東方疑心録
暴走
「やっぱ歩きだと遠いな…。」
剣は歩きでさとり達のところへ向かっていた。その道中、何度か化け物と出くわすこともあったが難なく倒してここまでやって来た。
「そろそろ着くかな…。」
剣がそう呟いた瞬間、目の前の曲がり角の向こうで爆発音が響く。
「!!なんだ!?」
剣は駆け出し、曲がり角を曲がる。
「どうなってんだ………これは…。」
剣の目の前では倒れこむこいし、そしてこいしに攻撃をしようとするさとりの姿があった。
時は少しさかのぼる。
青龍がこいしに向かって撃った銃弾のようなものをこいしを庇って受けたさとりは倒れた。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
こいしは必死にさとりに呼び掛ける。だがさとりからの返答がない。
「よくもお姉ちゃんを!!!」
こいしから凄まじい殺気が感じられる。
「その人は死んではいませんヨ。」
青龍はこれだけの殺気を感じても全く動揺していない。むしろ楽しんでいるようにも見える。
「じゃあなんでお姉ちゃんは起きないの!」
「何を言っているんですカ?お姉さんなら…、」
青龍はにやっと笑い、言葉を続ける。
「起きているじゃありませんカ。」
その言葉にこいしが振り向いたとき、
「がはっ!?」
こいしの体を凄まじい衝撃が襲い、こいしの体は吹き飛ばされた。
「くうっ……げほっ、げほっ、一体なにが…」
こいしは自分を吹き飛ばした者の正体を確かめようと顔を上げる。そしてこいしの目に映っていたのは、
「お姉ちゃん……?」
無表情で立ち尽くすさとりだった。
「どうしてさとりさんがこいしを…ってそんなこと考えている場合じゃない!こいしを助けないと!」
剣はこいしに攻撃しようとするさとりのところへ走り、こいしを抱えて距離をとる。
「お兄ちゃん!?なんで?!」
「お兄ちゃん!?いや、そんな場合じゃない。こいし、さとりさんになにがあったんだ?」
驚いたようなこいしをよそに剣はさとりのことについて尋ねる。
「あの人の撃った銃から私を庇ったお姉ちゃんが銃弾をうけて、それであんな風に……」
「あの人?」
剣はこいしの言う、あの人とやらに目を向ける。そこには青髪の白衣を着た男性がいた。
「おまえ、さとりさんに何をした!」
剣は男性に向かって声を荒げる。
「何って、ちょっとした実験ですヨ、実験。」
「実験だって?」
その言葉に剣の殺気が膨れ上がる。
「ええ、私、少し薬物や機械などの開発をしておりまして、それでその薬物の実験をしているんですヨ。ちなみに彼女に投与したのはつい最近できたばかりのものでしテ。感情、記憶を封じ込め、死ぬまで戦いつづける狂戦士になる薬ですヨ。」
「なんだって?!」
あの優しい妹思いのさとりさんがその妹のこいしすら殺そうとするようになったことに剣の頭はついていけなかった。それでも剣のやることは変わらなかった。
「お前をここで殺す!」
剣は男性に向かって一直線に駆けていく。そこにさとりが割り込んできて、剣に弾幕を撃つ。剣は能力でその攻撃を凌ごうとするが、
「ぐあっ?!」
剣はさとりの弾幕を受け、地面を転がった。
剣は歩きでさとり達のところへ向かっていた。その道中、何度か化け物と出くわすこともあったが難なく倒してここまでやって来た。
「そろそろ着くかな…。」
剣がそう呟いた瞬間、目の前の曲がり角の向こうで爆発音が響く。
「!!なんだ!?」
剣は駆け出し、曲がり角を曲がる。
「どうなってんだ………これは…。」
剣の目の前では倒れこむこいし、そしてこいしに攻撃をしようとするさとりの姿があった。
時は少しさかのぼる。
青龍がこいしに向かって撃った銃弾のようなものをこいしを庇って受けたさとりは倒れた。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
こいしは必死にさとりに呼び掛ける。だがさとりからの返答がない。
「よくもお姉ちゃんを!!!」
こいしから凄まじい殺気が感じられる。
「その人は死んではいませんヨ。」
青龍はこれだけの殺気を感じても全く動揺していない。むしろ楽しんでいるようにも見える。
「じゃあなんでお姉ちゃんは起きないの!」
「何を言っているんですカ?お姉さんなら…、」
青龍はにやっと笑い、言葉を続ける。
「起きているじゃありませんカ。」
その言葉にこいしが振り向いたとき、
「がはっ!?」
こいしの体を凄まじい衝撃が襲い、こいしの体は吹き飛ばされた。
「くうっ……げほっ、げほっ、一体なにが…」
こいしは自分を吹き飛ばした者の正体を確かめようと顔を上げる。そしてこいしの目に映っていたのは、
「お姉ちゃん……?」
無表情で立ち尽くすさとりだった。
「どうしてさとりさんがこいしを…ってそんなこと考えている場合じゃない!こいしを助けないと!」
剣はこいしに攻撃しようとするさとりのところへ走り、こいしを抱えて距離をとる。
「お兄ちゃん!?なんで?!」
「お兄ちゃん!?いや、そんな場合じゃない。こいし、さとりさんになにがあったんだ?」
驚いたようなこいしをよそに剣はさとりのことについて尋ねる。
「あの人の撃った銃から私を庇ったお姉ちゃんが銃弾をうけて、それであんな風に……」
「あの人?」
剣はこいしの言う、あの人とやらに目を向ける。そこには青髪の白衣を着た男性がいた。
「おまえ、さとりさんに何をした!」
剣は男性に向かって声を荒げる。
「何って、ちょっとした実験ですヨ、実験。」
「実験だって?」
その言葉に剣の殺気が膨れ上がる。
「ええ、私、少し薬物や機械などの開発をしておりまして、それでその薬物の実験をしているんですヨ。ちなみに彼女に投与したのはつい最近できたばかりのものでしテ。感情、記憶を封じ込め、死ぬまで戦いつづける狂戦士になる薬ですヨ。」
「なんだって?!」
あの優しい妹思いのさとりさんがその妹のこいしすら殺そうとするようになったことに剣の頭はついていけなかった。それでも剣のやることは変わらなかった。
「お前をここで殺す!」
剣は男性に向かって一直線に駆けていく。そこにさとりが割り込んできて、剣に弾幕を撃つ。剣は能力でその攻撃を凌ごうとするが、
「ぐあっ?!」
剣はさとりの弾幕を受け、地面を転がった。
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