東方疑心録
後悔と恐怖
「なんだ、誤解ならそう言えば良かったのに」
「ずっとそう言ってたのに聞く耳を持たなかったのはどこの誰だよ…」
そう言う咲夜の顔は涼しいもので全く反省の色が見られない。対し、剣はナイフが掠めたのか服の所々が裂けていた。
「わかってるわよ。冗談よ、冗談。それくらい察しなさいよバカ」
「命懸けた冗談とかあり得ないだろ。そしてなんで僕、罵倒されてんの?」
咲夜の物言いに、剣が不満をこぼすと、
「剣だからよ」
「剣だからじゃない?」
「剣だからね、当たり前よ」
霊夢、レミリア、咲夜からそう言われる。
「ここに僕の味方は誰もいないの!?」
「「「うん」」」
剣の訴えも虚しく、三人が声を揃える。
項垂れる剣にそのとき、救いの手が差し伸べられる。
「フランは剣の味方だよ!」
フランが無邪気に笑いながらそう言ってくる。
「ああ、フランが天使のように見えるよ…」
剣がそう言うと、
「ならそのまま、天に逝かせてあげましょうか?」
咲夜がナイフを構えながら言う。
「アレ、メガサメタナー…」
これから咲夜の前でロリコンを示すような行動は控えようと心に決めた剣だった。(ロリコンじゃないからね!)
「まあいいわ。それよりご飯食べていく?」
「もちろんよ!!」
咲夜がご飯を勧めると、霊夢が真っ先に食いついた。霊夢の図々しさもることながら咲夜も咲夜だ。あれのあとでよくそんな平気でいられるものだ。
「なんか納得いかないなぁ…」
剣がモヤモヤしていると、
「じゃあ、剣は先に帰っていいわよ?剣の分も私が食べるから」
霊夢からそう声を掛けられる。
「誰も食べないなんて言ってないだろ!」
折角の咲夜の料理を食べられる機会だ。これを逃す訳にはいかない。
「それに、そんなに食ったら太るぞ?」
「「あっ…」」
剣がそう言うと、レミリアと咲夜が同時にそう声を上げた。なにかマズいことを言っただろうか?
そう思い、霊夢の方を見ると、
「ひっ!」
もう凄い顔だった、額には青筋があって顔は笑ってるけど目には明確な殺意があった。
見た瞬間、剣は「終わった………」と、本能的に思った。
「そ、それじゃ私は夕食の準備をしないと…」
「フ、フラン?あっちで遊びましょ?」
「う、うん…」
咲夜はそう言って姿を消すし、レミリアはフランと一緒に立ち去ろうとする。
「待って!!今一人にしないで!?」
剣は必死に呼び止める。今一人にされたらマジで洒落にならない。しかし、
「剣、あの時私が助けてって言っても助けてくれなかったでしょ?」
「それは…」
レミリアが言っているのは剣が紅魔館に運ばれた二回目の時だ。あの時剣は、動けないと言ってレミリアの助けを拒否した、いや、霊夢が怖かったのだ。
「だから、ね?ドンマイ…」
「そんなぁ…」
やられる側になると分かる、滅茶苦茶怖い。この霊夢と一対一とかヤバすぎる。肉体よりも精神的にキツすぎる。体より先に心が死ぬかもしれない。
そして剣と霊夢の二人っきりになると、
「それじゃあ剣?」
「ひいっ!!?」
ただ声を掛けられただけなのに滅茶苦茶ビビってしまう。恐る恐る振り向くと霊夢が剣を見下ろすように仁王立ちしている。
「覚悟はいいかしら?」
ニッコリと笑いながら尋ねてくる霊夢。それを見た剣はこれからは助けを求められたら絶対助けようと心に強く誓ったのだった。
「ずっとそう言ってたのに聞く耳を持たなかったのはどこの誰だよ…」
そう言う咲夜の顔は涼しいもので全く反省の色が見られない。対し、剣はナイフが掠めたのか服の所々が裂けていた。
「わかってるわよ。冗談よ、冗談。それくらい察しなさいよバカ」
「命懸けた冗談とかあり得ないだろ。そしてなんで僕、罵倒されてんの?」
咲夜の物言いに、剣が不満をこぼすと、
「剣だからよ」
「剣だからじゃない?」
「剣だからね、当たり前よ」
霊夢、レミリア、咲夜からそう言われる。
「ここに僕の味方は誰もいないの!?」
「「「うん」」」
剣の訴えも虚しく、三人が声を揃える。
項垂れる剣にそのとき、救いの手が差し伸べられる。
「フランは剣の味方だよ!」
フランが無邪気に笑いながらそう言ってくる。
「ああ、フランが天使のように見えるよ…」
剣がそう言うと、
「ならそのまま、天に逝かせてあげましょうか?」
咲夜がナイフを構えながら言う。
「アレ、メガサメタナー…」
これから咲夜の前でロリコンを示すような行動は控えようと心に決めた剣だった。(ロリコンじゃないからね!)
「まあいいわ。それよりご飯食べていく?」
「もちろんよ!!」
咲夜がご飯を勧めると、霊夢が真っ先に食いついた。霊夢の図々しさもることながら咲夜も咲夜だ。あれのあとでよくそんな平気でいられるものだ。
「なんか納得いかないなぁ…」
剣がモヤモヤしていると、
「じゃあ、剣は先に帰っていいわよ?剣の分も私が食べるから」
霊夢からそう声を掛けられる。
「誰も食べないなんて言ってないだろ!」
折角の咲夜の料理を食べられる機会だ。これを逃す訳にはいかない。
「それに、そんなに食ったら太るぞ?」
「「あっ…」」
剣がそう言うと、レミリアと咲夜が同時にそう声を上げた。なにかマズいことを言っただろうか?
そう思い、霊夢の方を見ると、
「ひっ!」
もう凄い顔だった、額には青筋があって顔は笑ってるけど目には明確な殺意があった。
見た瞬間、剣は「終わった………」と、本能的に思った。
「そ、それじゃ私は夕食の準備をしないと…」
「フ、フラン?あっちで遊びましょ?」
「う、うん…」
咲夜はそう言って姿を消すし、レミリアはフランと一緒に立ち去ろうとする。
「待って!!今一人にしないで!?」
剣は必死に呼び止める。今一人にされたらマジで洒落にならない。しかし、
「剣、あの時私が助けてって言っても助けてくれなかったでしょ?」
「それは…」
レミリアが言っているのは剣が紅魔館に運ばれた二回目の時だ。あの時剣は、動けないと言ってレミリアの助けを拒否した、いや、霊夢が怖かったのだ。
「だから、ね?ドンマイ…」
「そんなぁ…」
やられる側になると分かる、滅茶苦茶怖い。この霊夢と一対一とかヤバすぎる。肉体よりも精神的にキツすぎる。体より先に心が死ぬかもしれない。
そして剣と霊夢の二人っきりになると、
「それじゃあ剣?」
「ひいっ!!?」
ただ声を掛けられただけなのに滅茶苦茶ビビってしまう。恐る恐る振り向くと霊夢が剣を見下ろすように仁王立ちしている。
「覚悟はいいかしら?」
ニッコリと笑いながら尋ねてくる霊夢。それを見た剣はこれからは助けを求められたら絶対助けようと心に強く誓ったのだった。
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