ぼっちの家族創生紀行〜寂しいので家族作ります!!〜

黒熊

第6章 素材を集めよう!2


 ジョージ...、お前の出番はなかったみたいだ。まぁ、結論から言いますと、生きてますね〜。飛び降りた時みたいに何故か体が訳わかんない力で、飛びまして、ふわっと、もうそれはふわっと。崖の一番上まで運んでくれましたよ。

 「あれっ?ちぃちゃん。今回は『ゲッ...』」
 「それ以上入っちゃダメだよ...。ゼェ。そうしないと禁止コード....。ゼェ。かかっちゃう。ゼェ。」

 絶対に言わせない。言わせるもんか!こんな可愛い子があんなことを言ってはいけないのよ!

 「...ゼェ。やっとついたわね。これで採集が始められるわ。」
 
 とりあえず、アマゾンの熱帯雨林みたいなところに来てみた。見た目に反して肌寒いからなんかありそうだ。

 「ちぃちゃんー?なんかあったー?」
 そう、リュリュが話しかけてくる。

 「なんかあるも何も、私何があるか知らないわ。」
 この世界に来たばかりで何があるかわかんないし。どうしよっかなー。おやっ、あんなところに川がありやすぜい。行ってみましょうかね。

 なんかこの川綺麗だなー。アマゾンの川って茶色く濁っているイメージがあるけど、透明度がすごい。川の底まで見えるよ。さすが異世界!
 すると、川の向こうからピンク色のものが流れて来ました。そして、川を進むたびに『どんぶらこ〜、どんぶらこ〜』と効果音が付いています。そうまさしくあのピンク色の物体です。もちろん日本では良い子も知るあの物語の果物です。
 しかし、そんなものがこの世界にあるのでしょうか?けれど、気になって仕方がないちぃちゃんは、憧れもあったのか、警戒もせずに拾ってしまいました。
 「よっしゃ〜!桃太郎ゲットゥゥ!!」
 「イェーイッ!『モモタロウ』ってなぁに?」
 「なんだとっ?!桃太郎も知らないのかリュリュちゃんもまだまだ子供じゃのう。」
 「リュリュ、子どもだし。」

 いやー、こんなところでこんなものにありつけるとは。絶対売ったら高いよね!でも、どうしよう。この桃、物語の通りにデカイ!とてつもなくデカイ!どうやって持って行こうかな?

 「んー?どうしようー?」
 「どうちたのー?」
 「これをどう運ぼうかなーって思いまして。」
 「そのカバンは拡張バッグじゃないのー?」
 「拡張バッグ?」
 「なんかーそのカバンから【大きくなる】って感じの魔力感じりゅのー。」
 「あっ、そうなんだ。」
 でも、本当にそうなのかよくわかんないなー。なんか調べるやつとかあったらよかったのに。......んっ?あっ!持ってたわ!
 どうやって調べよっかなー。なんか呪文みたいなのあったっけ?いや、なかったな。んー、どーしよ?

 「スキルが発動されました。」

 うぉっ!いきなりなったよ。もしかして考えるだけでよかったのかな?

 名前:飛び出てびっくり桃!
 種族:???
 年齢:???
 固有スキル:めっちゃ希少なんですけ                  
                           ど〜
       まじ神からの恩恵受けてる
                           ですけど〜
       人間じゃありえないんです
                          けど〜
 契約者:篝 千影

 なんじゃこりゃ。てか、知りたかったの桃じゃなくてカバンの方だし?!って!契約者私かよ!それにっ!スペックまじ高ぇなこの桃!これは、じゅるりっ...。あっ、失礼。売れそうだなんて考えていませんよ〜。

 名前:際限なしカバン
 特徴:元は千影のバッグであったがこちらの世界に来た際にレベルアップし際限なしカバンになった。今後とも成長に乞うご期待。

 おぉっ!ていうかカバンにレベルアップとかあるんだ。知らんかったー!

 とりあえず。これで桃入れられそうだねっ!
 一件落着〜!!




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