東方疑心録

にんじん

「やっぱ咲夜の料理は美味しいわね」

咲夜の料理を口にした霊夢がそう言う。

「そ、そう?ありがと…」

それなのに咲夜は微妙な表情をしている。他にもレミリアとフランも似たような顔をしていた。その理由は霊夢の隣にあった。

「………」

霊夢の隣では折角の咲夜の料理だというのに料理を見つめたまま死んだように動かない剣がいた。

「あの、剣?大丈夫?」

レミリアが心配して声を掛けるが、

「霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い霊夢怖い………」

剣は何かに憑かれたようにそればかりをぶつぶつと呟いている。

「霊夢、何したらああなるのよ?私の時はあそこまでならなかったのに」

「ただすこーしお話(物理的な)をしただけよ?日頃の鬱憤も含めてね」

「それ私怨混じってるじゃないの…」

レミリア達は今、霊夢の怖さを再確認したのであった。



「なんとか少し落ち着いたな」

剣はレミリアにあてがわれた部屋のベッドに横になりながらそう言った。
今日はもう遅いということでここに泊まることにしたのだ。

「全く、霊夢のやつ容赦無さすぎだろ」

剣はそう呟きつつ体をさする。そうしているうちに、

「あれ……?」

剣を睡魔が襲う。今日だけでもなかなか濃い1日だったので無理もないだろう。
そして剣の意識はそこで途絶えた。




剣は夢を見ていた。
目の前には見たことのない男がいた。その男は逞しい体つきと精悍な顔、そして額からは一本の角が生えていた。見た目から察するに鬼だろうか?
その男は、笑っていた。とても幸せそうに。その男を取り巻く人達も角があり、笑っていた。

そして場面が移り変わる。

今度は女だ。女性らしい体つきに整った顔。それ以外は特に目立った特徴がない普通の女性だった。
しかし、その女性も笑っていた。男と同じように幸せそうに。しかし、彼女を取り巻く人々は誰一人として笑ってはいなかった。

そしてまた場面が変わると現れたのは夢で何度も見た。燃やされ、悲鳴が飛び交う村だった。

そこには鬼の男、先程の女性、男の取り巻きが血を流して倒れていた。

『全員殺セ!!!皆殺しダ!!』

村を、襲ったやつらのリーダーと思われるやつが声を上げる。それを合図に鬼の人々が死んでいく。


そして剣の意識は覚醒へと向かう。世界が暗転する間際



『お前は誰だ?』



そう聞こえた気がした。






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剣「ねぇ霊夢!聞いて聞いて!」
霊「何よ騒がしい」
剣「なんと、東方疑心録のフォローが100を越えたんだよ!!!」
霊「へー、妄想はほどほどにね。現実を見たらつらくなるわよ?」
剣「ほんとなんだって!?」
霊「ありえないわよ、こんな話に100だなんて。勘違いよ、勘違い」
剣「なら確認してきなよ!」
霊「わかったわよ、全く…」

     少女確認中

霊「本当だったわ…」
剣「ほらね!?」 
霊「あんた不正したでしょ?」
剣「どうやるんだよ!?つかもう次いくよ。長くするとめんどいから」
霊「メタいわよ!!!」

剣「えー、いつもこんな話を読み続けてくれている方々、並びにフォロワーの皆さま。皆さまのお陰で100フォロー越えました!有り難うございます!」

霊「これからも東方疑心録をよろしくお願いします!!」

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