転生したら双子だったので兄弟で頑張ります。

ライヤー

1 転生



「クソッ、なんで今日に限って目覚ましが壊れてんだよ」 

俺は一人愚痴をこぼしながら会社に向かい全速前進で走っている。

 俺の名前は雅連夜だ。何歳だ?と聞かれれば18だと答えるだろう。

顔はそこそこいい方だ。全体的に黒色の長めの髪、目は少し鋭くちょっと怖いかな?という目だ。(連夜は少しと言うが実際はかなり怖い目)家族や友達からはかっこいいと評判だ。

身長は日本人の平均身長より10㎝大きいくらいだ。あと、自慢ではないが喧嘩は普通の人より強いと思っている。

子供の頃からこの目のせいで不良やらなんやらとよく喧嘩をし返り討ちにしていると自然と強くなったからだ。

まぁそのせいで就職をしようと何社か面接を受けても評判が悪いため不合格になってしまったが。(あの不良たちつぎあったらしめる)

やっとの事で受かった会社も初出勤が遅刻ではまずい。
そう思い俺は今走っている。

「おいっ、そこのガキ危ないぞ!」

家から出て大通りを走っていると十字路の交差点で8歳くらいの子供が赤信号にもかかわらず道路の真ん中で立ち止まっていた。

そして、その後ろからバカみたいに法廷時速を守らず走っているトラックが見えた。

「マジか!」

俺はその子供を助けようと交差点の真ん中に躍り出て子供を道路の端まで突き飛ばした。

「あっこれは詰んだ」

俺はバカみたいな速度で走るトラックに衝突され子供の安否を確認しそのまま意識を失った。


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 ウェルト子爵の領地その北部に位置している場所にウェルト子爵の屋敷があった。

そして、とある一室の前に一人の男性が主人の前を犬が右へ左へ動くように落ち着きのない様子で歩いていた。

「まだか、まだか、もう大丈夫ではないだろうか?」

ガチャッと扉が開く音がして男性は額に汗をかきながら扉から出てきた妙齢のメイドから報告を聞いた。

「クロイツ様、生まれましたよ。双子だったので普段より時間はかかりましたががミリーナ様はお元気でございます」

その報告を聞いたクロイツはすぐさま部屋に入り二人の赤子を抱えうれし涙を流しながら笑っている女性に声をかけた。

「ミリーナよくやった。これで我が家は安泰だ」

ミリーナは少し怒った口調で言葉を返した。

「クロイツ、最初に言う言葉はそれなの?」

クロイツはその言葉に慌てて、目を左右に動かしあたふたとしながら自分がしでかした失敗を反省した。

「すまない、気が動転していた。赤ちゃんが無事に生まれてよかった。そして、ミリーナが健康で嬉しいよ」

「いいわよ、許してあげる。」

その言葉を聞きホッとしながらミリーナに尋ねた。

「その二人の赤ちゃんの名前は何にするんだ?」

「実はもう決めてあるのよ。あなたと同じ水色の髪の色をした子はクレト、灰色の髪の色に赤色の目をしているこの子はレンヤっていうのはどうかしら?」

「うん。いい名前だと思うよ。でもどうしてそのなまえにしたんだ?」

「ふふん、女の勘よ。クレトは優しい男の子にレンヤは強い男の子になりそうだからね」

「女の勘はよく当たるから怖いよ」















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