僕らの恋愛ジェラシー

雪村 ましろ

生斗君…

さて、話しも済んだことだしお手洗いで身だしなみ整えるか。
教室のドアを開けるとそこにいたのは、かなり落ち込んだ様子の松岡生斗君。

「あれ?生斗君いたんだ…ってどうしたの?」
落ち込んでいる理由など分かってはいるけど、ここで聞いとかないと、怪しまれるかも…。

「か、神上さん…いや、その、なんでもないんだ。」
このおどおどしい喋り方どうにかならないかな?

「私の事は叶乃って呼んでって言ったでしょ?」
「ごめん…」
「いや、謝る程のことじゃ…だ、大丈夫だから!」
何かやりずらい…。

「とにかく、私の事は叶乃、桜のことも、ちゃんと下の名前で呼んでね!分かりずらいから」
私と桜は従姉妹だから、苗字も同じ。
だから、苗字で呼ばれるとややこしい。

「う、ん」
なんやその微妙な返事!!!!
とは、心の中だけで叫ぶ事にしよう。

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