不器用プラトニックラブ
25話 思い出のサッカー
Le monde imaginaire-
「やっぱり、ミルフィーユ美味しい!」
「甘い物を食べると、幸せな気分になるよね〜。」
「うん!
  ここの常連客になろうかな?」
「うん!
  是非なってよ!」
「…結生も連れて行きたかったなぁ。」
「…何で?」
「結生って、自分に厳しい性格だから、息抜きする場所とか作らないの。
  だから、ここに連れて来て、友達と喋って過ごしたかったなって。」
「そうだね。
  何時か、そういう日が来るといいね。」
「うん。
  じゃあ、そろそろ帰るね。」
「うん!
  また来てね〜!」
穢星病院-
「先生、お久し振りです。」
「永さん。
  もう学校が始まってたんですね。」
「はい。
  最近忙しくて、来る暇もなくて…
  最低でも、休日には行きたいんですけど、中々出来なくて。」
「いいんですよ。
  勉強も忙しくなってるだろうし、しょうがないと思います。
  結生君のことは安心して下さい。」
「はい…。」
結生の病室-
「結生、遅くなってごめんね。
  学校でね、進路の話とかがあるの。
  私、結生を助けたい。
  だから、夢を叶える為に、必死に勉強するよ。
   …それまで、待っててくれる?」
琴嶺家-
「ただいまー。」
「お帰りなさい!
  もう御飯出来てるわよ!」
「うん。」
「そういえば、弁論大会どうだったの?」
「うーん、良かったというか、良くなかったというか…。
  どっちもどっちかな?」
「何それー。
  まぁ、永の気持ちが込められてたら、それで良いのよ。」
「そうだね。」
「随分、顔つきが変わったわね。
  何かあったの?」
「ううん、何でも。」
「ただいまー。」
「遼雅、お帰りなさい!
  御飯食べなさいねー!」
「はいはーい。」
「最近、遼雅忙しそうだね。
  練習試合とか?」
「うーん、あの子、何も言わないからねぇ。」
「はぁー、腹減ったー。」
「ねぇ、遼雅。
  最近帰りが遅いけど、練習試合なの?」
「うん、大会があってって前言わなかったっけ?」
「言ってないわよ。
  大事な事なんだから、ちゃんと言うのよ。」
「はーい。」
自室-
そういえば結生が、サッカーの試合があるから見に行こうか迷ってるって言ってたな…
その試合が、もう直ぐあるんだよね。
応援に行こうかな。
試合当日-
「じゃあ、行ってくる。」
「はい、これ。」
「何?
  弁当?」
「うん、頑張って弁当作ったの。」
「わぁ!
  姉ちゃん有難う!
  応援に来るよね!?」
「うん、行くよ。」
「よっしゃー!
  行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。」
朝からテンションについていけない…
さて、朝御飯を久し振りに作ろうかな。
「あ、おはよう。
  お父さん、お母さん。」
「おはよう。
  まぁ、これ全部永が作ったの?」
「うん。
  朝早く起きて弁当作ったから、その次いでだよ。」
「とても美味しそうだ!
  さぁ、早く食べて応援に行こう!」
「そうね。
  有難う、永。」
「えへへ。」
試合会場-
「(はぁー、やっぱり緊張するー。)」
「何緊張してんだよ。」
「うわっ!?
  何だ、レンかよ…」
「何だってなんだよ。」
「…相変わらず、顔は美形だよな。
 何処とのハーフなんだっけ?」
「フィルッシュっていう、穏やかな国。」
「へぇ、全然知らないわ。」
「だろうね。
  あんまり有名じゃないし。」
「そうなんだ。
  よく帰ったりするのか?」
「たまにね。」
「あっ、顧問が呼んでる。
  行こうぜ!」
「結構話長かったなー。」
「うん、その位皆のことを信じてるんじゃないの?」
「だよな。
  俺らも頑張らねぇとな!」
「うん。」
「母さん!
  永!
  早く早く!」
「ちょっとお父さん…何でそんなに元気なの?」
「サッカー好きだからねぇ。
  余計に熱くなっちゃってるのよ。」
「はぁ、もう懲り懲り。」
「あっ、試合が始まるようね。」
「遼雅だ!
  永、早くビデオ!」
「はいはい。」
「瑛智中って、確か、強豪だったような…」
「そうなの、慈季さん?」
「あぁ、勝てるかどうか…」
「まぁ、応援するしかないよ。」
「そうだな!
  父さんも全力で応援歌歌うぞー!」
「ちょっ、お父さん!?」
「あ、姉ちゃん!
  …げっ。」
「何処?
  お前のお姉さん。」
「…応援歌歌ってる人の右だよ。」
「歌ってる人は誰?」
「…俺の親父。」
「…凄く、熱いお父さんだね。」
「だろ…。
  サッカーになると、熱くなる人なんだ。」
「でも、応援されると、嬉しいよね。」
「おう!」
「お母さん!
  何とかしてよ!」
「…これ以上、聞かないのよ。
 放っておくしかないわねぇ。」
「えぇー。
   …もうやだ。
  あっ、お父さん、試合始まるから静かにして!」
試合はどうなったかというと、逆転勝利で坂ノ宮中の勝利だった。
今回のレギュラーが優秀とのことで、実力を発揮出来たということだ。
「はぁ、熱かったな!」
「1番お父さんが熱かったけど。」
「まぁまぁ。
  今日はご馳走にしましょ!」
「そうだね。
  遼雅、凄く頑張ってたし。」
「父さん!
  母さん!
  姉ちゃん!」
「おぉ!
  遼雅!
  良く頑張ったぞ!」
「遼雅、何食べたい?
  今日は遼雅の好きな料理を作るわよ!」
「やっぱり、肉だろ!」
「よし!
  じゃあ、帰ったら、ビデオを見るぞ!」
「相変わらず、姉ちゃんが撮ったんだね。」
「無理矢理だよ。」
「無理矢理とはなんだ、無理矢理とは!」
「「「「あはははははは!」」」」
結生と一緒に応援したかったなぁ。
多分、懐かしく、昔の思い出を語ってただろうなぁ。
私は、肌寒い夕焼けを見て、微笑んだ。
「やっぱり、ミルフィーユ美味しい!」
「甘い物を食べると、幸せな気分になるよね〜。」
「うん!
  ここの常連客になろうかな?」
「うん!
  是非なってよ!」
「…結生も連れて行きたかったなぁ。」
「…何で?」
「結生って、自分に厳しい性格だから、息抜きする場所とか作らないの。
  だから、ここに連れて来て、友達と喋って過ごしたかったなって。」
「そうだね。
  何時か、そういう日が来るといいね。」
「うん。
  じゃあ、そろそろ帰るね。」
「うん!
  また来てね〜!」
穢星病院-
「先生、お久し振りです。」
「永さん。
  もう学校が始まってたんですね。」
「はい。
  最近忙しくて、来る暇もなくて…
  最低でも、休日には行きたいんですけど、中々出来なくて。」
「いいんですよ。
  勉強も忙しくなってるだろうし、しょうがないと思います。
  結生君のことは安心して下さい。」
「はい…。」
結生の病室-
「結生、遅くなってごめんね。
  学校でね、進路の話とかがあるの。
  私、結生を助けたい。
  だから、夢を叶える為に、必死に勉強するよ。
   …それまで、待っててくれる?」
琴嶺家-
「ただいまー。」
「お帰りなさい!
  もう御飯出来てるわよ!」
「うん。」
「そういえば、弁論大会どうだったの?」
「うーん、良かったというか、良くなかったというか…。
  どっちもどっちかな?」
「何それー。
  まぁ、永の気持ちが込められてたら、それで良いのよ。」
「そうだね。」
「随分、顔つきが変わったわね。
  何かあったの?」
「ううん、何でも。」
「ただいまー。」
「遼雅、お帰りなさい!
  御飯食べなさいねー!」
「はいはーい。」
「最近、遼雅忙しそうだね。
  練習試合とか?」
「うーん、あの子、何も言わないからねぇ。」
「はぁー、腹減ったー。」
「ねぇ、遼雅。
  最近帰りが遅いけど、練習試合なの?」
「うん、大会があってって前言わなかったっけ?」
「言ってないわよ。
  大事な事なんだから、ちゃんと言うのよ。」
「はーい。」
自室-
そういえば結生が、サッカーの試合があるから見に行こうか迷ってるって言ってたな…
その試合が、もう直ぐあるんだよね。
応援に行こうかな。
試合当日-
「じゃあ、行ってくる。」
「はい、これ。」
「何?
  弁当?」
「うん、頑張って弁当作ったの。」
「わぁ!
  姉ちゃん有難う!
  応援に来るよね!?」
「うん、行くよ。」
「よっしゃー!
  行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい。」
朝からテンションについていけない…
さて、朝御飯を久し振りに作ろうかな。
「あ、おはよう。
  お父さん、お母さん。」
「おはよう。
  まぁ、これ全部永が作ったの?」
「うん。
  朝早く起きて弁当作ったから、その次いでだよ。」
「とても美味しそうだ!
  さぁ、早く食べて応援に行こう!」
「そうね。
  有難う、永。」
「えへへ。」
試合会場-
「(はぁー、やっぱり緊張するー。)」
「何緊張してんだよ。」
「うわっ!?
  何だ、レンかよ…」
「何だってなんだよ。」
「…相変わらず、顔は美形だよな。
 何処とのハーフなんだっけ?」
「フィルッシュっていう、穏やかな国。」
「へぇ、全然知らないわ。」
「だろうね。
  あんまり有名じゃないし。」
「そうなんだ。
  よく帰ったりするのか?」
「たまにね。」
「あっ、顧問が呼んでる。
  行こうぜ!」
「結構話長かったなー。」
「うん、その位皆のことを信じてるんじゃないの?」
「だよな。
  俺らも頑張らねぇとな!」
「うん。」
「母さん!
  永!
  早く早く!」
「ちょっとお父さん…何でそんなに元気なの?」
「サッカー好きだからねぇ。
  余計に熱くなっちゃってるのよ。」
「はぁ、もう懲り懲り。」
「あっ、試合が始まるようね。」
「遼雅だ!
  永、早くビデオ!」
「はいはい。」
「瑛智中って、確か、強豪だったような…」
「そうなの、慈季さん?」
「あぁ、勝てるかどうか…」
「まぁ、応援するしかないよ。」
「そうだな!
  父さんも全力で応援歌歌うぞー!」
「ちょっ、お父さん!?」
「あ、姉ちゃん!
  …げっ。」
「何処?
  お前のお姉さん。」
「…応援歌歌ってる人の右だよ。」
「歌ってる人は誰?」
「…俺の親父。」
「…凄く、熱いお父さんだね。」
「だろ…。
  サッカーになると、熱くなる人なんだ。」
「でも、応援されると、嬉しいよね。」
「おう!」
「お母さん!
  何とかしてよ!」
「…これ以上、聞かないのよ。
 放っておくしかないわねぇ。」
「えぇー。
   …もうやだ。
  あっ、お父さん、試合始まるから静かにして!」
試合はどうなったかというと、逆転勝利で坂ノ宮中の勝利だった。
今回のレギュラーが優秀とのことで、実力を発揮出来たということだ。
「はぁ、熱かったな!」
「1番お父さんが熱かったけど。」
「まぁまぁ。
  今日はご馳走にしましょ!」
「そうだね。
  遼雅、凄く頑張ってたし。」
「父さん!
  母さん!
  姉ちゃん!」
「おぉ!
  遼雅!
  良く頑張ったぞ!」
「遼雅、何食べたい?
  今日は遼雅の好きな料理を作るわよ!」
「やっぱり、肉だろ!」
「よし!
  じゃあ、帰ったら、ビデオを見るぞ!」
「相変わらず、姉ちゃんが撮ったんだね。」
「無理矢理だよ。」
「無理矢理とはなんだ、無理矢理とは!」
「「「「あはははははは!」」」」
結生と一緒に応援したかったなぁ。
多分、懐かしく、昔の思い出を語ってただろうなぁ。
私は、肌寒い夕焼けを見て、微笑んだ。
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