東方疑心録

にんじん

人里防衛戦 西編

「確かにたくさんいますね。」

早苗達守谷組は打ち合わせ通り人里の西側に来ていた。

「まあ、このくらいの数ならなんとかなるんじゃないかね?」

「早苗ー、まだやっちゃだめかな?」

神奈子と諏訪子もやる気十分だ。

「そうですね。それじゃあやりましょう。」

そして早苗達は化け物達へ攻撃を開始した。やはり神様は強い、化け物達がどんどんとやられていく。それでも相手はどんどんでてくる。

「はぁ、これじゃあきりがありませんね。」

早苗が弱音を吐く。

「何いってるんだ早苗、ここで人里の防衛に大きく貢献して守谷神社の信仰を増やすんだよ!」

「神奈子様、それナイスです!」

神奈子の言葉にグッドをする早苗。

「そんなことより敵がふえてきてるよー。」

どこか余裕な感じで諏訪子が注意を促す。

「ああもう、しゃらくさい!早苗、一気にいくよ!」

「はい!神奈子様!」

「いくよ!神祭『エクスパンデット  オンバシラ』!」

「秘術『グレイソーマタージ』!」

神奈子と早苗のスペルによって化け物がほとんど倒された。

「やりましたね、神奈子様!」

「ああ、これで信仰をゲットだ!」

「私必要だったかな…」

喜ぶ早苗達、しかしそこに、



「おや?一体も残っていないじゃないか。もしかしてこれをやったのはお嬢さん方かな?」



男性の声が響き渡る。

「「「っ!?」」」

早苗は驚いたように男性を見る。しかし早苗達は男性がいきなり現れたことに驚いているのではなかった。早苗達が驚いたのは男性の殺気だ。その男性はいきなり現れたかと思えば質問をしてくる。殺気を放ちながら。その殺気が尋常じゃないのだ。普通に生きていればまず感じることのない殺気だった。

「おや?きこえなかったかな?」

「………あなたはだれですか?」

「全く、質問に質問を返すなんて…まあ僕はレディーファーストだから答えてあげるよ。」

男性は不気味な笑みを浮かべながら



「僕は『悪魔狩り』四聖人が一人、白虎だ。」



こう告げるのだった。


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