東方疑心録
お兄ちゃん 後編その1
「ん…あれ?ここは……?」
フランが目を覚ましたのは薄暗い部屋の中だった。木材や工具などが置いてあるのを見る限り倉庫のようだった。
「なんでこんなところに…確かあの時……」
フランは自分に何が起こったのかを思いだそうとするがその時あることに気付く。
「!?これはなに!?なんで縛られて…」
それは自分が椅子に座らされ手首に枷をつけられ椅子ごと縛られていることだった。
そして、そんなフランの耳にある声が届く。
「やっと目ぇ覚めたか」
「!!だれ!?」
フランが顔をあげるとそこには三人組の男がいた。
一人目は今フランに声をかけた男で頬に切り傷のある男だった。
二人目は少し太った眼鏡をかけた男で何故かハァハァ言っている。
三人目は二人目とは対照的に少し痩せすぎな体型の背の高い男だった。
「…お兄さん達だれ?」
「おや?意外と冷静なんだな。」
一人目の男が以外そうな目でフランを見る。
「アッシュ!聞いたかよ!お兄さんだってさ!お兄さん!!たまんないね!!」
二人目の男が一人で興奮している。そんなにお兄さんと呼ばれたのが嬉しかったのだろうか?
「落ち着けよノイレ。全く、ロリコンも大概にしろよ」
それを嗜めるアッシュと呼ばれた三人目の男。それにどうやらノイレという二人目の男は先日、咲夜から教わったロリコンというものらしい。
「なんだとアッシュ!!じゃあ、テメーはヤらねーんだな?」
ノイレがアッシュにそう食って掛かる。それを受けたアッシュは舌なめずりをすると、
「そんなこと言ってねーだろ。ヤるに決まってるじゃねーか」
と、フランに粘つくような視線を向けるのだった。
「落ち着け二人共、嬢ちゃんが困ってるじゃねぇか。なぁ?」
一人目の男がそう言いながらフランに視線を向ける。
「………すまん」
「……悪かったよ、アーデル」
アーデルという男は満足そうに頷くと、
「分かればいいんだ」
と言った。
「さて、話しが逸れたな。それじゃとっととヤるか。誰からにするよ?」
アーデルが二人に問いかける。
「俺は別にヤれればいい」
「俺が最初だ!!!」
アッシュがそう言うと、ノイレが我先にと手を挙げる。
「なら最初はノイレだ。さっさとヤれよ」
アーデルの軽口に分かってるよと、小さく答えたノイレが未だに状況を呑み込めていないフランの前に立つ。
「(どういうこと?何かするの?ヤるって何?でも、それでも…)」
何をされるのか分からないフランだったがそれが良いことじゃないことだけは本能的に分かっていた。だからこの状況からの脱出を試みる。
「(こんな縄と枷くらい、能力で…)」
そうして能力で枷を破壊しようとするフランだったがそれは叶わなかった。枷には傷一つ付けられなかった。
というのも能力自体が発動しなかったのだ。
「!?なんで壊れないの!?」
フランは信じられないといったような目で枷を見つめる。
すると、アハハと、アーデルが笑い出す。
「やっぱり嬢ちゃん能力持ってたんだ。危ない危ない。やっぱその枷つけといて正解だったな」
「これは何!?」
「それは知らない男に貰った能力封じの枷ってやつらしい。力に関しては半信半疑だったが本当だったんだな」
「そしてここは人里から離れた所にある倉庫だ。そうそう人はこない。この意味、分かるよな?」
フランはそうして察する。能力も使えず、枷は力ずくでも壊れない。そして人がこない。つまりフランは何もできないのだ。
アーデルは無言を肯定と受け取ったのか、ノイレに振り向くと
「さっさと済ませろ」
と命令口調で言った。
「わかったよ…」
ノイレは相変わらずハァハァしている。そして、いきなりフランに掴みかかる。
「な、なに?!何するの!!」
そうするとノイレはフランの服を脱がせようとボタンを外しだす。
「いや!!やめて!!」
その瞬間、フランはこれからどうなるのかを理解した。そしてフランの顔は青ざめ、ノイレの手から逃れようと必死に身をよじらせて抵抗する。
「おっと、抵抗するのか?」
「さっさとヤれノイレ!」
「いや、この嬢ちゃんが抵抗してんだよ!」
そう言いながらもノイレの手は緩むことなくフランを脱がそうとしている。
「嬢ちゃんもさぁ、諦めたらどうよ?俺たちが気持ちよくさせてやるからさぁ」
ノイレが目をぎらつかせながらそう言う。
「助けなんて誰もこないんだからさぁ!!!」
ノイレがそう叫ぶ。
フランは涙を浮かべて心の中で叫んだ。
「(誰か助けて!!)」
すると、
「フラン!!!」
その声と共に倉庫の扉が開かれ、フランが目を上げるとそこにいたのは
「……剣?」
肩で息をして、息がきれぎれな剣だった。
フランが目を覚ましたのは薄暗い部屋の中だった。木材や工具などが置いてあるのを見る限り倉庫のようだった。
「なんでこんなところに…確かあの時……」
フランは自分に何が起こったのかを思いだそうとするがその時あることに気付く。
「!?これはなに!?なんで縛られて…」
それは自分が椅子に座らされ手首に枷をつけられ椅子ごと縛られていることだった。
そして、そんなフランの耳にある声が届く。
「やっと目ぇ覚めたか」
「!!だれ!?」
フランが顔をあげるとそこには三人組の男がいた。
一人目は今フランに声をかけた男で頬に切り傷のある男だった。
二人目は少し太った眼鏡をかけた男で何故かハァハァ言っている。
三人目は二人目とは対照的に少し痩せすぎな体型の背の高い男だった。
「…お兄さん達だれ?」
「おや?意外と冷静なんだな。」
一人目の男が以外そうな目でフランを見る。
「アッシュ!聞いたかよ!お兄さんだってさ!お兄さん!!たまんないね!!」
二人目の男が一人で興奮している。そんなにお兄さんと呼ばれたのが嬉しかったのだろうか?
「落ち着けよノイレ。全く、ロリコンも大概にしろよ」
それを嗜めるアッシュと呼ばれた三人目の男。それにどうやらノイレという二人目の男は先日、咲夜から教わったロリコンというものらしい。
「なんだとアッシュ!!じゃあ、テメーはヤらねーんだな?」
ノイレがアッシュにそう食って掛かる。それを受けたアッシュは舌なめずりをすると、
「そんなこと言ってねーだろ。ヤるに決まってるじゃねーか」
と、フランに粘つくような視線を向けるのだった。
「落ち着け二人共、嬢ちゃんが困ってるじゃねぇか。なぁ?」
一人目の男がそう言いながらフランに視線を向ける。
「………すまん」
「……悪かったよ、アーデル」
アーデルという男は満足そうに頷くと、
「分かればいいんだ」
と言った。
「さて、話しが逸れたな。それじゃとっととヤるか。誰からにするよ?」
アーデルが二人に問いかける。
「俺は別にヤれればいい」
「俺が最初だ!!!」
アッシュがそう言うと、ノイレが我先にと手を挙げる。
「なら最初はノイレだ。さっさとヤれよ」
アーデルの軽口に分かってるよと、小さく答えたノイレが未だに状況を呑み込めていないフランの前に立つ。
「(どういうこと?何かするの?ヤるって何?でも、それでも…)」
何をされるのか分からないフランだったがそれが良いことじゃないことだけは本能的に分かっていた。だからこの状況からの脱出を試みる。
「(こんな縄と枷くらい、能力で…)」
そうして能力で枷を破壊しようとするフランだったがそれは叶わなかった。枷には傷一つ付けられなかった。
というのも能力自体が発動しなかったのだ。
「!?なんで壊れないの!?」
フランは信じられないといったような目で枷を見つめる。
すると、アハハと、アーデルが笑い出す。
「やっぱり嬢ちゃん能力持ってたんだ。危ない危ない。やっぱその枷つけといて正解だったな」
「これは何!?」
「それは知らない男に貰った能力封じの枷ってやつらしい。力に関しては半信半疑だったが本当だったんだな」
「そしてここは人里から離れた所にある倉庫だ。そうそう人はこない。この意味、分かるよな?」
フランはそうして察する。能力も使えず、枷は力ずくでも壊れない。そして人がこない。つまりフランは何もできないのだ。
アーデルは無言を肯定と受け取ったのか、ノイレに振り向くと
「さっさと済ませろ」
と命令口調で言った。
「わかったよ…」
ノイレは相変わらずハァハァしている。そして、いきなりフランに掴みかかる。
「な、なに?!何するの!!」
そうするとノイレはフランの服を脱がせようとボタンを外しだす。
「いや!!やめて!!」
その瞬間、フランはこれからどうなるのかを理解した。そしてフランの顔は青ざめ、ノイレの手から逃れようと必死に身をよじらせて抵抗する。
「おっと、抵抗するのか?」
「さっさとヤれノイレ!」
「いや、この嬢ちゃんが抵抗してんだよ!」
そう言いながらもノイレの手は緩むことなくフランを脱がそうとしている。
「嬢ちゃんもさぁ、諦めたらどうよ?俺たちが気持ちよくさせてやるからさぁ」
ノイレが目をぎらつかせながらそう言う。
「助けなんて誰もこないんだからさぁ!!!」
ノイレがそう叫ぶ。
フランは涙を浮かべて心の中で叫んだ。
「(誰か助けて!!)」
すると、
「フラン!!!」
その声と共に倉庫の扉が開かれ、フランが目を上げるとそこにいたのは
「……剣?」
肩で息をして、息がきれぎれな剣だった。
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