僕らの恋愛ジェラシー
不安。
〜3日前〜
「吉貴ー、夏祭り誰と行くか決めとん?」
「いや、まだ…一緒に花火見たい人は…いる、けど」
「ほほーう、叶乃か?」
にやけながら、恋っていいよなぁ、分かるぞと、共感してくる悠がとことん気に食わない。
「んだよっ、そういう悠は好きな子いねぇの?」
そういや、叶乃とは元恋人同士だけど今はどう思ってんだろ?
仲のいい友達?本当に、だだの友達…?
本当は今でも、加乃のことを想ってるんじゃ…?
もし、そうなら俺は悠に勝てる自信がない。
そんな不安をただの勘違いと思わせてくれる言葉を待ってはみたが、悠の返した言葉は…
「…いないよ。」
そう、俯きながら呟く悠はとても苦しそうで。
俺のなかの不安を煽るわけではなく、また消してくれるわけでもなかった。
そして、どうすることもできない白い息だけが少し残り消えていく。
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