れるか勝負だな」

「のぞむところだよ!!」

 男の友情が芽生え女性陣は蚊帳の外。合コンってこんな感じだったけ?男女の出会いを求める場では…………いや、別にいいか。気が合うもの同士で盛り上がるのも。

 ヒッチもなんとなく場の空気を察し、2人の会話に入らず、私の方へやってきた。

「男って、ああいうちょっとしたことで仲良くなりますよねー、せっかくいい人が見つかったと思ったのになぁ〜残念」

 そういい終えると、グラスに残っていたワインを一気に飲みほした。

「ぷふぁ〜、こうなったら私たちもとことん飲みましょ!!」

 そして今度は、ワインより度数の強いウィスキーを炭酸割りにし、ハイボールを作り始めた。自分の分と私の分、2つ。そして作り終えると、私の前に差し出してきた

『あれー私は作ってなんて頼んでないのになぁー』と、思い困惑していると、低めの声で

「私の作った酒が飲めないって言うの?」

 ヒッチさん怖いです。そんな目で見つめないでください。尿意が襲ってきそうなのに追い打ちをかけないでください。答えは自ずと決まってくる。

「喜んで頂戴します」
「んじゃ、乾杯ー!!」

「か、乾杯ー」

 ここ来て二度目の乾杯。ハイボールを一気に飲む。

 しかし4分の1ほど飲んだ時、違和感に気づく。喉がヒリヒリし、体がカッと熱くなるのを感じたからだ。

 私はハイボールと言う名のほぼストレートを飲んでしまったらしい。

 これを全て飲み干してしまっては倒れてしまう。そう思った私はヒッチの方へ目を向ける。だがヒッチは既にハイボールグラスの半分まで飲んでいた。

「ヒッチさん、これほぼストレートですよ!!もう飲むのやめて下さい!!」
「あれ〜わたしぃ〜分量、間違えちゃったぁ〜〜てへ☆」

『完全に酔っている。取り敢えず水を水を飲ませないと』

 私は水のペットボトルのある方へ向かう為、椅子から立ち上がった。しかし目が回り、足がおぼつかない。なんだか息も荒くなっている気がする

 私は荒くなった息を落ち着かせる為、一旦椅子座った。

 椅子に座り、2、3分経った頃だろう。急にテンションが上がり、誰でもいいから絡みたくなり、男性陣2人のある方へ千鳥足で歩いていった。

「へいへい、お2人さんや。なぁーに2人だけで盛り上がっちゃたり、しちゃったりしてんの。それともあれ、新しい世界の扉開いて一般人からホモに生まれ変わるの?『一般人発ホモ行きの快速列車まもなく発車』ってか?あははははは」

「エイラちゃん!?どうしたの急に、てか酒くさ、大丈夫かよ」
「チャラインさん、きっとあれ飲んだからですよ」

 ヘニスの指差す方向には、ヒッチ作、ハイボールと名のほぼストレートがそこにあった。

「どれどれ……」

 チャラインはおもむろにヒッチ作を口へと運ぶ

「うわッ、なんだこれ!?ほぼストレートじゃねーか」

 エイラ2号完成

「ほんとですか?ゴクッ……………これはキツイですね」

 エイラ3号完成

「ヒッチさんこれ半分くらい飲んでますよ。ヒッチさん!大丈夫ですか?」

「だーいじょーぶですよー、はあはははは。なんだかわたしぃ〜いますごくテンション上がってるんですよぉ〜、あははははは」

「こいつら大丈夫かよ」
「取り敢えず水を飲ませておきましょう」

 
 5分後  
 

 結構皆、アルコールが周り会場はカオス極まりない状態になっている。そしてこのカオスな状況を作り出しているのは、何を隠そうこの私エイラである。

 私は誰彼構わず絡みまくっていたからだ


「私は、いい仲間に出会えて本当に良かった!!最高!!私はちょー嬉しい。私にはこんないい人たちもったいなよ、ウェェェエエェェエンーー」

 ヘニスが泣居ているところ行き

「ヘニス、うるさぁーい!!一々泣くな、男だろ!それともヘニスのぺ○スは飾りもんなのかぁ?」
「そんなわけあるかぁーい!!股から燦然と2つのゴールデンボールが輝いてとるわい!!その証拠に私の性剣と共にお見せしましょう!!」

 そう言うと、スラックスをずりずりと降ろし始め、私は空かさず

「汚ねぇーもん見せんじゃねぇー!!」
「あっ、あぁぉぁぁ…………………」

 ヘニスのぺ○スめがけてドロップキック。
 股間を押さえながら踠き、そのまま気絶

 ヘニスをダウンさせ

 次は
「エイラしゃん、エイラしゃん。見てくだしゃいよーこれ。瓶を叩いたらカン、カンって音が鳴るんだよぉ〜。メッチャ面白くない?あはははは」

「はああああ、確かに面白いなぁー………って、そんなの当たり前やないかぁーい!!《ベシ!!》」

 私はヒッチに軽いノリツッコミをした、つもりが力加減が上手く出来ずヒッチの後頭部を強打。ヒッチは叩かれた勢い、そのままテーブルに顔面を強打。

 ヒッチ、ダウン


「エイラちゃん俺の自慢話聞いてくれよ。俺さぁー神校生こうこうせいの時にさぁー、神界3区の大会で1位になった事があってさぁー、メッチャ足速いんだぜ!」

 と言ってロングテーブルの周りを走り出した。それはもう凄い勢いで

 私はその光景を見て、なぜか無性に転ばせたくなった私は、転ばないだろうと思いつつも彼が通るであろうコースに足をヒョイっと出してみた。

 そしたらなんと綺麗に宙を舞い、見事なずっこけぶりを披露してくれた。私は笑いが止まらなくなった

「がはぁぁぁぁぁ、こんなあっさりこけるとか、チャラインじゃなくてチョロインだな!がはぁぁぁぁぁ」

 そんな彼は、なにが起こったか判らず周りをキョロキョロしている。それがまた面白い。

 そして一通り辺りを見渡すとそのまま寝てしまった。

 チャライン、ダウン


 私は次に絡む相手を求め、歩き始めるが誰も居ない事に気がつく。

「チャライン起きろーー、ヒッチも、ぺ○スも…………誰も起きない。こうなったら悪戯してやる!」

 私はヒッチを椅子から降ろし、床に大の字に寝かせた後、股を広げM字開脚させ、その下にチャラインを真っ直ぐに寝かせ、その下にチャライン同様、ヘニスも真っ直ぐにを寝かせる。

「作品名『外○し』。こんな姿で朝起きたら恥ずかしくて、みんなの顔が真っ赤になってる姿が目に浮かぶよ、はああああ」

 ※上記の人物紹介参照

 やった本人にしか分からないような悪戯に満足したエイラは

「……つまんない。寝る」

 と言い、床に寝そべりそのまま寝た。

 
 
 

 全てを思い出したエイラは頭を抱えながら床になだれ落ちた。

『なにが、「みんなの顔後真っ赤になってる姿が目に浮かぶよ。あははははは」だ。1番真っ赤になってんのは自分自身だよ、馬鹿野郎。恥ずかし過ぎて、今なら軽く10回は死ねる」

 みんなに合わせる顔が無いと絶望し、せめて打開策はないかと、回らない頭を働かせる事数分

「………なにも思いつかない………よし、ここから逃げよう」

 履いていたヒールを脱ぎ、音でみんなが起きないように裸足になり、差し足でこの場を後にした。


 チャライン宅から出ると外はまだ暗く、薄ぼんやりと明るくなっているだけだった。

 私は塀に寄りかかりながらなんとか、車通りの多い道までたどり着くことが出来、タクシーが通りかかるのを待っていた。

 
 
 

 この時間帯は酔っ払立てる人が多くて大変なんだよな。絡まれたりするし、酔ってない人がいいな

 そんな事をぼやいていると、こっちを見て手を挙げる女性の姿が見える。

 見るからに酔ってないようだし、今日はついてるな

 タクシードライバーは女性の前でタクシーを止め、後部座席のドアを開けた。

「どちらまで?」
「神界1区まで、お願いします」

「わかりました。それにしてもあ珍しいね、こんな朝方にお姉さんが乗るなんて」
「そーですね」

「……………」

 笑っ○い○ともじゃないんだから、もうちょっと他の返答があっても……まぁ、こういうお客さんもいるよね。無視するよりは全然いいか……話しかけられるの好きじゃないのかもしれないし、早朝だし疲れてるのかも、このままでいいか。

 車内がシーンっと静まり返る中、沈黙を破ったのは、素っ気ない返事をしたお客さんだった

「お酒って………怖いですね」

 急に話しかけられ、一瞬真っ白になった頭が思いついた答えが

「…………………そーですね」

 
 
 

 さてさて、エイラはいい人を見つける事が出来たのか

 ワクワクしながら玉座に座っていると、奥の部屋からヒールの音と共にエイラが現れた

「エイラよ、昨日の食事会どう………大丈夫?」

 エイラは顔色が悪く、背筋がいつもなら伸びているのに、今日は少し猫背気味になっている。

「大丈夫ではありますが、精神的にきてまして……」

 エイラは昨日の起きた事を話してくれた

「という事がありまして……」
「それは……なんと言えばいいのやら」

「フフ、所詮私は人に絡みまくって下ネタを言いまくる変態ですよ。励ましてもらわなくて大丈夫ですよ、ウフ、ウフフフ」
「まぁ、そう落ち込むでない。誰にだってそういう過ちもある。この失敗をくり返さないようにする方が大切だと思わないか?」

「神さま………そうですね、今後このような事がないように心掛けます」
「ふむ」

 そしてエイラはいつものよう仕事に取り掛かった。その姿はさっき見た猫背ではなく、いつもの背筋が伸びたエイラだった

『取り敢えず、エイラには酒を飲ませて過ぎなければ………』

神はそう心に誓うのであった

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