東方疑心録

にんじん

南での出来事

「あら、魔理沙じゃない。」

「おや、霊夢じゃないか。」

霊夢と魔理沙はばったりと出会った。霊夢は早苗達、魔理沙は妖夢と紫と一緒だ。

「魔理沙達がレミリアの所に向かってるってことはそっちは片付いたの?」

霊夢が率直に尋ねる。魔理沙は苦い顔をして、

「片付いたには片付いたけど、主犯と思われるやつを逃がしちまったんだぜ。」

と言う。霊夢もまた、

「奇遇ね、こっちもよ。」

と言う。話すところによると、霊夢と魔理沙が話している主犯とは同じ組織の一員であることが、判明した。それを受けて霊夢は、

「悪魔狩りに四聖人…待って、魔理沙のとこにはその四聖人の玄武とやらがいたのよね?」

「ああ、それがどうしたんだ?」

霊夢は嫌な予感にかられる。

「私のとこも白虎とかいうやつがいたわ。もしかしたら他にもこの人里に四聖人がいる?」

霊夢は自分のとこと魔理沙のとこ、どちらにも四聖人がいたことから、他にも四聖人が来ているのではないかと考えた。

「だとしたらレミリア達がまずいわ!さとりのとこは剣が行っているからいいとして誰も行っていないレミリア達が危ない!」

霊夢は顔をあげるとその場の全員を見て、

「皆、レミリアのところに行くわよ!」

言う。

「「「わかった(わかりました)」」」

全員が頷き、レミリアのところへ急ぐ。








「ほらほら、私を壊すんじゃなかったの?」

霊夢達がレミリアのところに着いたときその場で繰り広げられていたのは、赤髪の女がフランに執拗に攻撃している場面だった。

「レミリア!!どうしたの!?」

霊夢はレミリアを見つけるなり叫ぶ。レミリアは咲夜に支えられていた。

「霊夢。私は大丈夫よ、怪我はしたけどこのくらいなら吸血鬼の力でじきに治るわ。それより、」

レミリアはフランに攻撃をしている女に目を向ける。霊夢もそちらを見て、

「あいつは?」

と尋ねる。レミリアはそれに、

「悪魔狩りの四聖人、朱雀とかいってたわ。」

と答える。それを聞いて霊夢は、

「やっぱり、他にもいたのね。」

と呟く。

「どういうこと?」
 
「話はあとでするわ、それよりあいつをどうにかしないと。」

霊夢がそう言うと、ここで初めて霊夢達が来ていることに気付いたのか朱雀はこちらを向いた。

「あら?いつのまにか数が増えているじゃない。まあいいわ、私の獲物が増えただけだし。」

朱雀は八重歯を見せながら笑った。

「そう簡単にやられると思うかしら?」

霊夢もまた、挑発的な笑みを浮かべる。

「当然よ。私ならあんたらをまとめて灰に出来る。けど、タイミングが悪いわね。もう戻らないと、つまり時間切れってわけ。」

朱雀はやれやれとため息をつく。霊夢はさらに、

「逃げるの?」

と挑発する。朱雀はそれを鼻で笑うと

「どうせまたすぐに会うことになるわ。そのときまでお預けよ。」

そう言い残して消える。

「朱雀か…また厄介そうね。」

霊夢はため息とともにそうこぼす。

「霊夢、どうしてここに?」

そこで傷が回復したレミリアが聞いてくる。

「ああ、私達のところは片付いたから手分けして他のところの加勢にね。」

霊夢はここまでの経緯を説明する。それを聞いてレミリアに一つの疑問がうまれる。

「それじゃあ、剣は?霊夢達のとこが片付いてここにきたのに彼だけ遅くないかしら?」

「それは…」

霊夢ははっと気づく。ここまでの流れからして、さとり達のところにも四聖人がいるはずだ。霊夢はそれをすっかり失念していた。

「もしかして、剣になにかあったの?」

霊夢は剣の向かった東のほうに目を向ける。おそらく四聖人はかなりの強敵だ。それに剣が苦戦しているのだとしたら。

「皆、悪いけど、剣のとこいくわよ。嫌な予感がするわ!」

霊夢がみんなに呼び掛け、それに全員が頷いた。

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