ガチャで爆死したら異世界転移しました
会いに行きます
「さあ!この私に貴様の力を見せてみよ!」
先日僕が消した黒竜よりも一回り大きく、圧倒的な力を持つ純白のドラゴンが、完全な戦闘態勢でそう言ってきた。
なぜこんなことになったのか。少し長くなるが、先ずは数日前の話からしていこう・・・
泣きながら謝ってくるメアを慰めたあと、僕達はギルドに向かっていた。
しかし困ったことがあった。レイン・グレスティアは勿論、僕がEOWで制作したキャラクターは全員が超絶美人(又は少女)なのだ。当然、周りからの視線が物凄いことになる。僕は話しかけようとしてくる男を殺気を孕んだ目で黙らせ、ようやくギルドにたどり着いた。大体、ナンパをしてくるようなチャラい男など嫌いだ(自分では到底出来ないからではないよ?)。というか、昼間からナンパなんて何を考えているのだか。
僕達は逃げ込むようにギルドに入った。
まさか外よりもこんな酒臭い場所の方が落ち着くとは・・・
「そういえば、3人は冒険者の登録ってしてる?」
前に読んだ本に書いてあったが、冒険者の登録をしていないとクエストに参加出来ないらしい。今から生活費のお金を稼ぐためにクエストを受けるつもりなのだ。別に僕一人で行ってもいいのだが、3人がいた方が早く終わるだろう。それに、複数人で行くと報酬にボーナスが付くのだという。
「いえ、私達3人とも登録はしてません」
「じゃあ丁度いいし登録しておこうか」
「はい、了解しました」
「その間僕は何かクエストを見繕っておくよ。あ、登録用の受付はあそこね」
「分かりました。では、後ほど」
メアがそう言い受付に向かおうとした時、ギルドの職員らしき女性がこちらに向かってきて、
「すみません。レイン・グレスティア様と従者様ですね?ギルド長がお呼びです。こちらへ」
と、半ば強引にギルトの奥へと連れていかれた。ふと備え付けられているテーブルの方を見ると、見覚えのある剣を持った男性が仲間たちと楽しそうに話しているのが見えた・・・
「ギルド長、お連れしました」
「・・・どうぞ」
職員の女性が無駄にでかいドアをノックしそう言うと、中から何やら聞き覚えのある声が聞こえた。
ん?今の声って…?
「失礼します。どうぞ、皆様もお入り下さい」
先に入った職員の女性に促され、僕達も部屋に入る。部屋の中はドアの大きさに似合わずそこまで広くはなかった。本と書類が散乱しているのでそう見えるだけかもしれないが。
「君、ご苦労。もう仕事に戻っていいぞ。」
「はい・・・失礼しました」
そうして、案内してくれた職員はすぐに部屋を出ていった。
「ギルド長が紅華だったなんてな・・・ま、今はそれはいいや。それで、話って?」
僕がサラ達に初めてあった日以降、一度も会ってなかったが、まさかこんなところにいたとは。
「はい。先ずはわざわざお越しいただき、ありがとうございます。えっと、話というのは…」
「というのは?」
ふいに紅華が言葉につまり、文字通りしゅんとなる。
何故そこで詰まる?何か言いにくいことなのだろうか?
「は、はい。話というのは、国王…セタリッド王が主殿に会いたい、と・・・」
「うん。いいよ・・・ん?国王!?」
え!?国王!?国王って…この国の王様の事だよね!?・・・もしかして、森のことがバレちゃった?もしそうなら行きたくない!すごく!
「紅華、事の経緯を聞かせてくれる?」
そんな中、少しも驚いた風がないメアがそう言う。
「はい。・・・ズノワ大森林に飛来した黒竜について国王に報告した際、討伐したのが主殿だと伝えたところ、ぜひ会いたい、と・・・」
ん?その感じだと、森を消し飛ばしたことまでは伝わってないのか?
「そうだったの…まぁ言ってしまったものはどうにもならないから、行くか行かないかは主様にお任せしましょう」
「え?行かないなんてことも出来るの?」
「私の見解では、国王が主様を呼ぶということは、主様の力をどうにかして軍事利用しようとしているかも知れません。ですが、主様が行くというのなら、私達は主様の意見に従いますよ」
メアの言葉に、サラ、ルーナ、紅華が頷く。
軍事利用って怖いな。んー、僕としては、行かなくていいなら、当然行きたくはないが・・・でも、行かなかったとしても国からの監視が付けられる、又は何かしらのアプローチがあるだろうしな。ここは、直接会って僕はこの国のために力を振るわないと宣言すべきか・・・
「・・・よし、決めた。」
僕は、王様に会うことにした。
先日僕が消した黒竜よりも一回り大きく、圧倒的な力を持つ純白のドラゴンが、完全な戦闘態勢でそう言ってきた。
なぜこんなことになったのか。少し長くなるが、先ずは数日前の話からしていこう・・・
泣きながら謝ってくるメアを慰めたあと、僕達はギルドに向かっていた。
しかし困ったことがあった。レイン・グレスティアは勿論、僕がEOWで制作したキャラクターは全員が超絶美人(又は少女)なのだ。当然、周りからの視線が物凄いことになる。僕は話しかけようとしてくる男を殺気を孕んだ目で黙らせ、ようやくギルドにたどり着いた。大体、ナンパをしてくるようなチャラい男など嫌いだ(自分では到底出来ないからではないよ?)。というか、昼間からナンパなんて何を考えているのだか。
僕達は逃げ込むようにギルドに入った。
まさか外よりもこんな酒臭い場所の方が落ち着くとは・・・
「そういえば、3人は冒険者の登録ってしてる?」
前に読んだ本に書いてあったが、冒険者の登録をしていないとクエストに参加出来ないらしい。今から生活費のお金を稼ぐためにクエストを受けるつもりなのだ。別に僕一人で行ってもいいのだが、3人がいた方が早く終わるだろう。それに、複数人で行くと報酬にボーナスが付くのだという。
「いえ、私達3人とも登録はしてません」
「じゃあ丁度いいし登録しておこうか」
「はい、了解しました」
「その間僕は何かクエストを見繕っておくよ。あ、登録用の受付はあそこね」
「分かりました。では、後ほど」
メアがそう言い受付に向かおうとした時、ギルドの職員らしき女性がこちらに向かってきて、
「すみません。レイン・グレスティア様と従者様ですね?ギルド長がお呼びです。こちらへ」
と、半ば強引にギルトの奥へと連れていかれた。ふと備え付けられているテーブルの方を見ると、見覚えのある剣を持った男性が仲間たちと楽しそうに話しているのが見えた・・・
「ギルド長、お連れしました」
「・・・どうぞ」
職員の女性が無駄にでかいドアをノックしそう言うと、中から何やら聞き覚えのある声が聞こえた。
ん?今の声って…?
「失礼します。どうぞ、皆様もお入り下さい」
先に入った職員の女性に促され、僕達も部屋に入る。部屋の中はドアの大きさに似合わずそこまで広くはなかった。本と書類が散乱しているのでそう見えるだけかもしれないが。
「君、ご苦労。もう仕事に戻っていいぞ。」
「はい・・・失礼しました」
そうして、案内してくれた職員はすぐに部屋を出ていった。
「ギルド長が紅華だったなんてな・・・ま、今はそれはいいや。それで、話って?」
僕がサラ達に初めてあった日以降、一度も会ってなかったが、まさかこんなところにいたとは。
「はい。先ずはわざわざお越しいただき、ありがとうございます。えっと、話というのは…」
「というのは?」
ふいに紅華が言葉につまり、文字通りしゅんとなる。
何故そこで詰まる?何か言いにくいことなのだろうか?
「は、はい。話というのは、国王…セタリッド王が主殿に会いたい、と・・・」
「うん。いいよ・・・ん?国王!?」
え!?国王!?国王って…この国の王様の事だよね!?・・・もしかして、森のことがバレちゃった?もしそうなら行きたくない!すごく!
「紅華、事の経緯を聞かせてくれる?」
そんな中、少しも驚いた風がないメアがそう言う。
「はい。・・・ズノワ大森林に飛来した黒竜について国王に報告した際、討伐したのが主殿だと伝えたところ、ぜひ会いたい、と・・・」
ん?その感じだと、森を消し飛ばしたことまでは伝わってないのか?
「そうだったの…まぁ言ってしまったものはどうにもならないから、行くか行かないかは主様にお任せしましょう」
「え?行かないなんてことも出来るの?」
「私の見解では、国王が主様を呼ぶということは、主様の力をどうにかして軍事利用しようとしているかも知れません。ですが、主様が行くというのなら、私達は主様の意見に従いますよ」
メアの言葉に、サラ、ルーナ、紅華が頷く。
軍事利用って怖いな。んー、僕としては、行かなくていいなら、当然行きたくはないが・・・でも、行かなかったとしても国からの監視が付けられる、又は何かしらのアプローチがあるだろうしな。ここは、直接会って僕はこの国のために力を振るわないと宣言すべきか・・・
「・・・よし、決めた。」
僕は、王様に会うことにした。
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