東方龍人譚 ~龍神を統べる少年~
25話 彼女ノ決断トハ
ゴード「・・・と、こんな感じかな。」
ゴードはふぅ、と一息吐いた。
レミリアは、ただただ呆然としていた。
話から察するに、その少年がゴードなのはわかった。
が、分かりたくはなかった。その少年の過去は、とても笑って語れるものではなかった。
紫「レミリア、わかった?」
紫が問う。
レミィ「なに、がよ。」
紫「言ったでしょう?最初で最後のわがままの意味よ。」
レミィ「・・・今まで、わがままを言える相手も、境遇でも、なかったから・・・。」
ゴード「大正解。」
ゴードは真顔で告げる。
ゴード「・・・頼む、お前だけが頼りなんだ。」
レミィ「っ・・・。」
レミリアは悩んだ。
レミィ(彼の望み。もちろん聞いてあげたい。)
レミィ(でも、せっかく出会えたのに・・・。そんなのって・・・。)
ゴード「・・・やっぱり嫌、か。」
レミィ「・・・。」コクッ
ゴード「・・・なら、ごめんだけど少しきつく言うぞ。」
ゴードは少し怖い顔になった。
ゴード「・・・俺は、生きることを望まれてない人間だって言っただろ?」
レミィ「・・・うん。」
ゴード「実は、な・・・と、これは聞いてみた方がいいな。・・・なぁレミィ、俺が誰から見放されたか、分かるか?」
レミィ「え・・・?」
レミィは少し考える。が、答えは決まっていた。
レミィ「何言ってるの!私たちが!この世界が、あなたを見放すわけ・・・!!」
ゴード「それがあるんだよな・・・。」
レミィ「・・・誰に、見放されたって言うのよ。」
ゴード「さっきお前の口から出てたぞ?」
レミィ「・・・まさ、か。」
ゴード「そう、そのまさかだ。」
ゴードはいつになく真剣な顔にで言った。
ゴード「俺は、この幻想郷に望まれていない。」
レミィ「な、何言ってるのよ。幻想郷はすべてを受け入れるのよ?」
ゴード「そう、そのはずだった。まぁ、簡単に言えば“キャパオーバー”だよ。」
レミィ「キャパ、オーバー・・・?」
ゴード「この世界をいとも簡単に壊しかねない俺を、みすみす逃して受け入れる分けないだろう?」
レミィ「で、でも・・・。」
ゴード「でしたよね?紫さん。」
紫「・・・えぇ、残念だけど。」
レミィ「っ・・・!」
ゴード「・・・わかって、くれるか?俺はもう・・・ここにいるべきじゃないんだ。」
レミィ「・・・・・・。」
レミィ「わか、ったわ・・・。」
ゴード「ぉ?」
レミィ「してあげる・・・。そういう“運命”に。」
ゴード「おぉ!ありがとう!!本当にありがとう!!絶対に、頑張るから!!」
ゴードはレミリアの頭を撫でる。
レミィ「ひゃぅっ!?/////」
レミリアは、可愛く飛び跳ねた。
してあげる、なんて笑顔で言ったレミリアだが、心の中は
レミィ(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ)
とても、こんらんしていた。
少し変えました。
gdgdですみませんm(_ _)m
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